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選択編

夏羽ルート 7

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「妊娠してますね…影を見る限り…3つ子ですか」
「…ですよね」
まぁ毎日やってたし。
…仕事の合間にだけど。
「…赤ちゃん?」
「そうだよ。3人いるんだって。夏達より1人多いね」
「僕達は双子だもんね。…3つ子の赤ちゃんかぁ」
…なんとなく妊娠は気づいてたけど柚の発情期が終わらないし…終わったと思ったら仕事続きだったし。
「…赤ちゃんグッズ買わないとね」
「あ、多分それは父さんが買ってくると思うよ?母さんが夏達に子供が出来たら言ってって言ってたし」
「僕も選びたいの。…ダメ?」
…その前に…無事に生まれるかな。
3つ子なんて…柚の小さな体で耐えられるとは思えないし…。
思わず柚を抱きしめた。
「どうしたの?赤ちゃん出来たんだよ?」
「…柚…」
「…3つ子だと帝王切開ですね…でも藤沢さん小さい時に心臓の手術歴があるし…」
「…1回諦めるのはだめ?」
「やだっ!!赤ちゃん産むのっ!!」
「だよね…」
…なんとかして柚に体力をつけないと。
「体力が問題ですが…そこは旦那さんと相談しながらということでよろしいですか?」
「はい。今でも長時間の運動はすぐ息切れして苦しそうなのでこちらも言うに言えず…」
「…だって苦しいもん」
柚は手術もしたしまだ軽くなった方…なはずなんだけどな。
まだ階段の昇り降りだけで苦しそうにしてる時もあるし庭に出ている時は要注意。
…前に倒れたから。
日向ぼっこしてるのかなって思ってちょうど見た瞬間に倒れたからね?
心配にもなるでしょ。
部屋の中は季節すら感じさせないぐらいに過ごしやすい環境に整えてるはずなんだけどな。
「…旦那さんも一緒に散歩でもされてはいかがですか?」
「だって柚。今度から公園までの散歩週1じゃなくて週3くらいにしようか」
「…はぁい」
ちょっと落ち込んだ?
…これから散歩の日は柚の好きなケーキが沢山置いてるカフェも寄っていこうかな。
カフェインは妊夫にんぷにはダメらしいけど柚コーヒーも紅茶もあんまり飲まないし。
お茶は麦茶ばっかり。
…あれ?
カフェインどこいった?
「さ、帰ろうか」
「うんっ!!」
柚を抱き上げて診察室を出た。
…柚また軽くなってない?
まだ赤ちゃんにそれほど重さがないといえど…やばい気がする。
お菓子でもいいから食べさせないと…。
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