上 下
53 / 135
お仕事の始まりはベリーエキサイティング!

35

しおりを挟む
それからは、史郎さんの機嫌の良い日が続いた。
それはもちろんレギラ効果なんだろうけど。



 機嫌が良かったのは史郎さんだけじゃない。
 私もこのところ、すごくご機嫌だ。
っていうのも、先日、お給料をもらったから。
 予想してたよりもだいぶ多かったんだ。
 本当にこんなにもらって良いの?って、心配になったほど。



いつもギリギリで暮らしてたのに、今月はかなり貯金が出来るよ。
 嬉しすぎるんですけど~!



そして、ある日のこと……







 鍵のかけられた扉を開くとそこは廊下になっていて…
私はその一室に案内された。



 「す、すごいです!」

 部屋に入った途端、壁沿いに作られたガラスケースに、私は圧倒された。
その中に飾られていたのは、無数のレギラたちだった。



 「そりゃあ、年月も金もかけてるからな。」

 今まで開かずの間となっていた史郎さんの部屋を、ついに公開してもらえたのだ。
お昼ご飯の時に、レギラの話題が出たから、「きっと、史郎さんのコレクションはすごいんでしょうね。」って言ったら、見せてやるって言いだされて…



ここに来て一か月以上、見ることの出来なかった史郎さんの部屋をついに目にすることが出来たんだ。
すごいって言ったのは、お世辞でもなんでもなく本心だった。
 数もすごいけど、大きいのやら小さいのやら、様々なタイプのレギラがずらっと並んでる様は本当にすごいとしか言いようがなかった。
 特に、史郎さんよりも背の高いレギラは、生きてないことはわかってても怖いくらいだった。
きっと、かなり高いものなんだろうね。

 
しおりを挟む

処理中です...