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16 王都の外へお出かけ
しおりを挟むヴィルヘルムは次の日仕事の書類を提出して戻ろうと廊下を歩いていたら、再び以前話しかけられた伯爵令嬢に出会った。
前回はいきなり伯爵令嬢が話しかけて来た上に、ほとんど一方的に止まる事なく延々と話して来ただけであった。また会って面倒だなとヴィルヘルムは思ってはいたが、伯爵令嬢に王城の物品を置いている部屋に誘い込まれた。普段なら誘われた時点で即断るのだが、昨日エミリヤの本性を知った為自身も爵位や容姿を利用して女と遊んでやろうかという考えが過り誘いに乗ってしまった。
「ヴィルヘルム様・・・お慕いしている方が婚約され、心がぼろぼろになってしまった私に情けを下さいませ・・・。」
伯爵令嬢はヴィルヘルムの胸に頬を寄せた。伯爵令嬢は胸はかなり大きくヴィルヘルムの身体に押し当てられ、柔らかい物が当たっている感覚はしっかりとヴィルヘルムにも伝わっている。ヴィルヘルムは動けず奇異な者を見る目で伯爵令嬢を見下ろしていると、伯爵令嬢は痺れを切らしたのかヴィルヘルムの頬を両手で挟み背伸びをして唇を奪った。
「私に恥を欠かせないで下さいまし・・・」
伯爵令嬢は潤んだ瞳且つ上目遣いで見つめている。それにヴィルヘルムは甘く応える事なく、ヴィルヘルムからの口付けを期待していた口からは呻き声が漏れる。
「う゛ぅ・・・(・・・気持ち悪くなって来た・・・何故だ・・・?あの女と違い穢らわしい雰囲気も無く清楚可憐な女性なのに・・・やはり気持ちが・・・)」
ヴィルヘルムは吐きそうになりハンカチで口元を押さえて、急いで部屋から出て行った。残された怒り狂う伯爵令嬢を侍女が宥めていた。
「なんなのっっ!?あの男!!この私の口付けで吐き気?ふざけんじゃ無いわよっっ!!公爵位を継ぐからあの女から奪い取ってやろうと思ったのに!!!とんだ無駄な時間だったじゃ無い!!!あんな男には子爵の小娘がお似合いねっっ!!帰るわっっ!!」
清楚可憐なイメージが一瞬で崩れる程の荒れっぷりで帰って行った。怒りながら出て行く伯爵令嬢を、通りかかった文官2人が見ておりあっという間に彼女の素の顔が広まった。彼女はありもしない用事を申請してお城に来る事は無くなった。
少し経ってから風の噂で王都から遠い領地の、年齢がかなり離れた貴族の元に嫁いで行ったらしい。
因みにそれを友人のお茶会で聞いたエミリヤはどんなおじさまと結婚したのかしら?良いなー!!!と楽しそうに友人に話していた。
♢♢♢♢♢♢♢
エミリヤはギルベルトから正式に湖に行く誘いを受けた為、迎えに来たギルベルトと共に馬車で湖へ向かっている。
ギルベルトは最初は見送りの為にいた子爵の手前スチュアートと共に対面に座っていたが、走り出しカーテンを閉めてからはエミリヤの隣の席に移動した。
「・・・早すぎですよ。」
スチュアートが何かボソッと呟いたが今のエミリヤには聞こえない。ギルベルトは無視している。
隣に移ったギルベルトに肩を引き寄せられ、ギルベルトの胸にしなだれかかる様に倒れ込んでしまう。ギルベルトの身体に密着すると、エミリヤの大好きな香りがした。
嬉しくなって顔を上げると目尻に皺が出来る優しい笑顔を向けられていたギルベルトに、啄む様な口付けを何度もされてしまう。この空間に2人だけでは無い事を思い出したエミリヤは、恐る恐るスチュアートの方を見るとスチュアートは腕を組み目を閉じていた。
「・・・エミリヤ、今は私だけを見なさい」
そう言うとギルベルトは再び口付けを始めると舌をエミリヤの口の中にねじ込んでくる。まだ王都を抜けておらず、外では人の行き交う音や声がする。まさか隣を走っている馬車の中が甘い吐息で満たされている事等思いもしないだろうとエミリヤは激しい口付けの中そんな事を思っていた。
ーーちゅぱっ
「・・・私の口付けでは足りない様だな?」
「え?」
急に話しかけられたので返せなかったエミリヤのスカートの裾を捲り手を侵入させた。ギルベルトは直ぐにドロワーズの中に手を入れ、秘部を弄り始めた。
「まっ、待ってギルベルト様っっ!!こんな所でっっ誰かに見られてしまいますっっっ!」
ギルベルトはエミリヤを抱き寄せた時に囲い込む様にある手で、ドレスの片方をはだけさせると変わった下着が晒された。今日のエミリヤはギルベルトと湖に行くと聞いていた為ピクニック気分で、動きづらいビスチェやコルセット等は付けておらず代わりにドレスを頼んでいる職人に前世知識で作ってもらったブラジャーを付けていた。
