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恋をした
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これは僕が零さんに恋をした時の話。
中学生の時、僕は零さんと同じクラスだった。同じクラスといっても、零さんはその時から学校の『高嶺の花』で僕なんかが話しかけられるような人じゃなかった。
僕は昔から気が弱く、『虐められっ子』だった。まぁ、『いじめ』といっても暴言や悪口、軽く殴られる程度のものだった。
ある時僕はクラスのリーダー的存在の『加藤 夏樹』という男子に呼び出されていた。呼び出されること自体はまあ、よくあることで、多分また殴られるか、蹴られるんだろうと思っていた。その呼び出しを断れる勇気があれば良かったのだが生憎そんな勇気を僕は持ち合わせていなかった。(呼び出しを断れば更にひどい事をされるのは目に見えている。それなら素直に呼び出される方がいいだろう。)そう考えていた。呼び出されたのは体育館裏。(ありがちだなぁ。)と思っていた。
僕がそこについた頃にはもう加藤とその取り巻き達が集まっていた。僕に気付いた加藤は
『おっせぇな。俺が呼び出してんだから早く来いよ。ノロマが。』
何様のつもりかと思ったがその言葉は押し殺す。
『…ごめん。掃除が長引いたから遅くなっちゃった。それで用事はなに?』
僕はあたかも気付いてないかのように偽って加藤に問いかけた。
『わかってんだろ?wいつも通り俺たちのサンドバッグになってろよw』
…予想通り。僕はまた加藤たちに殴られたり蹴られたりしていた。そんな中で頭では(何やってんだろうな、僕。なんでこんな奴らの言いなりになってんだろ。情けない…強くなりたいな。)そんなことばかり考えていた。
殴られ蹴られ始めてから、少しして体育館裏に誰かが通りがかった。それは『零さん』だった。加藤たちは零さんにみられたことに少し焦っているようだった。零さんは僕たちの方へ少しずつ近づきながら問いかけてきた。
『…何をしているんですか。』
加藤は少し焦りながらも、相手が女子だからか余裕な風に
『は?みてわかんねぇ?コイツと遊んでんの。』
『「遊んでる」ようにはみえませんが。』
『全然wこんなのただの遊び遊びw』
(どこがだよ…。人のこと散々殴っといて…。)僕は心の中ではそう呟いたが殴られどころが悪かったのか声に出すことは出来なかった。体もあまりいうことをきいてはくれなかった。加藤の言葉をきいた零さんは
『…そうですか。ただの「遊び」ですか。』
そう呟きながら僕の方へ近付いてきた。そして、僕の近くへしゃがみこみ。聞いてきた。
『楽しいですか?』
『…は?』
理解が出来なかった。この人はこの状況をみて何を考えているのだろうか、そう思った。少し間が空いてからやっとの思いで僕の口から出てきた言葉は
『…楽しいわけないだろ。こんなの。』
僕のその言葉を聞いた零さんは僕に少し微笑んでから立ち上がり加藤に向かって言った。
『聞こえました?彼はこの「遊び」楽しくないそうですよ?』
加藤は反応に困ってた。
『だからなんだよ。俺らは楽しいし、別にお前にはかんけぇねぇだろ。』
そういった加藤に零さんは僕の方をチラっと見てから言った。
『確かに「私は」関係無いですね。たまたま通りすがった完全な「部外者」です。でも、「彼は」違いますよね?彼は立派な「関係者」。』
僕の方をみつめながら零さんは続けて言った。
『貴方が先程までしていた事を「遊び」というならば、遊びは普通「皆が楽しめるモノ」でなければなりませんよね?ですが、彼は「楽しくない」そうですよ?遊びだというのなら皆が楽しめる別のモノをしてはいかがですか?』
