上 下
62 / 135
先輩の家政婦さんはトラブルメイカー!?

しおりを挟む




 「あぁ、美味しかった。
やっぱり、うな吉のうなぎが一番よね。
あ、お茶、ちょうだい。」



 私の雇い主は史郎さんなんだから。
なんで、手島さんに使われなきゃいけないのよ!と、思いつつ…
険悪なムードにはなりたくないし、手島さんの方がここの先輩だし、年齢的にも上だから、仕方なくお茶を淹れた。
でも、言うことは言うよ!
これだけはうやむやに出来ない。



 「手島さん、食事代のことですが、それをここの生活費から出すのはおかしいと思うんですけど…」

そう…今回の昼食代は、当然、手島さんが払うもんだと思ってたら、引き出しのお金を出すように言われてびっくりした。



 「はぁ?何言ってんの?
ご主人は、ここでは何を食べても良いって言われてるんだから。」

 「それは、ここにある食材を使って食べて良いってことじゃないですか?」

 「違うわよ。
そこの引き出しにお金が入ってるでしょ?
それを自由に使って良いってことよ。
 今までずっとそうしてたし、そのことで文句言われたこともないんだから。」

 「そんな……」

 確かに、お金は無造作に入れてあったけど…
家計簿みたいなものもどこにもなかったけど…
だからって言って、そんな贅沢をして良いとは思えないんだけど…

 
しおりを挟む

処理中です...