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第二章 放浪
第二十話 内陸の大森林
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ルーベンソンの町でいくらか過ごしたが、ブリアックからの連絡は未だ無い。王都クナウストに先んじて向かうことも考えたが、それはそれで彼に申し訳がないということもあって、オーケビョルンとマルクスはアールグレーン王国の中を飛んで回ることにした。
ローン郡の中で待つのもいいが、折角だから近隣の郡も見ておきたい。ということで二人はローン郡の隣、ヘンネバリ郡に足を伸ばして空を飛んでいた。
海岸沿いのローン郡と異なり、完全に内陸地であるヘンネバリ郡は森が多い。バーリ公国との国境沿いには山が広がり、山沿いに鬱蒼と森林が広がる光景だ。今も二人の下には、ヘンネバリ大森林が広がっている。
「アールグレーン王国の内陸部は、やはり緑が多いね」
「川も多いが、沼も多いのう」
眼下の森を見下ろしながらマルクスが言うと、オーケビョルンもぐるりと視線を動かした。確かに、一面に広がる森の緑の中、ぽつぽつと緑に囲まれた沼が見える。川も数本流れていて、水資源の潤沢さが伺えた。
マルクスがオーケビョルンの首元を軽く叩きながら話した。
「こうした沼地や水場が、アールグレーン王国、バーリ公国、オーケリエルム帝国なんかの水源の元になっている。この一帯には水源地もおおいからね」
「なるほどのう。川だったり、地下水だったりで周辺に水が広がっていくんじゃな」
その言葉を聞いて、なるほどと頷くオーケビョルンだ。
ヘンネバリ郡には大陸北部で最も大きなヘンネバリ湖があり、この湖から伸びる川はアールグレーン王国だけではなく、バーリ公国やオーケリエルム帝国にも流れている。それだけではなく、いくつもの湖や沼から地面に染み込んだ水が、周辺の土地を大いに潤しているのだ。
マルクスが頷きながら、眼下の大きな沼を見下ろす。
「そういうこと、だからアールグレーン王国は、水資源を売ることで利益を得てきた側面があるんだ。人間も竜も、生きて行くのに水はどうしても必要だからね」
「確かにそうじゃな」
マルクスの説明に、オーケビョルンも首を動かしながら言った。人間も竜も、生きていくためには水を飲まないといけない。水がなければ他国から買わないといけないわけで、アールグレーン王国が今日まで国の体裁を保ってこれたのはこういう部分もあるのだ。
と、再び視線をぐるりと動かしたオーケビョルンが、下の森を見下ろしながら小さくため息をついた。
「しかし……うーむ、こう鬱蒼としていると、降りるのは無理か」
「そうだね、水源地は国が管理している、さすがに降下は出来ない」
友人の言葉に、マルクスも小さく肩を落とした。
先に述べた通り、ヘンネバリ郡の水源地はアールグレーン王国の貴重な収入源だ。当然、おいそれと立ち入ることは許されない。そうでなくてもこの大森林、ドラゴンが着陸するには不適当だ。
と、オーケビョルンが首を左方向、バーリ公国との国境に広がる山の方に向けた。前足でそちらを指さしながらマルクスに言う。
「そうじゃな、マルクス、あちらの山に降りよう。少し開けた場所があって、森を見下ろせれば十分じゃ」
「分かった、降りられる場所を探そう」
マルクスもその言葉に頷いた。確かに、これは山に降りたほうが賢明だ。
そこから二人は山の方へと向かい、開けて平らな場所を探していった。高さがそんなにある山ではないとはいえ、森から地続きだから降りられそうな場所は限られる。
山の近くを飛びながら視線を巡らせていたマルクスが、近くに見つかった木々の切れ目を指さした。
「ん。オーケビョルン、あそこはどうだい」
「ほう、良いな。では、あそこに降りるとするか」
オーケビョルンも頷くと、ゆっくりとそちらに向かって降りていく。高度を落とし、周辺の木の枝に翼を引っ掛けないようにしながら崖際に静かに着陸すると、マルクスを地面に下ろしながらオーケビョルンが問いかけた。
「この山は、場所としてはどこのあたりになる?」
「えーと……ヤンソン山かな? 調べるから少し待ってくれ」
問われて、かばんの中から地図を取り出しながらマルクスがメガネを直した。山脈のようになっているアールグレーン王国とバーリ公国の国境は、いくつもの山が連なっている。太陽の位置と、山の形を確認したマルクスが、コクリと頷いた。
「うん、ヤンソン山で間違いなさそうだ。場所としては、山頂近くになるかな」
「あい分かった。さて……」
マルクスの説明に頷いたオーケビョルンが、ずしりと地面に腹を付けた。あんまり歩いてしまって、崖が崩れてはよくない。
そうして二人は眼下のヘンネバリ大森林を見下ろした。広がる森、森の向こうに見える草原と小さく見える町、森の中にいくつか見える木々の切れ目と、水。
「良い眺めじゃのう。鬱蒼とした森林と、点在する沼が一面に広がって」
「そうだね、壮観だな」
オーケビョルンが目を細めながら言うと、マルクスも手を額にかざしながら返した。
まさに壮観、と言った風景だ。大きな森、森の中に点在する沼地、太陽の光を反射して輝く水面が、まるでパッチワークのように鮮やかに輝いている。
森を見下ろしながら、ふと関心を抱いたかのようにオーケビョルンが口を開いた。
「やはり、この森の木などは切り倒されて、材木として使われるのかのう?」
「いや……どうかな。ヘンネバリ大森林はむしろ、保全された森だったと思うから、材木にはならないと思う」
オーケビョルンの問いかけにマルクスが首を振った。
ヘンネバリ大森林は森林として保存されている場所で、木材を過剰に切り倒すことは禁じられている。せいぜい、間伐材として生えすぎた余計な木が切られるだけだ。
森というのも、何も木材を確保するために存在しているわけではない。大地を豊かにするためには、森は森のままで無くてはならないこともあるのだ。
「ほう、そういうものなのか」
「木を材木資源として使うような森は、もっと別の所……というか、町や村の近くにあるだろうからね。ここは流石に、田舎すぎる」
オーケビョルンが目を丸くしながら言うと、マルクスが頷いて話した。
確かに、ヘンネバリ郡は王都からも他の大きな町からも離れている、というよりは、離れすぎている。木材確保を目的とする森は、もっと交通の便がいいところにあるべきだ。
と、納得した様子のオーケビョルンが、再び立ち上がって身体を崖の反対側に向けた。
「そうか……よし」
「お、書くかい?」
そう言いながらオーケビョルンが手に持ったのは、この場所でむき出しになっていた大きな岩だ。ちょうど転がっていた大きな岩の表面を平らに切り落とし、そこに爪文字で詩を刻んでいく。
30分ほど経ったところで、オーケビョルンが満足したように頷いた。自分の名前を岩の下の方に刻み込んで、マルクスへと声をかける。
「こんなもんじゃな。マルクス、見てくれ」
「どれどれ……」
オーケビョルンが底面を平らにした岩を地面に置きながら言うと、マルクスが岩に刻まれた文字を見上げた。書かれている内容は、こうだ。
――ヘンネバリ大森林。緑と草と水の広がる大地。
青々とした葉は緑の絨毯になって、大地を覆い尽くす。その大地に湧き出した水は、青と灰の沼地となって緑の中に柄を描く。
三色の織りなす絨毯の模様の、なんと複雑で見目麗しいものか。
この水と、緑が、アールグレーンの大地を、アッシュナーの大地を潤し続けんことを願う――
その詩を見て、納得したようにマルクスが頷く。なるほど、随分と饒舌に書き記したものだ。
「うん、なるほど」
「少し書きすぎた感も否めないがのう。たまにはいいじゃろ」
手元に出した手帳に詩の内容を書き写しながらマルクスが言うと、恥ずかしそうに頬をかきながらオーケビョルンが言った。
確かに随分と書いたものだ。しかし、これだけの壮大な景色とあれば、文字数を多くして語るのも納得というもの。
詩を書いた岩を崖の上の安定した場所に固定してから、オーケビョルンは再びマルクスを背中に乗せて空中へと飛び上がった。
ローン郡の中で待つのもいいが、折角だから近隣の郡も見ておきたい。ということで二人はローン郡の隣、ヘンネバリ郡に足を伸ばして空を飛んでいた。
海岸沿いのローン郡と異なり、完全に内陸地であるヘンネバリ郡は森が多い。バーリ公国との国境沿いには山が広がり、山沿いに鬱蒼と森林が広がる光景だ。今も二人の下には、ヘンネバリ大森林が広がっている。
「アールグレーン王国の内陸部は、やはり緑が多いね」
「川も多いが、沼も多いのう」
眼下の森を見下ろしながらマルクスが言うと、オーケビョルンもぐるりと視線を動かした。確かに、一面に広がる森の緑の中、ぽつぽつと緑に囲まれた沼が見える。川も数本流れていて、水資源の潤沢さが伺えた。
マルクスがオーケビョルンの首元を軽く叩きながら話した。
「こうした沼地や水場が、アールグレーン王国、バーリ公国、オーケリエルム帝国なんかの水源の元になっている。この一帯には水源地もおおいからね」
「なるほどのう。川だったり、地下水だったりで周辺に水が広がっていくんじゃな」
その言葉を聞いて、なるほどと頷くオーケビョルンだ。
ヘンネバリ郡には大陸北部で最も大きなヘンネバリ湖があり、この湖から伸びる川はアールグレーン王国だけではなく、バーリ公国やオーケリエルム帝国にも流れている。それだけではなく、いくつもの湖や沼から地面に染み込んだ水が、周辺の土地を大いに潤しているのだ。
マルクスが頷きながら、眼下の大きな沼を見下ろす。
「そういうこと、だからアールグレーン王国は、水資源を売ることで利益を得てきた側面があるんだ。人間も竜も、生きて行くのに水はどうしても必要だからね」
「確かにそうじゃな」
マルクスの説明に、オーケビョルンも首を動かしながら言った。人間も竜も、生きていくためには水を飲まないといけない。水がなければ他国から買わないといけないわけで、アールグレーン王国が今日まで国の体裁を保ってこれたのはこういう部分もあるのだ。
と、再び視線をぐるりと動かしたオーケビョルンが、下の森を見下ろしながら小さくため息をついた。
「しかし……うーむ、こう鬱蒼としていると、降りるのは無理か」
「そうだね、水源地は国が管理している、さすがに降下は出来ない」
友人の言葉に、マルクスも小さく肩を落とした。
先に述べた通り、ヘンネバリ郡の水源地はアールグレーン王国の貴重な収入源だ。当然、おいそれと立ち入ることは許されない。そうでなくてもこの大森林、ドラゴンが着陸するには不適当だ。
と、オーケビョルンが首を左方向、バーリ公国との国境に広がる山の方に向けた。前足でそちらを指さしながらマルクスに言う。
「そうじゃな、マルクス、あちらの山に降りよう。少し開けた場所があって、森を見下ろせれば十分じゃ」
「分かった、降りられる場所を探そう」
マルクスもその言葉に頷いた。確かに、これは山に降りたほうが賢明だ。
そこから二人は山の方へと向かい、開けて平らな場所を探していった。高さがそんなにある山ではないとはいえ、森から地続きだから降りられそうな場所は限られる。
山の近くを飛びながら視線を巡らせていたマルクスが、近くに見つかった木々の切れ目を指さした。
「ん。オーケビョルン、あそこはどうだい」
「ほう、良いな。では、あそこに降りるとするか」
オーケビョルンも頷くと、ゆっくりとそちらに向かって降りていく。高度を落とし、周辺の木の枝に翼を引っ掛けないようにしながら崖際に静かに着陸すると、マルクスを地面に下ろしながらオーケビョルンが問いかけた。
「この山は、場所としてはどこのあたりになる?」
「えーと……ヤンソン山かな? 調べるから少し待ってくれ」