淡々と言う零さんに加藤は困惑しているようだった。
『お前さっきから何いってんの?別にいーじゃん。俺らが楽しめてんだからさぁ。コイツが楽しんでようが楽しんでなかろうが俺にはかんけぇねぇし。』
…まぁ、加藤が言ってることにも一理はある。零さんの言ってることを理解する方が僕には難しかった。零さんは呆れた様子で言った。
『遠回しじゃ、通じませんか。では、ハッキリ言わせて頂きますね。貴方たちがしていること。全くもって「くだらない」ですね。』
零さんは加藤に真正面からそう言い放った。
『まったく…遠回しで言って気付いてくれれば良かったんですけどね。まぁ、こんな「くだらない」ことする人たちですもんね。期待するだけ無駄ですよね?』
零さんの少し挑発的な発言に加藤は苛立って
『うっぜぇんだよ!女だから手ぇだされねぇとでも思ってんのかよ!腹立つんだよてめぇ!』
そう言ったかと思うと加藤は零さんに殴りかかっていた。
『危ないっ!』
僕はそう言ったが、零さんはひどく冷静に溜息をつきながら加藤の拳を避けていた。加藤も何度も殴ろうとするが、まるで攻撃される場所がわかってるかのように零さんはひらりひらりと避けていった。その行動が更に加藤を苛立たせていた。
『よけんじゃねぇ!』
『嫌ですよ。あたったら痛いじゃないですか。痛いのは嫌いです。』
零さんは息ひとつ乱さず軽口を叩いていた。そんな時零さんは少し足を滑らせてバランスを崩した。加藤はそこを見逃さなかった。
『くたばれ!』
そう叫ぶが早いか零さんに加藤の拳が向かった。だが、零さんは凄かった。加藤の拳から目を逸らさずにみつめながら姿勢をかがめ加藤の腕を掴み投げ飛ばしたのだ。一瞬何が起きたのか分からなかった。
『危ないですねぇ。』
零さんはそう言いながら地面に転がった加藤を見下ろした。何が起きたか理解した時、僕の口から出たのは
『凄い…綺麗…。』
自分でもよくわからなかったが、零さんの姿が僕にはとても綺麗に見えた。僕の声が聞こえたのか零さんは少し驚いた顔をしながら僕の方を向いていた。その後零さんは加藤に向かって言った。
『さて、もう終わりにしましょう?こんなことしてても何になるわけでもないですし。』
加藤は少しの間呆けていたが零さんの言葉に
『なんなんだよ!女のくせに生意気なんだよ!』
『…そうですね。私は女です。ですが、貴方は貴方が下にみてるその「女」に負けたのですよ?貴方の得意であろう「武力」で。今の貴方に私を「女のくせに」と馬鹿にする権利はないのではないですか?』
そう言った零さんの顔に表情はなく、瞳は酷く冷たかった。
零さんにそう言われた加藤はバツが悪そうな顔をしながら立ち上がり、舌打ちをして何処かへ行ってしまった。加藤たちがみえなくなってから零さんは僕に話しかけた。
『大丈夫ですか?』
『あ、うん。大丈夫だよ。ありがとう。』
『それならいいのですが…。立ち上がれますか?』
零さんは僕に手を差し出した。僕はその手を掴み立ち上がった。
『大丈夫そう…ですかね?ですけど、無理はしないでくださいね?血が出ているところもありますし。』
『そうだね…。ホントにありがとう。凄く助かったよ…。』
『いえいえ、あんなことする方がオカシイんですよ。…一つ質問をしてもいいですか?』
『?いいよ?』
『どうして、やり返さなかったんですか?私は一部しかみていませんが、貴方は恐らく彼らに殴り返したりはしてないですよね?』
『…そうだね。確かにやり返してない。理由の一つは僕にそんな度胸も力もないっていうこと。もう一つは…これは僕の個人的な考えだけど、もしアイツらに僕がやり返したりしたら僕もアイツらと同じような人間になるんじゃないかって思って。人を傷付けて楽しむようなそんな人間になるんじゃないかって。怖かったんだ…。まぁ、そんなの言い訳だよね。ただ僕にやり返す度胸がなかっただけだよ。情けないけどね。』
僕は自虐的な笑顔を浮かべながら零さんに答えた。でも、零さんは真面目な顔をして
『情けなくなんかないですよ…。』
そう呟いたと思うと続けて
『情けなくなんかないです!貴方は自分の中に強い意志を持ってます。自分の考えが正しいと思っていてもそれを貫くのはとても難しいことです…。自分が「あのような目」に遭っていたのなら尚更…。でも、貴方はそれを貫いた。そんな人のどこが情けないというんです?私はとても素敵だと思いますよ?』
そう言って零さんは僕に向けてとても綺麗に、優しげに微笑んだ。
そんなことだけだったけど、僕は凄く嬉しかった。「弱いだけだ」と思っていた僕のことを初めて「素敵だ」と言ってくれる人がいた。それが凄く嬉しかった。僕は少し照れ臭くなって小さい声で
『…ありがとう。』
と呟いた。
その後僕は零さんと一緒に帰っていた。僕は今まで零さんの事を「高嶺の花」だと思っていたが、実際に話してみると全然違った。もちろんいい意味で。
零さんと話した内容は「好きな食べ物」とか「趣味」とかそんな他愛ない話だった。でも話してる零さんの顔はただの女の子で「高嶺の花」と呼ばれてるのが不思議なくらいだった。
話しながら歩いて分かれ道についた時零さんが
『あ、そういえばずっと自己紹介してませんでしたね。今更ですけど一応しましょうか。橘 零です。』
『あ、そうだね。えっと、神崎 蓮です。』
凄く今更の自己紹介に可笑しくて二人で笑いあっていた。
そんな風に零さんと僕は出会った。こんなことで恋に落ちるのかと言われそうだけど、僕には充分過ぎる出来事だった。
初めて自分の事を「素敵」だと言われ、「高嶺の花」と言われていた彼女がホントはただの普通の女の子だったことを知った。そんな日に僕は彼女に「恋」をした。
中学生の時、僕は零さんと同じクラスだった。同じクラスといっても、零さんはその時から学校の『高嶺の花』で僕なんかが話しかけられるような人じゃなかった。
僕は昔から気が弱く、『虐められっ子』だった。まぁ、『いじめ』といっても暴言や悪口、軽く殴られる程度のものだった。
ある時僕はクラスのリーダー的存在の『加藤 夏樹』という男子に呼び出されていた。呼び出されること自体はまあ、よくあることで、多分また殴られるか、蹴られるんだろうと思っていた。その呼び出しを断れる勇気があれば良かったのだが生憎そんな勇気を僕は持ち合わせていなかった。(呼び出しを断れば更にひどい事をされるのは目に見えている。それなら素直に呼び出される方がいいだろう。)そう考えていた。呼び出されたのは体育館裏。(ありがちだなぁ。)と思っていた。
僕がそこについた頃にはもう加藤とその取り巻き達が集まっていた。僕に気付いた加藤は
『おっせぇな。俺が呼び出してんだから早く来いよ。ノロマが。』
何様のつもりかと思ったがその言葉は押し殺す。
『…ごめん。掃除が長引いたから遅くなっちゃった。それで用事はなに?』
僕はあたかも気付いてないかのように偽って加藤に問いかけた。
『わかってんだろ?wいつも通り俺たちのサンドバッグになってろよw』
…予想通り。僕はまた加藤たちに殴られたり蹴られたりしていた。そんな中で頭では(何やってんだろうな、僕。なんでこんな奴らの言いなりになってんだろ。情けない…強くなりたいな。)そんなことばかり考えていた。
殴られ蹴られ始めてから、少しして体育館裏に誰かが通りがかった。それは『零さん』だった。加藤たちは零さんにみられたことに少し焦っているようだった。零さんは僕たちの方へ少しずつ近づきながら問いかけてきた。
