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壁
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無言で運転を続けていたティーラが「この辺りですね…」と呟いて車のブレーキを踏んだ。
「着きましたよ。ここからは歩きで行きましょう。」
ティーラは人気のないところに車を停め、パソコンにかじりついているシャンスに声をかけた。
「ここはどこや…?」
シャンスはパソコンを閉じて、周りをキョロキョロと見渡した。
「リハネラに隣接しているアクリ区の領地…『エビメロ』です。」
「人がおらんなぁ…」
「区の境界線は紛争地なので…人は住んでないんです。」
そう言って2人は車を降り、ファルクス区の入口に向かって歩き出した。
ファルクス区とアクリ区の境界線には、コンクリートで作られている銀色の壁が一面に広がっていた。唯一金網で作られている門の前には、2人の門番が見張りをしていて、容易に入れる状態ではなかった。
2人が門を通ろうとすると、門番が拳銃を構えてきた。
「おい貴様ら、ここはファルクス区の領地だ。他の区の人間が無断で入ることは許させないぞ。」
軍服を着た若い男性が、ティーラとシャンスをキッと睨みつけた。
「僕達はファルクス区の人間です。 任務でアクリ区に潜伏していました。ピンバッジも所有しています。」
そう言ってティーラは自分の胸につけているファルクス区のピンバッジを男性に見せた。横にいたシャンスもティーラの真似をして、胸のバッチを男性にみせた。
「これは…失礼しました。敵地での任務、ご苦労さまでした。」
男性は敬礼をして、門を通るティーラとシャンスに一礼をした。
「ありがとうございます。貴方達も頑張って下さいね。」
ティーラは男性にニコリと微笑み、労いの言葉を発した。
「問題はここからですよ…」
ティーラは腕を組んで嫌そうな顔をしてそう言った。
「ペディの居場所を突き止めんとアカンからな。」
シャンスもハァとため息をついて遠い目をしている。
「骨が折れる作業ですね…」
「まぁ俺らならやれるやろ!」
「そうですね…やってやりましょう!」
2人は拳を合わせてニコッと微笑みあった。
「着きましたよ。ここからは歩きで行きましょう。」
ティーラは人気のないところに車を停め、パソコンにかじりついているシャンスに声をかけた。
「ここはどこや…?」
シャンスはパソコンを閉じて、周りをキョロキョロと見渡した。
「リハネラに隣接しているアクリ区の領地…『エビメロ』です。」
「人がおらんなぁ…」
「区の境界線は紛争地なので…人は住んでないんです。」
そう言って2人は車を降り、ファルクス区の入口に向かって歩き出した。
ファルクス区とアクリ区の境界線には、コンクリートで作られている銀色の壁が一面に広がっていた。唯一金網で作られている門の前には、2人の門番が見張りをしていて、容易に入れる状態ではなかった。
2人が門を通ろうとすると、門番が拳銃を構えてきた。
「おい貴様ら、ここはファルクス区の領地だ。他の区の人間が無断で入ることは許させないぞ。」
軍服を着た若い男性が、ティーラとシャンスをキッと睨みつけた。
「僕達はファルクス区の人間です。 任務でアクリ区に潜伏していました。ピンバッジも所有しています。」
そう言ってティーラは自分の胸につけているファルクス区のピンバッジを男性に見せた。横にいたシャンスもティーラの真似をして、胸のバッチを男性にみせた。
「これは…失礼しました。敵地での任務、ご苦労さまでした。」
男性は敬礼をして、門を通るティーラとシャンスに一礼をした。
「ありがとうございます。貴方達も頑張って下さいね。」
ティーラは男性にニコリと微笑み、労いの言葉を発した。
「問題はここからですよ…」
ティーラは腕を組んで嫌そうな顔をしてそう言った。
「ペディの居場所を突き止めんとアカンからな。」
シャンスもハァとため息をついて遠い目をしている。
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「そうですね…やってやりましょう!」
2人は拳を合わせてニコッと微笑みあった。
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