問われて、かばんの中から地図を取り出しながらマルクスがメガネを直した。山脈のようになっているアールグレーン王国とバーリ公国の国境は、いくつもの山が連なっている。太陽の位置と、山の形を確認したマルクスが、コクリと頷いた。
「うん、ヤンソン山で間違いなさそうだ。場所としては、山頂近くになるかな」
「あい分かった。さて……」
マルクスの説明に頷いたオーケビョルンが、ずしりと地面に腹を付けた。あんまり歩いてしまって、崖が崩れてはよくない。
そうして二人は眼下のヘンネバリ大森林を見下ろした。広がる森、森の向こうに見える草原と小さく見える町、森の中にいくつか見える木々の切れ目と、水。
「良い眺めじゃのう。鬱蒼とした森林と、点在する沼が一面に広がって」
「そうだね、壮観だな」
オーケビョルンが目を細めながら言うと、マルクスも手を額にかざしながら返した。
まさに壮観、と言った風景だ。大きな森、森の中に点在する沼地、太陽の光を反射して輝く水面が、まるでパッチワークのように鮮やかに輝いている。
森を見下ろしながら、ふと関心を抱いたかのようにオーケビョルンが口を開いた。
「やはり、この森の木などは切り倒されて、材木として使われるのかのう?」
「いや……どうかな。ヘンネバリ大森林はむしろ、保全された森だったと思うから、材木にはならないと思う」
オーケビョルンの問いかけにマルクスが首を振った。
ヘンネバリ大森林は森林として保存されている場所で、木材を過剰に切り倒すことは禁じられている。せいぜい、間伐材として生えすぎた余計な木が切られるだけだ。
森というのも、何も木材を確保するために存在しているわけではない。大地を豊かにするためには、森は森のままで無くてはならないこともあるのだ。
「ほう、そういうものなのか」
「木を材木資源として使うような森は、もっと別の所……というか、町や村の近くにあるだろうからね。ここは流石に、田舎すぎる」
オーケビョルンが目を丸くしながら言うと、マルクスが頷いて話した。
確かに、ヘンネバリ郡は王都からも他の大きな町からも離れている、というよりは、離れすぎている。木材確保を目的とする森は、もっと交通の便がいいところにあるべきだ。
と、納得した様子のオーケビョルンが、再び立ち上がって身体を崖の反対側に向けた。
「そうか……よし」
「お、書くかい?」
そう言いながらオーケビョルンが手に持ったのは、この場所でむき出しになっていた大きな岩だ。ちょうど転がっていた大きな岩の表面を平らに切り落とし、そこに爪文字で詩を刻んでいく。
30分ほど経ったところで、オーケビョルンが満足したように頷いた。自分の名前を岩の下の方に刻み込んで、マルクスへと声をかける。
「こんなもんじゃな。マルクス、見てくれ」
「どれどれ……」
オーケビョルンが底面を平らにした岩を地面に置きながら言うと、マルクスが岩に刻まれた文字を見上げた。書かれている内容は、こうだ。
――ヘンネバリ大森林。緑と草と水の広がる大地。
青々とした葉は緑の絨毯になって、大地を覆い尽くす。その大地に湧き出した水は、青と灰の沼地となって緑の中に柄を描く。
三色の織りなす絨毯の模様の、なんと複雑で見目麗しいものか。
この水と、緑が、アールグレーンの大地を、アッシュナーの大地を潤し続けんことを願う――
その詩を見て、納得したようにマルクスが頷く。なるほど、随分と饒舌に書き記したものだ。
「うん、なるほど」
「少し書きすぎた感も否めないがのう。たまにはいいじゃろ」
手元に出した手帳に詩の内容を書き写しながらマルクスが言うと、恥ずかしそうに頬をかきながらオーケビョルンが言った。
確かに随分と書いたものだ。しかし、これだけの壮大な景色とあれば、文字数を多くして語るのも納得というもの。
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