弱国の転生王子は三大強国間の飛び地を神器生成スキルで世界最強領地にする~目立ちたくないのに、実は領民は強国のスパイで僕の活躍を国に報告してた

青空あかな

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第37話:超大国たちの反応2②

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 ~カカフ連邦の場合~

 時を同じくして、カカフ連邦。
 巨大な官邸の一角で、これまたアリエッタがベネロープからネオンの情報を受け取った。
 以前の報告を受けてから、自分自身が直接情報を受け取ることにしたのだ。
 大総統室に歩きながら、今聞いた内容を反芻する。
 瘴気病からベネロープたちを助けてくれたことを聞いたときは、素直に感謝の思いを抱いた。

(ありがとう~、ネオンちゃん~。あなたがいなかったら、大事な同志がみんな死んじゃってたわ~)

 同時に、ベネロープが目撃したという神器の制裁についても思いを巡らせた。
 途方もない魔力のオーラの圧……。
 いったいどれほどの力なのか、想像してはゾクゾクする自分がいた。

(神器の"制裁"……。ベネロープがああ言うくらいだから、ああ、早くネオンちゃんに会ってみたいわ~)

 未だかつて、そんな魔導具は見たことも聞いたこともない。
 今後の方針を検討しながら大総統室に行き、父のガライアンにも報告を伝える。

「……というわけで、お父様。神器の入手には少し時間がかかるかもしれませんわ~。"制裁"の規模も内容も凄まじかったですわね~」
「なるほどな。飛び地でそのような事態が起きていたとは……。ネオン少年には感謝せねばなるまい。それにしても、やはり神器は一線を画すというわけか」

 ガライアンは顎に手を当て、真剣な表情で考え込む。
 父の思案する内容が、アリエッタには手に取るようにわかった。

(神器を入手するにはネオンちゃんの許可が……しかも、前向きな許可が必要……。勝手に持ち出すわけにはいかない。ともすれば……)

「ネオン少年の信頼を得られるよう、ベネロープたちには引き続き領地開拓に協力する旨を伝達するか」
「そうですわね~。みんなでネオンちゃんと仲良くなりましょ~」
「さっそく、ベネロープにコンタクトを……っ!」
「お父様、大丈夫ですかっ!?」
 
 突然、ガライアンがフラつき、アリエッタが慌てて受け止める。
 
「……すまない、少し休む。お前にも苦労をかけるな」
「お父様……」

 ガライアンには目眩の持病があった。
 数年前から一段と程度が強くなり、今は日中でも数時間は休まなければならないほどだ。
 国内外の色んな薬や回復魔法を使っても、目立った効果がない。
 このままでは、寝たきりになる可能性があるほどだった。
 アリエッタは執務室の脇にあるベッドに彼を寝かせる。
 辛そうな表情を見て、決心したことが一つあった。

「……お父様、どうにかしてネオンちゃんのエリクサーを入手しましょう」
「あの……瘴気病を治した、という薬か……」

 力ない呟きに、アリエッタは静かに頷く。
 あの薬ならば父の病も治せるはずだと、強い確信があった。
 ガライアンも小さく頷く。
 もはや、それしか病を癒やす方法はなかった。

(ネオンちゃん、お願い。お父様を救って……)

 アリエッタの必死の祈りが天へと消える。
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