『…何をしているんですか。』
加藤は少し焦りながらも、相手が女子だからか余裕な風に
『は?みてわかんねぇ?コイツと遊んでんの。』
『「遊んでる」ようにはみえませんが。』
『全然wこんなのただの遊び遊びw』
(どこがだよ…。人のこと散々殴っといて…。)僕は心の中ではそう呟いたが殴られどころが悪かったのか声に出すことは出来なかった。体もあまりいうことをきいてはくれなかった。加藤の言葉をきいた零さんは
『…そうですか。ただの「遊び」ですか。』
そう呟きながら僕の方へ近付いてきた。そして、僕の近くへしゃがみこみ。聞いてきた。
『楽しいですか?』
『…は?』
理解が出来なかった。この人はこの状況をみて何を考えているのだろうか、そう思った。少し間が空いてからやっとの思いで僕の口から出てきた言葉は
『…楽しいわけないだろ。こんなの。』
僕のその言葉を聞いた零さんは僕に少し微笑んでから立ち上がり加藤に向かって言った。
『聞こえました?彼はこの「遊び」楽しくないそうですよ?』
加藤は反応に困ってた。
『だからなんだよ。俺らは楽しいし、別にお前にはかんけぇねぇだろ。』
そういった加藤に零さんは僕の方をチラっと見てから言った。
『確かに「私は」関係無いですね。たまたま通りすがった完全な「部外者」です。でも、「彼は」違いますよね?彼は立派な「関係者」。』
僕の方をみつめながら零さんは続けて言った。
『貴方が先程までしていた事を「遊び」というならば、遊びは普通「皆が楽しめるモノ」でなければなりませんよね?ですが、彼は「楽しくない」そうですよ?遊びだというのなら皆が楽しめる別のモノをしてはいかがですか?』
淡々と言う零さんに加藤は困惑しているようだった。
『お前さっきから何いってんの?別にいーじゃん。俺らが楽しめてんだからさぁ。コイツが楽しんでようが楽しんでなかろうが俺にはかんけぇねぇし。』
…まぁ、加藤が言ってることにも一理はある。零さんの言ってることを理解する方が僕には難しかった。零さんは呆れた様子で言った。
『遠回しじゃ、通じませんか。では、ハッキリ言わせて頂きますね。貴方たちがしていること。全くもって「くだらない」ですね。』
零さんは加藤に真正面からそう言い放った。
『まったく…遠回しで言って気付いてくれれば良かったんですけどね。まぁ、こんな「くだらない」ことする人たちですもんね。期待するだけ無駄ですよね?』
零さんの少し挑発的な発言に加藤は苛立って
『うっぜぇんだよ!女だから手ぇだされねぇとでも思ってんのかよ!腹立つんだよてめぇ!』
そう言ったかと思うと加藤は零さんに殴りかかっていた。
『危ないっ!』
僕はそう言ったが、零さんはひどく冷静に溜息をつきながら加藤の拳を避けていた。加藤も何度も殴ろうとするが、まるで攻撃される場所がわかってるかのように零さんはひらりひらりと避けていった。その行動が更に加藤を苛立たせていた。
『よけんじゃねぇ!』
『嫌ですよ。あたったら痛いじゃないですか。痛いのは嫌いです。』
零さんは息ひとつ乱さず軽口を叩いていた。そんな時零さんは少し足を滑らせてバランスを崩した。加藤はそこを見逃さなかった。
『くたばれ!』
そう叫ぶが早いか零さんに加藤の拳が向かった。だが、零さんは凄かった。加藤の拳から目を逸らさずにみつめながら姿勢をかがめ加藤の腕を掴み投げ飛ばしたのだ。一瞬何が起きたのか分からなかった。
『危ないですねぇ。』
零さんはそう言いながら地面に転がった加藤を見下ろした。何が起きたか理解した時、僕の口から出たのは
『凄い…綺麗…。』
自分でもよくわからなかったが、零さんの姿が僕にはとても綺麗に見えた。僕の声が聞こえたのか零さんは少し驚いた顔をしながら僕の方を向いていた。その後零さんは加藤に向かって言った。
