131 / 839
幼児編
25
しおりを挟む
「…これなんだろうね」
「ね」
僕達は母さん達のところに戻り、優勝商品として貰ったものをじーっと眺めていた。
卵形の何か。
「…トロフィー…じゃないもんね」
「のーとでもなさそう」
「…おもちゃ?」
「かな」
ツンとつついてみると結構固かった。
「あら、懐かしい。ギフトじゃない」
「「ギフト(ぎふと)?」」
「それ、割ると中から何かが出てくるのよ。翔達もそうやって不思議がってつついてたわね」
「夏、柚。割ってみたら?」
…割るの?
これを?
夏はギフトを掴むと思いっきり地面に叩きつけた。
「…ペンだ!!」
「2ほんあるね」
「じゃあなつこっち」
「じゃあぼくはこっち」
僕達は中から出てきた小さなペンを手に取った。
「良かったわね」
「なつはねこれでえ、かくの」
「ぼくはべんきょうにつかう。…なつとえもかく」
「いっしょにかこーね」
「ね」
…といっても模写しか出来ないんだけど。
ネットで画像探して描くかな。
「…翔達が出るのはもう終わったかしら」
「どうする?帰る?」
「かえらない!!」
「ん…かえる」
夏は目をキラキラさせて帰らないと言ったが僕は正直眠い。
全力で走ったしお腹いっぱいだし。
「柚はもう眠たいの?」
「夏はまだ遊びたそうだけど」
「…もうねる…」
僕は目を擦りながら母さんに近づいた。
「あまり寝たがらない柚が寝たいなんて余程疲れたのね」
「柚だけ連れて帰る?」
「ゆずがかえるならなつもかえる!!」
「…だってさ」
「ならみんなで帰りましょうか」
母さんは僕を抱き上げて、ゆっくりとトントンと背中を叩いた。
「柚はお昼寝しましょうね」
「うん…」
眠くて眠くてやばい。
何回かは欠伸を堪えたり重くなる瞼に抗ったりしたが…それもダメになりすぐに眠りの世界へと落ちていった。
「ね」
僕達は母さん達のところに戻り、優勝商品として貰ったものをじーっと眺めていた。
卵形の何か。
「…トロフィー…じゃないもんね」
「のーとでもなさそう」
「…おもちゃ?」
「かな」
ツンとつついてみると結構固かった。
「あら、懐かしい。ギフトじゃない」
「「ギフト(ぎふと)?」」
「それ、割ると中から何かが出てくるのよ。翔達もそうやって不思議がってつついてたわね」
「夏、柚。割ってみたら?」
…割るの?
これを?
夏はギフトを掴むと思いっきり地面に叩きつけた。
「…ペンだ!!」
「2ほんあるね」
「じゃあなつこっち」
「じゃあぼくはこっち」
僕達は中から出てきた小さなペンを手に取った。
「良かったわね」
「なつはねこれでえ、かくの」
「ぼくはべんきょうにつかう。…なつとえもかく」
「いっしょにかこーね」
「ね」
…といっても模写しか出来ないんだけど。
ネットで画像探して描くかな。
「…翔達が出るのはもう終わったかしら」
「どうする?帰る?」
「かえらない!!」
「ん…かえる」
夏は目をキラキラさせて帰らないと言ったが僕は正直眠い。
全力で走ったしお腹いっぱいだし。
「柚はもう眠たいの?」
「夏はまだ遊びたそうだけど」
「…もうねる…」
僕は目を擦りながら母さんに近づいた。
「あまり寝たがらない柚が寝たいなんて余程疲れたのね」
「柚だけ連れて帰る?」
「ゆずがかえるならなつもかえる!!」
「…だってさ」
「ならみんなで帰りましょうか」
母さんは僕を抱き上げて、ゆっくりとトントンと背中を叩いた。
「柚はお昼寝しましょうね」
「うん…」
眠くて眠くてやばい。
何回かは欠伸を堪えたり重くなる瞼に抗ったりしたが…それもダメになりすぐに眠りの世界へと落ちていった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,953
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる