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甘い治療 1*
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◇◇◇
その夜は、九時すぎに高梨が陽斗の部屋にやってきた。
シャワーをすませて準備をしていた陽斗は、少し緊張しながら彼を迎え入れた。
高梨もシャワーを使ったのか、ゆったりとした部屋着になっている。コットンの白色Tシャツにジャージ素材の黒色ボトムは、まるでハリウッド俳優のプライベート服のようにさりげなく、かつお洒落だ。
さっきの会話があったせいか、昨日よりずっと彼を身近に感じてしまう。そのため昨夜より羞恥心が大きく育っていた。
どうしよう。また、あの椅子で甘い責め苦をされるのか。そう考えただけで、未成熟な性器がしっとりと重くなる。陽斗が頬を淡く染めて、困ったように治療用の椅子に視線を流すと、それに気づいた高梨が優しく陽斗の肩に手をおいた。
「今日はベッドにいこうか」
耳元に顔をよせてささやく。陽斗はピクリと肩を跳ねさせ、それから小さく頷いた。
ベッドなら昨夜のような淫らな体勢は取らずにすむ。
しかしそれは陽斗の考え違いだった。
高梨は昨夜と同じように、まずバスルームにいって手を洗った。戻ってくるとアルコール消毒をしつつ、低い声で命令する。
「じゃあ服を全部脱いで。シーツにうつ伏せて」
艶めいた声音には、期待と昂揚が含まれていた。
「……ん、はい」
陽斗は震え始めた手で服を脱いでいった。秋口の夜気は、服を着ているときはさほど冷たさを感じさせないが裸になるととたんに肌を刺してくる。緊張からか寒さからなのかわからない武者震いをひとつして、陽斗は裸になるとベッドに横たわった。
シーツに頬をつけて高梨を待つと、男は小机からアタッシュケースを手に取り、ベッドに乗りあげ、陽斗のちょうど尻のあたりに腰をおろした。
「膝をついて、可愛いお尻を持ちあげてね」
ケースをあけながら優しく言う。陽斗は素直に従って、腰を高く掲げた。相手からは自分の尻が奥まで丸見えだろう。
「今日は縛らないから。その代わり最後まで腰はおろしちゃダメだよ。さあ、足をひらいて」
言われるがままに、両足を広げる。
やわらかな肉茎や囊が、皮膚の支えを失ってフルフルと小刻みに揺れた。隠れていた後孔が、警戒して自然とすぼまる。その動きも全部、相手に見えているのだと考えれば、恥ずかしさに消え入りたくなる。けれど反対に、幹は興奮に硬くなった。
「今夜は後ろから前立腺を刺激して、同時に前からオメガ宮を押してみよう」
そう言うと、ケースから不思議な形状のシリコン器具を取り出す。ゆるいカーブを描く器具はきっと前立腺用アナルプラグだ。
「じゃあまず、これから入れていこうね」
高梨がゼリーのボトルをあけて、中身を尻の狭間にとろりとたらす。水っぽい感触に皮膚が粟立った。
果てしない夜の始まりを予感して、茎の先端に雫がにじむ。何をされるのか考えただけでこんなにも反応してしまうなんて。
きっと今夜はフェロモンが放出される。
ジクジクとうずき始めた下半身を持てあましながら、陽斗は高梨が器具を挿入するのを目をとじて待った。
「入れるよ」
ゆっくりと、冷たいプラスチックが身体の中に入ってくる。硬い道具は、陽斗の内側を強引に押しひらき、機械的に進んできた。
「……ん」
それはまるで、性行為というよりは、医療行為のような気分を与えてくる。
自分は今、この人に治療されているのだ。悪い部分を直してもらい、もっといい身体に作りかえてもらっている。
そう思うと身を任せる相手に対して無条件の服従を感じてしまい、陽斗は嗜虐に暗く興奮した。
「さあ、全部入った。次はこちらを向いて膝立ちになって」
「……はい」
