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第2章 勇者大戦
町の占拠と魔王への第一歩
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俺の言葉を聞き、体を震わせながらも毅然とした態度でこちらを見つめる老婆と、俺を睨みつけているティルトと呼ばれたアヤハの年に近い少年が警戒する中、俺は何故か高揚する自分の感情を抑える事が出来なかった。
「さて、俺の事は噂にもなっているから自己紹介をする必要も無いだろう。俺が本物かどうか判断がつかないようならそこのティルトというガキに俺を試させてもいいぞ? 」
挑発的な俺の言いようにティルトの体が一瞬沈む動作を見せるが、老婆が肩を掴み動きを止める。
「だからあれを相手にしようなんて思うんじゃないよ! 私に見えているだけでもこの男の魔力は尋常じゃない。国1つを滅ぼせるのも納得できるぐらいさ」
忌々しそうに少年に語る老婆だが、どうやら俺が意図的に隠している魔力をある程度見極めているようだ。
やはりこの老婆は普通の人間もどきとは何か違う……俺達のような異世界から来た人間と似てはいるが……
「婆さん。あんたもしかして、落人と現地の人間との間の子か? 」
確証は無いがこの考えがしっくりとくる俺の言葉に、老婆は目を見開いてこちらを見てくる……どうやら当たりのようだな。
「やれやれ魔力探知でそこまで分かるとはね。流石落ち人と言うべきかね……そうだよ。私の父が落ち人で、この奴隷館の基礎を作ったのさ。父は先生と呼ばれる職業だったと言ってたね。奴隷に知識を与えたのは売る為だけではなく、養っていく上での父の趣味だったんだけどね……今じゃ、私もその趣味に染まっちまっただけなのさ」
自嘲気味に喋る老婆を見ていると、その父親という人間の人の良さが分かってしまう……きっと奴隷などない世界から来た人間としてかなり苦悩したのだろう。
「そうか……会えないのが残念だったな……で、単刀直入に聞くが、ここにいる亜人について聞きたいんだが……」
過去の人間への思いを切り、老婆に亜人達の状況を聞こうとした時、老婆の手を振り切りティルトと呼ばれた少年が俺の首目掛けて短剣を伸ばしてくる!
アヤハの速度並みの突きの早さに俺は驚きを覚えたものの、予め作っておいたミスリルの網を前面に出し、蜘蛛の巣のように少年を搦めとる。
流石にこの様な事態を想定してなかったのか、こちらに来る速度を緩めることが出来ずに少年は網に掛かると体をミスリル糸に絡め取られその場に転げ落ちる。
「ティルト ⁈ 」
老婆の悲鳴の様な叫びが聞こえる中、俺はその網を縮めて少年を動けなくすると、何事もなかったかの様に老婆との話を進めることにする。
「亜人が虐待などされてなければ俺は何もせんよ。このティルトとか言う少年も殺すつもりはない……それで亜人達はどういう扱いをしているんだ? 」
「マァサ様! お逃げ下さい! こいつは俺が死んでも食い止めます! みんなを連れて早くここから逃げて下さい」
俺が老婆の答えを聞こうとした時、少年が網の中で魔力を解放しようとしてきた。
俺は無詠唱でミスリルの糸に闇魔法で苦痛のみを与える魔法の(ペイン)により苦痛を与える。
「ぐわぁぁぁ ⁈ 」
魔法による痛みは少年に悲鳴を上げさせ、辺りにいる奴隷達をここに呼び寄せることになる。
この場に来た奴隷達は少年のもがき苦しむ姿を見て、俺に向かって来ようとするが、本能がそれを拒否してこちらに来ることができない様だ。
「さて、いくらでも襲ってくれても構わんぞ? 傷はつけるつもりはないが、そこのガキのように多少痛い目にあうだけだ。それでいいなら早くかかってこい」
俺の魔力の乗った言葉に動くことすら出来ない奴隷達を見ながら、奴隷からの信頼を得ている老婆に目をやり俺はこれからの未来の為にこの老婆が必要であることを再認識する。
「婆さん。あんたはどうやら俺の目に叶う人材だったようだ。さて、ここからは俺の提案だ。俺はこの町を落とすつもりなんだが、この町を奪った後の人材育成を婆さんに任せたいんだ。もし俺がこの町を手に入れる事が出来たなら、この俺の部下になってくれないか? 」
奴隷達が愕然とした表情でこちらを見ている中、厳しい目でこちらを見続ける老婆は絞り出すように俺に対して口を出して来る。
「町を奪うだって……町の人間1人でも殺してみな、絶対に私はあんたを手伝わないからね」
「なるほど……それが俺の仲間になる為の条件か。良いだろう……契約成立だ」
俺は亜空間に格納していた『紅い波』を解放すると目の前に毅然とした表情でこちらを見つめる老婆に笑いかけるのだった。
『この町に住む全ての住民に告げる! 我は新しく魔王と成りし者。今よりこの町を我の支配下に置く。紅い波に食われたくなければ今すぐこの町から逃げるがいい。我と戦うつもりなら別に止めるつもりはない。その身に魔王の力を刻み込んでやろう! 』
魔力を乗せた俺の言葉は町全てを覆い尽くし、俺の言葉を嫌が応にもその耳に届ける。
混乱と恐怖、そして悲鳴が溢れ出すこの町の終焉が今まさに始まろうとするのであった。
現在仕事の為かなり時間が取れなくなっており、誤字などのミスを多発してしまうという残念な状況です。
申し訳ありませんが5月の7日から12日までは投稿をお休みさせていただきます。
「さて、俺の事は噂にもなっているから自己紹介をする必要も無いだろう。俺が本物かどうか判断がつかないようならそこのティルトというガキに俺を試させてもいいぞ? 」
挑発的な俺の言いようにティルトの体が一瞬沈む動作を見せるが、老婆が肩を掴み動きを止める。
「だからあれを相手にしようなんて思うんじゃないよ! 私に見えているだけでもこの男の魔力は尋常じゃない。国1つを滅ぼせるのも納得できるぐらいさ」
忌々しそうに少年に語る老婆だが、どうやら俺が意図的に隠している魔力をある程度見極めているようだ。
やはりこの老婆は普通の人間もどきとは何か違う……俺達のような異世界から来た人間と似てはいるが……
「婆さん。あんたもしかして、落人と現地の人間との間の子か? 」
確証は無いがこの考えがしっくりとくる俺の言葉に、老婆は目を見開いてこちらを見てくる……どうやら当たりのようだな。
「やれやれ魔力探知でそこまで分かるとはね。流石落ち人と言うべきかね……そうだよ。私の父が落ち人で、この奴隷館の基礎を作ったのさ。父は先生と呼ばれる職業だったと言ってたね。奴隷に知識を与えたのは売る為だけではなく、養っていく上での父の趣味だったんだけどね……今じゃ、私もその趣味に染まっちまっただけなのさ」
自嘲気味に喋る老婆を見ていると、その父親という人間の人の良さが分かってしまう……きっと奴隷などない世界から来た人間としてかなり苦悩したのだろう。
「そうか……会えないのが残念だったな……で、単刀直入に聞くが、ここにいる亜人について聞きたいんだが……」
過去の人間への思いを切り、老婆に亜人達の状況を聞こうとした時、老婆の手を振り切りティルトと呼ばれた少年が俺の首目掛けて短剣を伸ばしてくる!
アヤハの速度並みの突きの早さに俺は驚きを覚えたものの、予め作っておいたミスリルの網を前面に出し、蜘蛛の巣のように少年を搦めとる。
流石にこの様な事態を想定してなかったのか、こちらに来る速度を緩めることが出来ずに少年は網に掛かると体をミスリル糸に絡め取られその場に転げ落ちる。
「ティルト ⁈ 」
老婆の悲鳴の様な叫びが聞こえる中、俺はその網を縮めて少年を動けなくすると、何事もなかったかの様に老婆との話を進めることにする。
「亜人が虐待などされてなければ俺は何もせんよ。このティルトとか言う少年も殺すつもりはない……それで亜人達はどういう扱いをしているんだ? 」
「マァサ様! お逃げ下さい! こいつは俺が死んでも食い止めます! みんなを連れて早くここから逃げて下さい」
俺が老婆の答えを聞こうとした時、少年が網の中で魔力を解放しようとしてきた。
俺は無詠唱でミスリルの糸に闇魔法で苦痛のみを与える魔法の(ペイン)により苦痛を与える。
「ぐわぁぁぁ ⁈ 」
魔法による痛みは少年に悲鳴を上げさせ、辺りにいる奴隷達をここに呼び寄せることになる。
この場に来た奴隷達は少年のもがき苦しむ姿を見て、俺に向かって来ようとするが、本能がそれを拒否してこちらに来ることができない様だ。
「さて、いくらでも襲ってくれても構わんぞ? 傷はつけるつもりはないが、そこのガキのように多少痛い目にあうだけだ。それでいいなら早くかかってこい」
俺の魔力の乗った言葉に動くことすら出来ない奴隷達を見ながら、奴隷からの信頼を得ている老婆に目をやり俺はこれからの未来の為にこの老婆が必要であることを再認識する。
「婆さん。あんたはどうやら俺の目に叶う人材だったようだ。さて、ここからは俺の提案だ。俺はこの町を落とすつもりなんだが、この町を奪った後の人材育成を婆さんに任せたいんだ。もし俺がこの町を手に入れる事が出来たなら、この俺の部下になってくれないか? 」
奴隷達が愕然とした表情でこちらを見ている中、厳しい目でこちらを見続ける老婆は絞り出すように俺に対して口を出して来る。
「町を奪うだって……町の人間1人でも殺してみな、絶対に私はあんたを手伝わないからね」
「なるほど……それが俺の仲間になる為の条件か。良いだろう……契約成立だ」
俺は亜空間に格納していた『紅い波』を解放すると目の前に毅然とした表情でこちらを見つめる老婆に笑いかけるのだった。
『この町に住む全ての住民に告げる! 我は新しく魔王と成りし者。今よりこの町を我の支配下に置く。紅い波に食われたくなければ今すぐこの町から逃げるがいい。我と戦うつもりなら別に止めるつもりはない。その身に魔王の力を刻み込んでやろう! 』
魔力を乗せた俺の言葉は町全てを覆い尽くし、俺の言葉を嫌が応にもその耳に届ける。
混乱と恐怖、そして悲鳴が溢れ出すこの町の終焉が今まさに始まろうとするのであった。
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申し訳ありませんが5月の7日から12日までは投稿をお休みさせていただきます。
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