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第1章
第11話(2)有料ダウンロードコンテンツ
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♢
「……なあ、秀さんよ……」
「うん?」
喫茶店でコーヒーを飲む秀に躍が声をかける。
「再生怪人、強かったやんけ……」
「ああ、そうだね……」
「そうだねって、話が違うやん!
「まあまあ、少し冷静になってごらんよ。ボクらはあのカマキリ怪人とは実質初対面だったわけだろう?」
「せやな……」
「ということは強くても何らおかしくはないのだよ……」
「ああ、なるほどな……いや、その理屈はおかしいやろ!」
「引っかからなかったか……」
「引っかかるか!」
「……しかし、再生怪人とは、まったく予想していませんでした……」
「ほんまに驚きました~」
カウンター席で輝と心が彩に対し、それぞれ感想を述べる。彩が首を捻る。
「あれ? 自分ら再生怪人初めてやったっけ?」
「ええ」
「そっか~それはまた意外やな……」
「そんなにしょっちゅう遭遇するものなんですか?」
「うん、戦隊ヒーローやってたらわりとな」
「そ、そうなんですか……」
彩の言葉に輝が戸惑う。
「まあ、今回のケースはある意味では喜ぶべきことやで?」
「喜ぶべきこと?」
「せやがな。再生怪人の標的になるほど有名になったってことやんけ」
「有名……メジャーな戦隊に一歩近づいたってことですね!」
凛が目をキラキラと輝かせる。彩が頷く。
「ああ、そうやな」
「やったあ! 目標に向かって前進だ!」
「ふふっ、良かったどすなあ、凛はん……」
ガッツポーズを取る凛を優しく見つめる心の横で輝が首を傾げる。
「……標的というか、たまたま遭遇しただけのような……?」
「これから標的になることもあり得るちゅうこっちゃ……おっ、怪人が出たな、出撃や」
警報を聞いた彩はコーヒーを飲みながら軽い調子で指示を出す。
「モオオッ!」
ウシ怪人が金棒を振り回して暴れている。そこにエレクトロニックフォースが駆け付ける。オレンジがシアンに話しかける。
「シアン、あれは……」
「うん、以前戦ったウシ怪人の……」
「ああ、そうだ」
「生き別れの弟さんだね」
「そ、そんなややこしい設定はないぞ⁉」
「え、違うの?」
シアンが不思議そうに首を傾げる。
「全然違う!」
「じゃあ、ひょっとして再生怪人⁉」
「ひょっとしなくてもそうだ!」
「へ~そうなんどすか……」
「パープル! お前もよく知っているはずだ!」
「ええ?」
「わたしたちがⅮMのやりとりをして、お前の通っている女子大内にある牛丼屋であいつと遭遇したはずだ!」
「……ああ、チーズ牛丼を注文することがフラグやったあれどすか?」
「そう、あれだ!」
「じょ、情報量が結構多いやりとりやな……」
横で聞いていたブラウンが戸惑う。
「来たな! エレクトロニックフォース!」
ウシ怪人が声を上げる。
「! 待っていたのか⁉」
「ああ! 大体この辺で暴れていれば貴様らが現れると聞いていたモ~」
オレンジの問いにウシ怪人が頷く。
「随分とアバウトな情報やな……」
「着実に名が上がっているということだよ。前向きに捉えよう」
苦笑するブラウンにグレーが声をかける。
「おおっ! 目標としているメジャーな戦隊に近づいている!」
「……さっきも思ったんだが、いつの間にか目標になっているな……」
オレンジが首を捻る。シアンがウシ怪人をビシっと指差す。
「ウシ怪人さん! 精々アタシたちの夢への踏み台になってもらうよ!」
「言い方感じ悪いな! どっちが正義の味方や!」
ブラウンが突っ込みを入れる。
「やれるものならやってみるモ~!」
ウシ怪人が金棒を叩きつける。地面が砕け散り、激しく揺れる。オレンジが声を上げる。
「な、なんてパワーだ! 奴もパワーアップしている!」
「接近戦は危険どすな~ほな、これで!」
パープルが空に手を掲げる。球形の武器が五つ降ってくる。五人はそれぞれ、それをキャッチする。オレンジが問う。
「パープル! これは⁉」
「合体武器の有料ダウンロードコンテンツどす!」
「そう言われると、有料感があるね!」
「無料ダウンロードコンテンツで悪かったな!」
シアンに対し、オレンジが声を上げる。グレーが首を傾げる。
「しかし……合体武器なのかい、これが?」
「それを四つ、相手に向かって投げつけるんどす! 互いにぶつけるように!」
「おおっ!」
「モ~⁉」
パープルとシアンとオレンジとグレーが投げつける。球は空中でぶつかり合い、激しく爆発を起こす。激しい衝撃を受け、ウシ怪人が吹っ飛ばされる。パープルが胸を張る。
「一つだけでも凄い威力! それが四つ連鎖することによってさらにとてつもない爆破力を引き出す! これが『エレクトロニックボム』どす!」
「そ、そのごっついのが一つ余っているんやけど⁉」
投げ遅れたブラウンがエレクトロニックボムを片手に困惑する。
「ああ、良かったらお部屋のインテリアにでも……」
「こない危ないもん置けるか!」
「モオオオッ!」
ウシ怪人が咆哮とともに巨大化した。シアンが声をかける。
「よし! エレクトロニックインパクト出撃だよ!」
五人が合体したエレクトロニックインパクトに乗り込む。ウシ怪人が金棒を振り回す。
「モオオオオッ!」
「パープル! お願い出来る⁉」
「任せといておくれやす!」
シアンの指示を受け、パープルが右脚を操作し、膝から爆弾を発射させる。
「モオオオオッ⁉」
予期せぬ爆撃を食らったウシ怪人が仰向けに倒れて爆散する。
「やったあ! 決まった! 『インパクトバースト』!」
「このエレクトロニックボム、返品お願いしたいんやけど……」
ガッツポーズを取るシアンの横でブラウンがエレクトロニックボムを抱え途方に暮れる。
「……なあ、秀さんよ……」
「うん?」
喫茶店でコーヒーを飲む秀に躍が声をかける。
「再生怪人、強かったやんけ……」
「ああ、そうだね……」
「そうだねって、話が違うやん!
「まあまあ、少し冷静になってごらんよ。ボクらはあのカマキリ怪人とは実質初対面だったわけだろう?」
「せやな……」
「ということは強くても何らおかしくはないのだよ……」
「ああ、なるほどな……いや、その理屈はおかしいやろ!」
「引っかからなかったか……」
「引っかかるか!」
「……しかし、再生怪人とは、まったく予想していませんでした……」
「ほんまに驚きました~」
カウンター席で輝と心が彩に対し、それぞれ感想を述べる。彩が首を捻る。
「あれ? 自分ら再生怪人初めてやったっけ?」
「ええ」
「そっか~それはまた意外やな……」
「そんなにしょっちゅう遭遇するものなんですか?」
「うん、戦隊ヒーローやってたらわりとな」
「そ、そうなんですか……」
彩の言葉に輝が戸惑う。
「まあ、今回のケースはある意味では喜ぶべきことやで?」
「喜ぶべきこと?」
「せやがな。再生怪人の標的になるほど有名になったってことやんけ」
「有名……メジャーな戦隊に一歩近づいたってことですね!」
凛が目をキラキラと輝かせる。彩が頷く。
「ああ、そうやな」
「やったあ! 目標に向かって前進だ!」
「ふふっ、良かったどすなあ、凛はん……」
ガッツポーズを取る凛を優しく見つめる心の横で輝が首を傾げる。
「……標的というか、たまたま遭遇しただけのような……?」
「これから標的になることもあり得るちゅうこっちゃ……おっ、怪人が出たな、出撃や」
警報を聞いた彩はコーヒーを飲みながら軽い調子で指示を出す。
「モオオッ!」
ウシ怪人が金棒を振り回して暴れている。そこにエレクトロニックフォースが駆け付ける。オレンジがシアンに話しかける。
「シアン、あれは……」
「うん、以前戦ったウシ怪人の……」
「ああ、そうだ」
「生き別れの弟さんだね」
「そ、そんなややこしい設定はないぞ⁉」
「え、違うの?」
シアンが不思議そうに首を傾げる。
「全然違う!」
「じゃあ、ひょっとして再生怪人⁉」
「ひょっとしなくてもそうだ!」
「へ~そうなんどすか……」
「パープル! お前もよく知っているはずだ!」
「ええ?」
「わたしたちがⅮMのやりとりをして、お前の通っている女子大内にある牛丼屋であいつと遭遇したはずだ!」
「……ああ、チーズ牛丼を注文することがフラグやったあれどすか?」
「そう、あれだ!」
「じょ、情報量が結構多いやりとりやな……」
横で聞いていたブラウンが戸惑う。
「来たな! エレクトロニックフォース!」
ウシ怪人が声を上げる。
「! 待っていたのか⁉」
「ああ! 大体この辺で暴れていれば貴様らが現れると聞いていたモ~」
オレンジの問いにウシ怪人が頷く。
「随分とアバウトな情報やな……」
「着実に名が上がっているということだよ。前向きに捉えよう」
苦笑するブラウンにグレーが声をかける。
「おおっ! 目標としているメジャーな戦隊に近づいている!」
「……さっきも思ったんだが、いつの間にか目標になっているな……」
オレンジが首を捻る。シアンがウシ怪人をビシっと指差す。
「ウシ怪人さん! 精々アタシたちの夢への踏み台になってもらうよ!」
「言い方感じ悪いな! どっちが正義の味方や!」
ブラウンが突っ込みを入れる。
「やれるものならやってみるモ~!」
ウシ怪人が金棒を叩きつける。地面が砕け散り、激しく揺れる。オレンジが声を上げる。
「な、なんてパワーだ! 奴もパワーアップしている!」
「接近戦は危険どすな~ほな、これで!」
パープルが空に手を掲げる。球形の武器が五つ降ってくる。五人はそれぞれ、それをキャッチする。オレンジが問う。
「パープル! これは⁉」
「合体武器の有料ダウンロードコンテンツどす!」
「そう言われると、有料感があるね!」
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シアンに対し、オレンジが声を上げる。グレーが首を傾げる。
「しかし……合体武器なのかい、これが?」
「それを四つ、相手に向かって投げつけるんどす! 互いにぶつけるように!」
「おおっ!」
「モ~⁉」
パープルとシアンとオレンジとグレーが投げつける。球は空中でぶつかり合い、激しく爆発を起こす。激しい衝撃を受け、ウシ怪人が吹っ飛ばされる。パープルが胸を張る。
「一つだけでも凄い威力! それが四つ連鎖することによってさらにとてつもない爆破力を引き出す! これが『エレクトロニックボム』どす!」
「そ、そのごっついのが一つ余っているんやけど⁉」
投げ遅れたブラウンがエレクトロニックボムを片手に困惑する。
「ああ、良かったらお部屋のインテリアにでも……」
「こない危ないもん置けるか!」
「モオオオッ!」
ウシ怪人が咆哮とともに巨大化した。シアンが声をかける。
「よし! エレクトロニックインパクト出撃だよ!」
五人が合体したエレクトロニックインパクトに乗り込む。ウシ怪人が金棒を振り回す。
「モオオオオッ!」
「パープル! お願い出来る⁉」
「任せといておくれやす!」
シアンの指示を受け、パープルが右脚を操作し、膝から爆弾を発射させる。
「モオオオオッ⁉」
予期せぬ爆撃を食らったウシ怪人が仰向けに倒れて爆散する。
「やったあ! 決まった! 『インパクトバースト』!」
「このエレクトロニックボム、返品お願いしたいんやけど……」
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