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第17話:闇の壺を解呪しました②
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「では、私は壺をディアボロ様に届けてまいります。フローズ様、奥様をお願いします」
『おう、任せておけ……それにしても、キュリティは見事な解呪だったなぁ』
「いえいえ、それを言うならフローズさんもとても強かったですよ」
『まぁ、こう見えてもフェンリルだからな』
フローズさんとお喋りしていたら、オールドさんがやってきた。
「キュリティ、闇アイテムの解呪は順調みたいだね。疲れてないかい?」
「はい、全然疲れてません。もう一つの闇アイテムも解呪しようとしたら、バーチュさんに止められてしまいました」
『キュリティは頑張りやな性格なんだな。オールドも見習え』
「なんだって!?」
お部屋の中は笑い声で包まれる。
三人で話していると、あっという間に夜になった。
ご飯を食べ終わったら、いつものようにディアボロ様が来てくれた。
本当に気遣ってくれているなと強く感じる。
とても幸せなことだ。
「キュリティ、今日も活躍してくれたみたいだな」
「いえ、バーチュさんとフローズさんが守ってくれたからです」
「それでも、君のおかげさ」
ディアボロ様はフッと小さく笑っている。
素直に笑顔が似合う方だなと思った。
「キュリティが解呪してくれたおかげで、“闇精霊の壺”も隅々まで解析できた。王宮に報告しておいたから、戦況も我らに有利になるだろう」
「それならよかったです。少しでもみなさんの役に立てていると思うと、私も嬉しいです」
「体調が悪かったり、怪我をしてしまったらすぐに言いなさい。それと、決して無理はしないようにな」
「はい、ありがとうございます」
私たちのやり取りを、オールドさんとフローズさんは微笑ましく見守っている。
「さて、アタシたちもそろそろ失礼するかね」
『おやすみ、キュリティ』
「おやすみなさい」
そう言って、ディアボロ様たちは静かに部屋を出て行った。
私は一人っきりになるけど、寂しさなんて感じない。
みんながいるからだ。
そして、ディアボロ様に抱いていた印象も、以前とはずっと変わっていた。
今では怖い人というより、優しい人というイメージだ。
少しでも御恩を返さないと……。
強く決心しながら眠りに就いた。
『おう、任せておけ……それにしても、キュリティは見事な解呪だったなぁ』
「いえいえ、それを言うならフローズさんもとても強かったですよ」
『まぁ、こう見えてもフェンリルだからな』
フローズさんとお喋りしていたら、オールドさんがやってきた。
「キュリティ、闇アイテムの解呪は順調みたいだね。疲れてないかい?」
「はい、全然疲れてません。もう一つの闇アイテムも解呪しようとしたら、バーチュさんに止められてしまいました」
『キュリティは頑張りやな性格なんだな。オールドも見習え』
「なんだって!?」
お部屋の中は笑い声で包まれる。
三人で話していると、あっという間に夜になった。
ご飯を食べ終わったら、いつものようにディアボロ様が来てくれた。
本当に気遣ってくれているなと強く感じる。
とても幸せなことだ。
「キュリティ、今日も活躍してくれたみたいだな」
「いえ、バーチュさんとフローズさんが守ってくれたからです」
「それでも、君のおかげさ」
ディアボロ様はフッと小さく笑っている。
素直に笑顔が似合う方だなと思った。
「キュリティが解呪してくれたおかげで、“闇精霊の壺”も隅々まで解析できた。王宮に報告しておいたから、戦況も我らに有利になるだろう」
「それならよかったです。少しでもみなさんの役に立てていると思うと、私も嬉しいです」
「体調が悪かったり、怪我をしてしまったらすぐに言いなさい。それと、決して無理はしないようにな」
「はい、ありがとうございます」
私たちのやり取りを、オールドさんとフローズさんは微笑ましく見守っている。
「さて、アタシたちもそろそろ失礼するかね」
『おやすみ、キュリティ』
「おやすみなさい」
そう言って、ディアボロ様たちは静かに部屋を出て行った。
私は一人っきりになるけど、寂しさなんて感じない。
みんながいるからだ。
そして、ディアボロ様に抱いていた印象も、以前とはずっと変わっていた。
今では怖い人というより、優しい人というイメージだ。
少しでも御恩を返さないと……。
強く決心しながら眠りに就いた。
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