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17 湖のほとり
しおりを挟むドアがノックされ御者が着いたと教えてくれた。
「・・・着きましたよ。いい加減服きちんと着てくださいね?その姿ならこの際真っ裸で出た方が時間かかりませんよ。」
スチュアートに言われる程の状態となっていた。王都を出て数十分の間にエミリヤは乱れに乱れ下着は上も下も脱がされ、腰にドレスがある状態である。ギルベルトは馬車内でエミリヤの乱れる姿に情欲をかき立てられ、馬車内でガチガチに勃起した男根をエミリヤに口や胸で奉仕させた。そのため今のエミリヤは上半身がギルベルトの精液で外に出られる状態では無かった。
スチュアートが御者にお昼を渡して上手いこと言いくるめ、馬車から離した。エミリヤの身体をギルベルトがタオルで拭うが馬車内に充満した性臭は残ったままであったので、少しドアを開けてその前にスチュアートが立ち誰も来ない様に見張りながら換気も一緒に行った。
王都の近くの湖は聖なる加護があるとの言い伝えで、貴族がよく遊びに来る場所である。今日も遠くの木陰に貴族がちらほら見える。
「・・・すまなかった。調子に乗りすぎた・・・。」
湖の前でシートに座りエミリヤの横で反省して項垂れるギルベルト。そんなギルベルトを見ているとエミリヤは笑いが込み上げてくる。
「ふふふっっ、ギルベルト様って結構私に謝罪してますよね?今回は許してあげます。でも、次同じ事したら10日は口利きませんからね!」
「ーーエミリヤの優しさに感謝しなければな。ありがとう。10日は無理だ。うむ、決して同じ事はしないと誓おう。」
お昼を過ぎていたので公爵家で作ってもらったお昼を2人で食べる。スチュアートは少し離れた所で食べている。この機会なのでエミリヤは疑問に思っていた事を聞く事にした。
「あの、疑問に思っていた事聞いていいですか?」
「何でも答えよう。」
「なぜギルベルト様は私が香水を売り出した頃から私の事知っていたんですか?」
「ーーーっ!?そ・・・それは・・・。」
「??」
ギルベルトが一瞬言葉に詰まり、視線を彷徨わせながら落ち着きがなくなる。ギルベルトが覚悟を決めた様に大きく息を吐いた。
「それなら昔の事をまずは聞いて欲しい。ーー以前君に言ったが前世で君と会っていた。君は国のお姫様で継承権が無く、忙しい国王夫妻に蔑ろにされていたのだが国王夫妻も流石に罪悪感を感じたのか君に好きな護衛を選ばせた。」
「もしかしてそれがギルベルト様なのですか?」
「あぁ。まぁ私は副隊長で護衛選定の中に含まれてはいなかったのだが、選定を受ける近衛騎士の監視にいたら君は後ろに控えていた私に振り返り『このひとにきめたわっっ!!』と大きい声で告げてきたのだ。他の者が『この者は姫様の護衛騎士になれない』と言ったら、大泣きされてその場に居た全員が流石に不味いと思いその場は一旦私が仮の護衛に決まった。」
「まぁっ!!きっと一目惚れですわねっ!!」
「そうだと良いんだが・・・。その後国王夫妻は私が姫様の護衛騎士になる事を正式に許可され、ずっと一緒だったのだが幼い姫様が頼るのは全部私で、私以外の宮廷の者に心を許さない事に嫉妬や政治の駒として操る算段が崩れた者達の悪意によって君の護衛を外された。」
「酷いわっっ!!唯一信頼していた大人を子供から離すなんて!!」
「私が居ない所為か明るい性格が嘘だったかの様に暗くなり国王夫妻によって再び君の護衛に戻された。そしてその日再会に涙する姫様を見ていたらつい目尻に口付けをしてしまい・・・姫様は私の事を好きとおっしゃられてその日から姫様の秘密の恋人にして頂いた。」
「うぅぅ・・・羨ましい・・・。その位の歳の差なら姫様が私位の年齢になった時素敵なおじさま騎士になってるじゃ無いっっっ!」
想像して嫉妬するエミリヤの頭をギルベルトに引き寄せられ、肩に寄りかかる形になった。
「幸せがもう少し長く続く事を願っていたが、私が団長に指名されて姫様は変わられた。護衛が続けられないなら団長にはならないと言っていたのになったのは、姫様が私を護衛から外したからなんだ。」
「えぇっっっっ!!!好きなのに!?」
「真相は分からないが、姫様は魔術師団の男達と逢瀬を重ねている噂もあったんだ。それを姫様が肯定した。」
「・・・それ、ギルベルト信じたの?」
「いや。姫様は私の事を常に考えてくれる優しく純粋なお方だった。ずっと恋人だった私だから断言できる。あれは私の為の嘘なんだと。」
「・・・なんか嫉妬する・・・。」