尻の奥に違和感を覚えながら体勢を変え、高梨の前に膝をついて立つ。
その夜は、九時すぎに高梨が陽斗の部屋にやってきた。
シャワーをすませて準備をしていた陽斗は、少し緊張しながら彼を迎え入れた。
高梨もシャワーを使ったのか、ゆったりとした部屋着になっている。コットンの白色Tシャツにジャージ素材の黒色ボトムは、まるでハリウッド俳優のプライベート服のようにさりげなく、かつお洒落だ。
さっきの会話があったせいか、昨日よりずっと彼を身近に感じてしまう。そのため昨夜より羞恥心が大きく育っていた。
どうしよう。また、あの椅子で甘い責め苦をされるのか。そう考えただけで、未成熟な性器がしっとりと重くなる。陽斗が頬を淡く染めて、困ったように治療用の椅子に視線を流すと、それに気づいた高梨が優しく陽斗の肩に手をおいた。
「今日はベッドにいこうか」
耳元に顔をよせてささやく。陽斗はピクリと肩を跳ねさせ、それから小さく頷いた。
ベッドなら昨夜のような淫らな体勢は取らずにすむ。
しかしそれは陽斗の考え違いだった。
高梨は昨夜と同じように、まずバスルームにいって手を洗った。戻ってくるとアルコール消毒をしつつ、低い声で命令する。
「じゃあ服を全部脱いで。シーツにうつ伏せて」
艶めいた声音には、期待と昂揚が含まれていた。
「……ん、はい」
陽斗は震え始めた手で服を脱いでいった。秋口の夜気は、服を着ているときはさほど冷たさを感じさせないが裸になるととたんに肌を刺してくる。緊張からか寒さからなのかわからない武者震いをひとつして、陽斗は裸になるとベッドに横たわった。
シーツに頬をつけて高梨を待つと、男は小机からアタッシュケースを手に取り、ベッドに乗りあげ、陽斗のちょうど尻のあたりに腰をおろした。
「膝をついて、可愛いお尻を持ちあげてね」
ケースをあけながら優しく言う。陽斗は素直に従って、腰を高く掲げた。相手からは自分の尻が奥まで丸見えだろう。
「今日は縛らないから。その代わり最後まで腰はおろしちゃダメだよ。さあ、足をひらいて」
言われるがままに、両足を広げる。
やわらかな肉茎や囊が、皮膚の支えを失ってフルフルと小刻みに揺れた。隠れていた後孔が、警戒して自然とすぼまる。その動きも全部、相手に見えているのだと考えれば、恥ずかしさに消え入りたくなる。けれど反対に、幹は興奮に硬くなった。
「今夜は後ろから前立腺を刺激して、同時に前からオメガ宮を押してみよう」
そう言うと、ケースから不思議な形状のシリコン器具を取り出す。ゆるいカーブを描く器具はきっと前立腺用アナルプラグだ。
「じゃあまず、これから入れていこうね」
高梨がゼリーのボトルをあけて、中身を尻の狭間にとろりとたらす。水っぽい感触に皮膚が粟立った。
果てしない夜の始まりを予感して、茎の先端に雫がにじむ。何をされるのか考えただけでこんなにも反応してしまうなんて。
きっと今夜はフェロモンが放出される。
ジクジクとうずき始めた下半身を持てあましながら、陽斗は高梨が器具を挿入するのを目をとじて待った。
「入れるよ」
ゆっくりと、冷たいプラスチックが身体の中に入ってくる。硬い道具は、陽斗の内側を強引に押しひらき、機械的に進んできた。
「……ん」
それはまるで、性行為というよりは、医療行為のような気分を与えてくる。
自分は今、この人に治療されているのだ。悪い部分を直してもらい、もっといい身体に作りかえてもらっている。
そう思うと身を任せる相手に対して無条件の服従を感じてしまい、陽斗は嗜虐に暗く興奮した。
「さあ、全部入った。次はこちらを向いて膝立ちになって」
「……はい」
尻の奥に違和感を覚えながら体勢を変え、高梨の前に膝をついて立つ。
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