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第35話:ティアナの心情
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商会に戻ったティアナは仲間とともに引っ越しの準備を進めながら、飛び地での出来事を思い出していた。
(あの"捨てられ飛び地"をあんなに発展させられるなんて、ネオン殿は本当にすごいラビね)
飛び地が劣悪な環境であることは高名な行商人の間でも有名であり、どんな魔導具や魔法でも開拓は不可能だという共通認識だった。
領主を任命された後、放棄することなく人が住める環境まで開拓し、一つの領地としてしまったのだから至極圧巻で立派だ。
(ネオン殿に出会えなければ、"兎獣人"の未来はなかったラビ……)
"ペルジック・リベル商会"は兎獣人の生活の根本を成す。
アルバティス王の不当な要求は経済的に重い負担だった。
ライバル商会の台頭も重なって、店の売り上げは右肩下がり。
このままでは倒産への一途を辿る……。
そんなときに、ネオンに出会うことができた。
(まさしく、ネオン殿はあちし……いや、"兎獣人"全体の救世主ラビ)
ネオンから売ってもらった数々のレア作物や魔物の素材などは、買値を遥かに上回る金額で売却できた。
おかげで、商会の経営を立て直すことができ、一族の"兎獣人"も深く感謝している。
ネオン教などという宗派を作り始めるほどだ。
もちろん、ティアナも加入している。
飛び地の特産品の中でも、浄化された土が最も高値で売れた。
客はみな、大陸でも限られた聖職者しか入れない"神域"の土だと思っていた。
"捨てられ飛び地"の土だと説明したら、椅子から転げ落ちるほど驚いたのを今でもよく覚えている。
("捨てられ飛び地"の土なんて、この世で一番嫌われる土なのに……"神域"以上にしてしまうなんて、やっぱりネオン殿はすごいラビ)
そう思いながら最後の書類を片付けたところで、部下が執務室を訪れた。
〔〔ティアナ様、引っ越し準備が完了しましたラビ〕〕
〔承知ラビ。みんなを商会の前に集めてラビ〕
商会前に、"兎獣人"が集まる。
みな、わくわくした顔だ。
飛び地から帰ってから、"兎獣人"の雰囲気は格段に明るくなった。
これも全てはネオンのおかげ……。
ティアナは力一杯拳を突き上げ宣言する。
〔それじゃあ、あちしたちの新天地……"捨てられ飛び地"を目指すラビー!〕
〔〔目指すラビー!〕〕
"兎獣人"たちは飛び地に向かって移動を始める。
(ネオン殿がいれば何だってできる。あちしたちは、ネオン殿とずっと一緒に暮らすラビ!)
ティアナは自分たち"兎獣人"の明るい未来が切り拓かれたことを、強く強く確信した。
(あの"捨てられ飛び地"をあんなに発展させられるなんて、ネオン殿は本当にすごいラビね)
飛び地が劣悪な環境であることは高名な行商人の間でも有名であり、どんな魔導具や魔法でも開拓は不可能だという共通認識だった。
領主を任命された後、放棄することなく人が住める環境まで開拓し、一つの領地としてしまったのだから至極圧巻で立派だ。
(ネオン殿に出会えなければ、"兎獣人"の未来はなかったラビ……)
"ペルジック・リベル商会"は兎獣人の生活の根本を成す。
アルバティス王の不当な要求は経済的に重い負担だった。
ライバル商会の台頭も重なって、店の売り上げは右肩下がり。
このままでは倒産への一途を辿る……。
そんなときに、ネオンに出会うことができた。
(まさしく、ネオン殿はあちし……いや、"兎獣人"全体の救世主ラビ)
ネオンから売ってもらった数々のレア作物や魔物の素材などは、買値を遥かに上回る金額で売却できた。
おかげで、商会の経営を立て直すことができ、一族の"兎獣人"も深く感謝している。
ネオン教などという宗派を作り始めるほどだ。
もちろん、ティアナも加入している。
飛び地の特産品の中でも、浄化された土が最も高値で売れた。
客はみな、大陸でも限られた聖職者しか入れない"神域"の土だと思っていた。
"捨てられ飛び地"の土だと説明したら、椅子から転げ落ちるほど驚いたのを今でもよく覚えている。
("捨てられ飛び地"の土なんて、この世で一番嫌われる土なのに……"神域"以上にしてしまうなんて、やっぱりネオン殿はすごいラビ)
そう思いながら最後の書類を片付けたところで、部下が執務室を訪れた。
〔〔ティアナ様、引っ越し準備が完了しましたラビ〕〕
〔承知ラビ。みんなを商会の前に集めてラビ〕
商会前に、"兎獣人"が集まる。
みな、わくわくした顔だ。
飛び地から帰ってから、"兎獣人"の雰囲気は格段に明るくなった。
これも全てはネオンのおかげ……。
ティアナは力一杯拳を突き上げ宣言する。
〔それじゃあ、あちしたちの新天地……"捨てられ飛び地"を目指すラビー!〕
〔〔目指すラビー!〕〕
"兎獣人"たちは飛び地に向かって移動を始める。
(ネオン殿がいれば何だってできる。あちしたちは、ネオン殿とずっと一緒に暮らすラビ!)
ティアナは自分たち"兎獣人"の明るい未来が切り拓かれたことを、強く強く確信した。
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