「そうだな・・・君はあの世界の事を覚えていないのだから、私が他の者に心を想っている様に聞こえてしまうだろう。でも、この世界で初めて君を見かけた瞬間『あぁ、やっとまた逢う事が叶った』と思ったんだ。」
「・・・で、どこで私を見かけたんですか?」
少し頬を赤らめたエミリヤがギルベルトに一番聞きたかった事を聞いた。
「・・・・・・で・・・」
「すみません、もうちょっと大きい声で言ってもらえますか??」
今度はギルベルトが困った様に眉尻を下げ頬を赤らめてしまう。
「早く言って差し上げて下さい。エミリヤ様の母君が赤ちゃんの定期検診に病院を訪れ帰る際、主も近くを馬車で通りかかったんです。そしてすれ違う際馬車に乗り込む一瞬で姫様だと分かり、どこの家か調べ上げエミリヤ様の人間関係や趣味嗜好をずっと調べさせているって。」
離れていたスチュアートは気付けばエミリヤ達の後ろに居た。
エミリヤは流石にスチュアートの誇張だと思いギルベルトを見ると、ギルベルトは顔を真っ青にさせていた。
「(・・・え?それ本当なの?ストーカー予備軍と言うかむしろストーカーでは・・・?)」
「ね?主、気持ち悪いでしょー?公爵家に嫁いだら監禁されちゃうかも知れませんよ?結婚辞めるなら今ですよ~」
スチュアートは楽しそうにエミリヤに忠告した。
「ーーあの、以前隣国に嫁いで行って内乱で亡くなったって言ってましたよね?」
ギルベルトがエミリヤの言葉に我に返ると話の続きを始め、スチュアートは下がった。
「・・・私が団長になってから1年後に何も告げず隣国の王子の元に嫁いで行った・・・。その後隣国は内乱が起こるが国王夫妻は援軍を出さなかった。姫様の婚儀によって隣国と協定を結んだにも関わらず、利益がないと姫様を見捨てた国王夫妻によって姫様は亡くなった。」
「政略結婚だったのですね・・・。」
「姫様はイタズラで刺繍の練習をしているハンカチを私の上着に勝手に入れるのだが、私のハンカチはどこにやったのだろうと思った事がある。姫様が亡くなった時に握り締めていたのが私のハンカチだと知り彼女の愛の深さを知ったよ。」
「その後ギルベルトはどうしたの?」
「私はお姫様が幼少時イタズラでポケットに入れた、リボンやハンカチを持って国を出た。」
「幼少時の物を・・・ずっと信じてたんですね?」
「私が姫様を信じ無いでどうすると思い、ずっと持っていたんだ。いつかまた会えると思っていたのにそれが叶わなくなった。姫様の居ない世界は色がなかった。姫様の物に宿る想いを連れて、籠の鳥だった姫様にみせたかった世界を見てまわったのだ。供養になればと・・・いや、姫様と一緒だと思い込もうとしていた。」
「ずっとお一人で旅を?」
「ーー分からない。何年も旅を続けていたのだが途中から記憶がないんだ。恐らく怪我か盗賊によって死んだのだろう・・・。」
「死ぬまで愛されて姫様幸せ者ですね・・・。私はその世界の記憶は無いですが、最初から最後まで貴方の事を愛していたのは間違い無いと思います。じゃなきゃ子供の時勝手に交換したハンカチなんて持って嫁ぎませんよ?」
ギルベルトはエミリヤを目を丸くして見ていた。
「ーー前世の私以上に私の事を愛して下さいな!」
満面の笑みでギルベルトに伝えると、いつの間にかギルベルトの腕の中に収まっていた。
「前世からずっと君のことばかり見ていた私でも愛してくれるのか・・・?」
「まぁ、ぶっちゃけ都合が良かったです!!前世が無かったらギルベルト様の事知らないままの人生だった可能性高いですから!!何もしなくて格好いいギルベルト様に愛して貰えるとか前世どんな善行したっけ?って思いました!!!それに普通なら爵位差で目にも留めてもらえないと思いますよ?」
「凄いですね~こんな女性滅多にいませんよ。前世は少女に恋して今度は赤子の時ですよ。それを生まれてからずっと周辺を探られてるって・・・私が女なら気持ち悪くて無理ですね!!変態ですよ!!」
スチュアートが笑顔で辛辣な事を言っている。エミリヤはこの人本当に侍従なのだろうかと思っていた。
「スチュアート・・・お前は私の恋を成就させたいのか壊したいのかどっちなんだ?」
眉間に皺を寄せたギルベルトがスチュアートを睨むも、勿論成就に決まってるじゃ無いですか~と元の場所に戻って行った。
「君の前世も教えてくれないか?」
ギルベルトに聞かれたので家族構成や生活どんな仕事をしていたのか自分の前世について話した。ギルベルトもスチュアートもそれを静かに聞いていた。
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