『さて、もう終わりにしましょう?こんなことしてても何になるわけでもないですし。』
加藤は少しの間呆けていたが零さんの言葉に
『なんなんだよ!女のくせに生意気なんだよ!』
『…そうですね。私は女です。ですが、貴方は貴方が下にみてるその「女」に負けたのですよ?貴方の得意であろう「武力」で。今の貴方に私を「女のくせに」と馬鹿にする権利はないのではないですか?』
そう言った零さんの顔に表情はなく、瞳は酷く冷たかった。
零さんにそう言われた加藤はバツが悪そうな顔をしながら立ち上がり、舌打ちをして何処かへ行ってしまった。加藤たちがみえなくなってから零さんは僕に話しかけた。
『大丈夫ですか?』
『あ、うん。大丈夫だよ。ありがとう。』
『それならいいのですが…。立ち上がれますか?』
零さんは僕に手を差し出した。僕はその手を掴み立ち上がった。
『大丈夫そう…ですかね?ですけど、無理はしないでくださいね?血が出ているところもありますし。』
『そうだね…。ホントにありがとう。凄く助かったよ…。』
『いえいえ、あんなことする方がオカシイんですよ。…一つ質問をしてもいいですか?』
『?いいよ?』
『どうして、やり返さなかったんですか?私は一部しかみていませんが、貴方は恐らく彼らに殴り返したりはしてないですよね?』
『…そうだね。確かにやり返してない。理由の一つは僕にそんな度胸も力もないっていうこと。もう一つは…これは僕の個人的な考えだけど、もしアイツらに僕がやり返したりしたら僕もアイツらと同じような人間になるんじゃないかって思って。人を傷付けて楽しむようなそんな人間になるんじゃないかって。怖かったんだ…。まぁ、そんなの言い訳だよね。ただ僕にやり返す度胸がなかっただけだよ。情けないけどね。』
僕は自虐的な笑顔を浮かべながら零さんに答えた。でも、零さんは真面目な顔をして
『情けなくなんかないですよ…。』
そう呟いたと思うと続けて
『情けなくなんかないです!貴方は自分の中に強い意志を持ってます。自分の考えが正しいと思っていてもそれを貫くのはとても難しいことです…。自分が「あのような目」に遭っていたのなら尚更…。でも、貴方はそれを貫いた。そんな人のどこが情けないというんです?私はとても素敵だと思いますよ?』
そう言って零さんは僕に向けてとても綺麗に、優しげに微笑んだ。
そんなことだけだったけど、僕は凄く嬉しかった。「弱いだけだ」と思っていた僕のことを初めて「素敵だ」と言ってくれる人がいた。それが凄く嬉しかった。僕は少し照れ臭くなって小さい声で
『…ありがとう。』
と呟いた。
その後僕は零さんと一緒に帰っていた。僕は今まで零さんの事を「高嶺の花」だと思っていたが、実際に話してみると全然違った。もちろんいい意味で。
零さんと話した内容は「好きな食べ物」とか「趣味」とかそんな他愛ない話だった。でも話してる零さんの顔はただの女の子で「高嶺の花」と呼ばれてるのが不思議なくらいだった。
話しながら歩いて分かれ道についた時零さんが
『あ、そういえばずっと自己紹介してませんでしたね。今更ですけど一応しましょうか。橘 零です。』
『あ、そうだね。えっと、神崎 蓮です。』
凄く今更の自己紹介に可笑しくて二人で笑いあっていた。
そんな風に零さんと僕は出会った。こんなことで恋に落ちるのかと言われそうだけど、僕には充分過ぎる出来事だった。
初めて自分の事を「素敵」だと言われ、「高嶺の花」と言われていた彼女がホントはただの普通の女の子だったことを知った。そんな日に僕は彼女に「恋」をした。
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