リースス・レーニス

青年

フィエルはアジトに着くと、グレスをある部屋に連れて行った。
そしてグレスを椅子に拘束した後、フィエルは4幹部の1人の元へ向かった。
彼の部屋の前に着くと、フィエルは乱暴に扉を叩いて中の人を呼び出した。
「お～い、開けろ～。」
フィエルは気だるそうな声でそう言うと、バンバンと扉を叩き続ける。
するとガチャっと扉が開き、中から青年が姿を現した。
「なぁに～？任務終わったんだから寝かせてよ～。」
青年は可愛らしい声をしていて、眠そうに目を擦っていた。
「眠いなら寝てていいけど、お前の大事なペットは俺が貰っちゃうからな…」
フィエルは口元に手を当ててニヤニヤとしていた。
「え！？それ先に言ってよ！どこにいんの？いつものとこ？」
青年は目をクワッと見開き、フィエルの両肩を掴んだ。
「あぁ、もう椅子に固定してある。」
フィエルはドヤァと誇らしげな顔をした。
「うわぁ～ありがとう！フィエルだーいすき！」
そう言うと青年は、猛ダッシュでグレスが拘束されている実験室へ向かった。
「ったく…現金なヤツ。」
フィエルは頭をガシガシかきながら、青年の後を追った。