「・・・見ない下着だな。」
「・・・え。ーーどこで見るんですか?」
ギルベルトと今まで会話していて初めて出た低い声であった。浮気か?浮気なのか??と思いながら聞いてみると、エミリヤが公爵家に嫁ぐ用意の為ドレスや下着をギルベルトが確認しているというとんでもない理由だった。
「・・・私の好みで選んでも良いだろう?」
「そ、それは勿論良いですけど・・・」
ギルベルトがエミリヤの下着の形や色を既に知っている事や、ギルベルトがエミリヤに着せたい下着を時間をかけて選んでいる事が恥ずかしくエミリヤは耳まで真っ赤にさせた。
その間にもギルベルトは新しい下着の外し方を理解して、フックを外し胸が露わになる。外はまだ午前中で日は明るくカーテン越しでも十分に馬車内は明るい。明るい馬車内、目の前には他の男がいて窓を開ければ人々が見える中で秘部を弄られ胸を晒し大きい手で揉まれている状況が無意識に胸の先端が硬くなり、ドロワーズは膝上辺りまで下げられ片脚はギルベルトの脚に引っ掛けられている。前から丸見え状態の秘部からはグチュグチュと音が漏れ始める。
「ーーんっ・・・んんっ、ーーあっ、あっ!!・・・はぁんっっ!!!」
指で敏感な部分を何度も擦り上げられ嬌声が大きくなる。
「カーテン・・・開けてみるか?」
「らめっ!!みられたらはずかしくてしんじゃうぅっ」
拒否したもののカーテンを開けた事を想像して、思わず膣がぎゅっと収縮してしまう。
「冗談だ、エミリヤの可愛い姿は私のものだからな」
ーーコンコンコン
「イグリール公爵家の馬車で間違いないかの確認でございます。」
エミリヤは激しく動揺した。まさか扉開けたりしないよね!?どうやって確認してたんだっけ!?と焦っていると、いつ起きたのか窓近くに移動したスチュアートが窓を少し開けて門兵と会話を少しした後窓とカーテンを閉めていた。じっとスチュアートをエミリヤが見ていた為、視線に気がついたスチュアートがエミリヤ達の方を見た。
「はぁ・・・、せめて門を通ってからにして欲しいのと、ここは確認がある事位思い出して欲しかったですね。それから、エミリヤ様は些か嬌声が大きいです。寝ようにも寝れませんし、これが平日でしたら外の者に聞かれてますからね?主も王都でやり過ぎです。」
前に座って注意するスチュアートに、ギルベルトが指を挿れている秘部や片方だけ晒された美しい曲線の胸がスチュアートに丸見えである事に今更気付いた。それに気付いて悲鳴を上げそうになったが、スチュアートが急いで席を立ちエミリヤの口を塞いだ。
「まだ門を出て直ぐですから今叫んだら今度こそ門兵が中を改めに来ますからね?」
小さく頷くとスチュアートは手を離した。愛撫を続けつつエミリヤの首や耳を舐めていたギルベルトは顔を上げた。
「ご苦労だった、着くまで寝ていろ。」
「は~理不尽なご主人様だ~。エミリヤ様、主に理不尽な扱いを受ける私を慰めて下さいませ・・・。」
ギルベルトの手があり閉じられない脚に、空気に晒された胸もギルベルトの大きい手で未だ弄られている中で真正面に座って話をしてくるスチュアートの視線は時折エミリヤの顔以外に移動している。観察でもしているかの様に舐める様な視線を向けてくる。エミリヤは見られている事に感じたのか愛液が垂れる。
「ーーあっ!!あっ!!みちゃっ、みちゃらっらめっ!!はぁんっっ!!」
「主、私役に立ってますよ♪エミリヤ様第三者の視線に身体が反応しますね?私が見ていたら下のお口がヒクつき始めましたよ。主、こんな事なら門兵に見られた方が良かったんじゃ無いですか?今度お屋敷の使用人達の前でお披露目会しませんか?」
「(この人って一体何なのっっっ!?)」
「ーーくだらない事を言ってエミリヤの身体をいつまで見ている。眠れないなら私がお前が熟睡出来る子守唄でも歌ってやるが?」
「ーーーはいはい、寝ます寝ます。分かりましたから殺気向けないでくださいよ。エミリヤ様、官能的お姿ご馳走様でした♪」
エミリヤにお礼を言うと端の方に移動して起きる前と同じく、スチュアートは腕を組み目を閉じていた。もうスチュアートに話す事なく、エミリヤの激しい愛撫を再開していたギルベルトにスチュアートの事を聞きたかったがエミリヤは考えない様にした。
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