668 / 839
選択編
直人ルート 4
しおりを挟む
1ヶ月後…
「柚。朝だよ。起きないの?」
「…ん…おきる…」
もぞもぞと動くが布団から出ようとしない。
「起きないと柚の朝ご飯片付けちゃうからね?」
「おきるっ!!」
飛び起きた柚は僕に抱きついた。
「えへへ。おはよ」
「おはよう。さ、朝ご飯食べようか」
「うんっ!!…ぅ」
柚は急に口を押さえた。
「…柚?」
「はきそ…ぅ…」
「え!?」
とりあえず…トイレ!!
僕は風呂場に柚を抱えたまま駆け込んだ。
「ぅ…ぇ」
「大丈夫だよ。落ち着くまで全部吐いちゃって」
背中を撫でてやりながら考える。
…急な吐き気…。
どうして?
体調不良?
…あとで病院に連れていこう。
「…にいさ…もうだいじょ…ぶ」
「本当に?まだ顔青いよ?」
「…いまは…へーき…」
「じゃあ今のうちに病院に行こうか」
柚にビニール袋を持たせ、樹に連絡をする。
『はい』
「今すぐ車出して」
『タクシーではなく?』
「うん。タクシー待ってる時間も惜しいから」
『かしこまりました。では下に用意しておきます』
「頼んだよ」
柚に上着を着せ、その上からブランケットをかける。
「…さむくないよ…?」
「念の為だから」
柚の病院セットと家の鍵、あとは水と財布とスマホぐらいでいいか。
朝ごはん用のスープ類をとりあえず冷蔵庫に片付け、家の鍵を閉め、エレベーターへ向かった。
「…このまんしょ…どうして…こんなに…たかいの…?」
「怖い?もっと下の階にすればよかった?1番上なら上下の階の人を気にせず暮らせると思って最上階を僕達、その下のフロアを樹にあげたんだけど」
「…あげ…?」
…あれ?
僕それも言ってなかったっけ?
「このマンション全部が僕の持ち物だよ」
「ふぇ!?」
「フロアごと僕達の部屋だからね。他の部屋よりかなり広いと思うよ?柚の欲しい本も欲しいだけ置けるし」
「…そこまで…かわない」
「そうかな?」
一部屋柚の書庫にしようと思ってたんだけどな。
エレベーターが1階にやっと着いた。
「急だったため私が運転手を務めさせていただきます」
「いいよそれで」
「はふ…」
後部座席に乗り込み、柚を膝に乗せたままシートベルトをしめる。
柚にはかからないようにしてるけどね。
「ふぁ…」
「まだ眠い?」
「…うん…」
「寝てていいよ。さすがに診察の時は起きてくれないと困るけどね」
「おこして…」
「分かったよ」
こてんと僕の胸に頭を預け、完全に体から力を抜いて柚は眠り始めた。
…変な病気とかじゃなければいいんだけどな。
「柚。朝だよ。起きないの?」
「…ん…おきる…」
もぞもぞと動くが布団から出ようとしない。
「起きないと柚の朝ご飯片付けちゃうからね?」
「おきるっ!!」
飛び起きた柚は僕に抱きついた。
「えへへ。おはよ」
「おはよう。さ、朝ご飯食べようか」
「うんっ!!…ぅ」
柚は急に口を押さえた。
「…柚?」
「はきそ…ぅ…」
「え!?」
とりあえず…トイレ!!
僕は風呂場に柚を抱えたまま駆け込んだ。
「ぅ…ぇ」
「大丈夫だよ。落ち着くまで全部吐いちゃって」
背中を撫でてやりながら考える。
…急な吐き気…。
どうして?
体調不良?
…あとで病院に連れていこう。
「…にいさ…もうだいじょ…ぶ」
「本当に?まだ顔青いよ?」
「…いまは…へーき…」
「じゃあ今のうちに病院に行こうか」
柚にビニール袋を持たせ、樹に連絡をする。
『はい』
「今すぐ車出して」
『タクシーではなく?』
「うん。タクシー待ってる時間も惜しいから」
『かしこまりました。では下に用意しておきます』
「頼んだよ」
柚に上着を着せ、その上からブランケットをかける。
「…さむくないよ…?」
「念の為だから」
柚の病院セットと家の鍵、あとは水と財布とスマホぐらいでいいか。
朝ごはん用のスープ類をとりあえず冷蔵庫に片付け、家の鍵を閉め、エレベーターへ向かった。
「…このまんしょ…どうして…こんなに…たかいの…?」
「怖い?もっと下の階にすればよかった?1番上なら上下の階の人を気にせず暮らせると思って最上階を僕達、その下のフロアを樹にあげたんだけど」
「…あげ…?」
…あれ?
僕それも言ってなかったっけ?
「このマンション全部が僕の持ち物だよ」
「ふぇ!?」
「フロアごと僕達の部屋だからね。他の部屋よりかなり広いと思うよ?柚の欲しい本も欲しいだけ置けるし」
「…そこまで…かわない」
「そうかな?」
一部屋柚の書庫にしようと思ってたんだけどな。
エレベーターが1階にやっと着いた。
「急だったため私が運転手を務めさせていただきます」
「いいよそれで」
「はふ…」
後部座席に乗り込み、柚を膝に乗せたままシートベルトをしめる。
柚にはかからないようにしてるけどね。
「ふぁ…」
「まだ眠い?」
「…うん…」
「寝てていいよ。さすがに診察の時は起きてくれないと困るけどね」
「おこして…」
「分かったよ」
こてんと僕の胸に頭を預け、完全に体から力を抜いて柚は眠り始めた。
…変な病気とかじゃなければいいんだけどな。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,953
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる