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お仕事の始まりはベリーエキサイティング!

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「あ!これ…!」

 私があるものを指さすと、史郎さんは悪戯な顔で笑った。
そう、それは私とぶつかった時に壊れてしまったあのオブジェ。
 壊れる前のを見たことはなかったけど、なぜだかこれだってすぐにわかった。



 「やっぱり気になってな…
ネットで探しまくったら、どうにか手に入った。」

 「そうなんですね。
あ、でも…高かったのでは?」

 「それは仕方ない。」



えー…どうしよう。
オブジェが割れたのは私のせいでもあるから、弁償しなきゃって気はするけど。
ネットで買ったってことは、多分、フリマかオークションで…
ってことは、元値よりは絶対高いだろうし…
もしかして、お給料が全部吹っ飛ぶ…!?
でもでも、少しくらいは払わないと申し訳ないような気もするし…



「あ、あの…ぶつかったのは、私のせいでもあるので…
その…全額とはいかないですが、多少なりとも…その……」

 「弁償するっていうのか?
その代わりに働いてもらうことで手を打ったんだろ?
 金をもらったら、二重取りすることになるじゃないか。」

 「え?そ…それはそうですが…
本当に良いんですか?」

 「あぁ、気にしなくて良い。
 今回のはシリアルナンバーも良いやつだったし、気に入ってるんだ。」

そう言って、史郎さんはにっこりと笑った。
レギラの話になると、この人は子供みたいに無邪気な顔をする。
それがとっても可愛くて、この笑顔を見る度にドキッとしてしまう。

 
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