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童貞は期待する
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はら、はら、と。流れるような所作で青島がボタンを外し、シャツを脱ぐ。脱いで…いる?
「え、何で」
「何でって、何が?」
ぽかんと固まる俺を無視して、ポイポイと服を脱いでいく青島。あっという間にブラとショーツ姿になってしまった。視界に映る青島の70%は肌色だ。
「セックス、すんの?」
「セックスしないの?」
疑問を疑問で返される。いやだってさっきの感じだともう終わりっぽかった……
「します!」
けど、ここはこのままGOサインだ!頭の隅に沸いた多少の疑問など無視するに限る。ノリと勢い、大事。
そんな俺を見て、青島が満足そうに笑った。ドキリ。
「たーだーし」
俺の身体をぽんと押し倒し、青島が腹の上に跨る。
「あんたにはやらせない。私が勝手にするから」
「は?」
「童貞特有の勘違いとか下手くそさを楽しむのもいいんだけど、あんたにはちょっと任せらんないわ。脱がし方分かんないから着たままで、っていうのはまだ許せたけど、破ってまえっていうのはナイ。控えめに言って最低だから」
「へ?」
「という訳で、このまま変な方向に突っ走られても困るから、あんたは私の言われた通りにすること。そしたらセックスしてやってもいーよ」
「な?」
「何か文句あんの?童貞くん?」
決め台詞のち不適な笑み。
文句もなにも、何でもいいから言い返してやりたいっていうのに何も言葉が出てこねえ。いつもの滑舌と巧みな話術とナイス返しはどうした小田島!
しかし、それも仕方のないこと。
だって、こうやって会話をしている最中も(青島が一方的に喋っているだけなので会話ではないのかもしれないが)青島は手際よく俺のシャツのボタンを外し、手際よくスラックスを脱がせているのだから。
見てみ。俺、もうすでにパンイチ。小田島の90%は肌色だぜ?
手練れ感半端なくって文句どころかアンビリーバボー。
「へえ、意外といい身体してんだ。一丁前に割れてんじゃん」
すすすっと筋肉の窪みに指を滑らされ、腰が跳ねる。
やべえ、超ゾクゾクしてきた。もちろんいい意味で。
「でも確かに、あんた見た目超重視だもんね。いつかくる童貞卒業の日に向けて、地道に筋トレに励んでたんだ。ケナゲで泣ける~。ね、これ勝負パンツ?いくらした?」
「うきゃ!」
「っぷ。『うきゃ!』ってお前は女か、乙女か、処女か。あ、ごめん。童貞だったね」
いきなり局部を鷲掴みされたら誰でもそんな声出るだろうーが!と、心の中で叫ぶ。
さっきは期待まじりのゾクゾクだったが、今は恐怖的な意味でゾクゾクしている。さすが急所と言われるだけある。
が、そこは超肉食系ヤリマンビッチ女青島。強引で荒っぽいように見えて、決して痛みを与えないギリギリの力加減。なんてこった、またゾクゾクしてきたぞ。性的な意味で。
数刻前までは絶対的処女青島を手篭めにして俺流セックスキメようと思ってたのに、今はもう青島の好きなようにしてくれとしか思えない絶対的童貞の俺。ああ、このまま童貞くんにアレコレ教えてあげる経験豊富なお姉さんプレイが始まるのかな。ドキドキ。なんて嬉しい誤算、やはり神様はちゃんと見ている。
と、期待に満ち溢れた目で青島の一挙一動を見つめていたのだがーー
「え、何で」
「何でって、何が?」
ぽかんと固まる俺を無視して、ポイポイと服を脱いでいく青島。あっという間にブラとショーツ姿になってしまった。視界に映る青島の70%は肌色だ。
「セックス、すんの?」
「セックスしないの?」
疑問を疑問で返される。いやだってさっきの感じだともう終わりっぽかった……
「します!」
けど、ここはこのままGOサインだ!頭の隅に沸いた多少の疑問など無視するに限る。ノリと勢い、大事。
そんな俺を見て、青島が満足そうに笑った。ドキリ。
「たーだーし」
俺の身体をぽんと押し倒し、青島が腹の上に跨る。
「あんたにはやらせない。私が勝手にするから」
「は?」
「童貞特有の勘違いとか下手くそさを楽しむのもいいんだけど、あんたにはちょっと任せらんないわ。脱がし方分かんないから着たままで、っていうのはまだ許せたけど、破ってまえっていうのはナイ。控えめに言って最低だから」
「へ?」
「という訳で、このまま変な方向に突っ走られても困るから、あんたは私の言われた通りにすること。そしたらセックスしてやってもいーよ」
「な?」
「何か文句あんの?童貞くん?」
決め台詞のち不適な笑み。
文句もなにも、何でもいいから言い返してやりたいっていうのに何も言葉が出てこねえ。いつもの滑舌と巧みな話術とナイス返しはどうした小田島!
しかし、それも仕方のないこと。
だって、こうやって会話をしている最中も(青島が一方的に喋っているだけなので会話ではないのかもしれないが)青島は手際よく俺のシャツのボタンを外し、手際よくスラックスを脱がせているのだから。
見てみ。俺、もうすでにパンイチ。小田島の90%は肌色だぜ?
手練れ感半端なくって文句どころかアンビリーバボー。
「へえ、意外といい身体してんだ。一丁前に割れてんじゃん」
すすすっと筋肉の窪みに指を滑らされ、腰が跳ねる。
やべえ、超ゾクゾクしてきた。もちろんいい意味で。
「でも確かに、あんた見た目超重視だもんね。いつかくる童貞卒業の日に向けて、地道に筋トレに励んでたんだ。ケナゲで泣ける~。ね、これ勝負パンツ?いくらした?」
「うきゃ!」
「っぷ。『うきゃ!』ってお前は女か、乙女か、処女か。あ、ごめん。童貞だったね」
いきなり局部を鷲掴みされたら誰でもそんな声出るだろうーが!と、心の中で叫ぶ。
さっきは期待まじりのゾクゾクだったが、今は恐怖的な意味でゾクゾクしている。さすが急所と言われるだけある。
が、そこは超肉食系ヤリマンビッチ女青島。強引で荒っぽいように見えて、決して痛みを与えないギリギリの力加減。なんてこった、またゾクゾクしてきたぞ。性的な意味で。
数刻前までは絶対的処女青島を手篭めにして俺流セックスキメようと思ってたのに、今はもう青島の好きなようにしてくれとしか思えない絶対的童貞の俺。ああ、このまま童貞くんにアレコレ教えてあげる経験豊富なお姉さんプレイが始まるのかな。ドキドキ。なんて嬉しい誤算、やはり神様はちゃんと見ている。
と、期待に満ち溢れた目で青島の一挙一動を見つめていたのだがーー
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