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お話の世界

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暗記の王2 ②

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「はじめは2~3人が準決勝に進めます。」

「毎回変わってますね。」

「全国規模の大会ですからね。」
 
早速選手が入場してきた。

「この中の一体誰が次に進めるのでしょうか?」

─────────

問題が読み上げられる。

“学校において、部活に所属していな”

そこでボタンが押された。

「帰宅部!」
 
「正解です。」


「今回はどの人にも可能性があるようで、どうなるかわからない試合ですね。」

たずねると、解説者が言った。

「いえ、そうでもありませんよ。」

「それはどういうことですか?」

「いま正解した方。真世(しんぜ)さんというんですが、とても強いんです。」

「どんな結果を残されてるんですか?」

「見ていれば分かります。」

「わかりました。焦らずゆっくりと見ていくことにしましょう。」
 
それから、問題がどんどん進んでいく。中々にいい勝負で横並びとなった。

「最後の一問となりました。この問題をとった人物が先に進めます。」

“ことわざで”

そこでボタンが押された。

「はやすぎるようですが、ボタンが間違って押されてしまったのでしょうか?」 

ついたのは真世さんだった。

「答えは何でしょうか?」

「人事を尽くして天命を待つ。」

司会者は少し固まって驚いている。

「せ、正解です!」

「ありがとうございます!」

「何故、分かったんでしょうか?」

「今の状況下で、一番相応しいことわざだと思いました。その場その場に相応しい問題が選ばれてると推測して。」


「それに、この言葉が好きなんですよ。僕は。」

「問題出題は多分、適当ですが、素晴らしい推測。運ももたれているようですね。」

「負けてしまった方々に申し訳無さがありますが、その人達の分まで頑張ろうと思います。」


それから、準決勝が行われる。

接戦が繰り広げられ、その中でも、真世さんがギリギリの攻防を勝ち抜き決勝へと進んだ。

彼のテクニックや、ひたむきに頑張る姿からか、観客も味方につけた。

決勝戦に向かうときには…

声援が彼に向かい「頑張れ」との言葉で埋め尽くされた。
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