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第46話:最初の試験①
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「……カレン、準備はいいか?」
「ええ、もちろん。作戦通りにいきましょう」
俺とカレンは、木陰からそっと様子を窺う。
10mほど離れた場所に、二匹のゴブリンがいた。
こいつらは最低のF級。
レベルは高くても5程度で、学園入学直後の生徒と同じくらいの強さだ。
だが、油断は禁物だ。
手に持ったナイフや棍棒には、たまに毒が仕込まれている。
カレンがゴブリンに手をかざした。
「《氷の手》!」
『『グゲッ!?』』
地面から氷の手が伸びて、ゴブリンの足首をがっしり掴む。
カレンとアイコンタクトを交わすと、俺もすぐに魔法を発動した。
「《空気の刃》!」
周囲の空気を操作して、刃物のような衝撃波を飛ばす。
スパッと身体を斬り裂いた。
二匹のゴブリンは地面に崩れ落ちる。
隣のカレンはホッとした様子で胸を撫で下ろす。
「よかった。うまくいったわね、ギルベルト」
「ああ、カレンの足止めのおかげだよ」
ゴブリン程度、カレンなら楽勝で倒せるはずだが、まだ魔物との実戦経験は無きに等しい
よって、足止めと攻撃の役割分担で、この試験は突破しようと決めたのだ。
慎重派なところも原作通りだな。
転がり出た魔石を拾い、手の甲に刻まれた魔法陣にかざすとシュンッ! と軽い音を立てて消えた。
魔石がそのままポイントになる仕組みだ。
「ねえ、みんなの順位を確認してみましょう」
「そうだな」
魔法陣をタップすると、空中にクラスの順位表が映し出される。
どんな魔物を何体倒したのか、詳しく確認できるのだ。
俺とカレンチームは頭一つ抜けて一位。
ネリーやルカのチームも含めて、他のみんなは横ばいだ。
生徒たちは優秀だが、初めての魔物におっかなびっくりなのだと思う。
チーム分けは自由だったので(まだ馴染めていない人もいるのに、ライラ先生も地味に酷なことをする)、ありがたいことに俺をめぐってカレンとネリーが激しく戦った。
ジャンケンで。
結果、カレンが勝ち、ネリーは別の女生徒と組むことになった。
「ギルベルト、こうしちゃいられないわ。すぐ次の魔物を探しましょう」
「え? あ、ああ、わかった。しかし、やけに急いでいるんだな。慌てなくても魔物はたくさんいるけど」
先ほどから、カレンはやたらと急いでいる。
まるで何かを争っているかのような……。
俺が尋ねると、カレンはピタッと止まった。
「急ぐ理由が……私にはあるの」
「急ぐ理由?」
ずいぶんと真剣な表情と口調に、俺も思わず緊張する。
「勝った方がギルベルトの局部を好きにできるのよ」
「……なるほど?」
いつの間にか、俺の知らないところで結構重要な取り決めが交わされていた。
俺の局部はもつのだろうか。
一応、キンッ! で鍛えられてはいるが。
昨日だって散々……まぁ、考えるのはこの辺りにしておこう。
森の中を進みながら、自分のステータスを確認してみる。
ステータス・オープン!
「ええ、もちろん。作戦通りにいきましょう」
俺とカレンは、木陰からそっと様子を窺う。
10mほど離れた場所に、二匹のゴブリンがいた。
こいつらは最低のF級。
レベルは高くても5程度で、学園入学直後の生徒と同じくらいの強さだ。
だが、油断は禁物だ。
手に持ったナイフや棍棒には、たまに毒が仕込まれている。
カレンがゴブリンに手をかざした。
「《氷の手》!」
『『グゲッ!?』』
地面から氷の手が伸びて、ゴブリンの足首をがっしり掴む。
カレンとアイコンタクトを交わすと、俺もすぐに魔法を発動した。
「《空気の刃》!」
周囲の空気を操作して、刃物のような衝撃波を飛ばす。
スパッと身体を斬り裂いた。
二匹のゴブリンは地面に崩れ落ちる。
隣のカレンはホッとした様子で胸を撫で下ろす。
「よかった。うまくいったわね、ギルベルト」
「ああ、カレンの足止めのおかげだよ」
ゴブリン程度、カレンなら楽勝で倒せるはずだが、まだ魔物との実戦経験は無きに等しい
よって、足止めと攻撃の役割分担で、この試験は突破しようと決めたのだ。
慎重派なところも原作通りだな。
転がり出た魔石を拾い、手の甲に刻まれた魔法陣にかざすとシュンッ! と軽い音を立てて消えた。
魔石がそのままポイントになる仕組みだ。
「ねえ、みんなの順位を確認してみましょう」
「そうだな」
魔法陣をタップすると、空中にクラスの順位表が映し出される。
どんな魔物を何体倒したのか、詳しく確認できるのだ。
俺とカレンチームは頭一つ抜けて一位。
ネリーやルカのチームも含めて、他のみんなは横ばいだ。
生徒たちは優秀だが、初めての魔物におっかなびっくりなのだと思う。
チーム分けは自由だったので(まだ馴染めていない人もいるのに、ライラ先生も地味に酷なことをする)、ありがたいことに俺をめぐってカレンとネリーが激しく戦った。
ジャンケンで。
結果、カレンが勝ち、ネリーは別の女生徒と組むことになった。
「ギルベルト、こうしちゃいられないわ。すぐ次の魔物を探しましょう」
「え? あ、ああ、わかった。しかし、やけに急いでいるんだな。慌てなくても魔物はたくさんいるけど」
先ほどから、カレンはやたらと急いでいる。
まるで何かを争っているかのような……。
俺が尋ねると、カレンはピタッと止まった。
「急ぐ理由が……私にはあるの」
「急ぐ理由?」
ずいぶんと真剣な表情と口調に、俺も思わず緊張する。
「勝った方がギルベルトの局部を好きにできるのよ」
「……なるほど?」
いつの間にか、俺の知らないところで結構重要な取り決めが交わされていた。
俺の局部はもつのだろうか。
一応、キンッ! で鍛えられてはいるが。
昨日だって散々……まぁ、考えるのはこの辺りにしておこう。
森の中を進みながら、自分のステータスを確認してみる。
ステータス・オープン!
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