7個のチート能力は貰いますが、6個は別に必要ありません

ひむよ

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このおっさんは誰だ?

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「お詫びとして、どんな力でも与えてやろう」

俺は目覚めてすぐにそんな言葉を目の前のおっさんにかけられた。

「意味がわからないんですが」

「説明するのは面倒なので直接脳に送るぞ」

意味のわからないことを言い始めたおっさんに若干引きながら、もう一度意味がわからないんですがと言おうとした途端、脳に何かの情報が流れてくる。内容はこうだ。

ミスってあなたを殺したすまん、ということでお詫びに能力をやるから異世界で生きてくれ。

なんだかむかつく言い方だが、ここはぐっと堪え、おっさんの言葉の意味を理解することにした。
まず言葉通りに解釈するとおっさんに殺された、そしてそのお詫びに能力をくれる、さらに異世界にも連れて行ってくれるってことか。というか…

「お詫びするぐらいなら元から俺を殺すなよ!」

「おお、やっとツッコミを入れてくれたか」

ツッコミを聞いたおっさんは楽しそうに笑い始めた。

「お主が無反応だったからつまらなかったぞ」

「つっこんで欲しかったのかよ」

「ああ」

おっさんは少しの間笑った後、本題に移るか、と話し始める。

「欲しい能力はないか?」

「そう言われてもな…」

俺は生きていた時に趣味としてやっていたゲームを思い出す。と、そこでおっさんが忘れていたが、と付け足すように話し始めた。

「与えられる能力は7個までだ。それ以上は無理だ」

7個か…多くないか?普通一個じゃないか?と思いおっさんに聞いてみると、7個の理由はラッキー7だから、らしい。まあ、気分なのだろう。
そんなことより、能力をどうしようかと考えながら、おっさんがくれた能力表に目を通しながら考える。そしてその表で気になるものを取り敢えずおっさんにもらったメモに書いて行く。

全属性魔法超適正
時空魔法
ユニーク魔法
取得経験値10倍
必要経験値10分の1
全パラメーター及びスキル効果超上昇
未来予知
クリエイト

などなど15個ほどが選び抜かれた。この中から6個選ばなければならない。なぜ6個かというと俺は生きている時に異世界小説を読んでいて「異世界に行くならば必須だな」と思っていたスキルがあるからだ。そして、それをおっさんにもらうために枠を一つ空けておかなければいけない。

考えに考えた結果、この6個をもらうことにした。

全パラメーター及びスキル効果超上昇
パラメーターとスキルによる効果が大幅に上昇する。

取得経験値10倍
経験値取得時、10倍になる。

必要経験値10分の1
レベルアップに必要な経験値が10分の1になる。

全属性魔法超適正
全属性(火、水、木、光、闇、風、土)の魔法を使うことができる。

時空魔法
時間と空間に関する魔法を使うことができる。

クリエイト
物、スキルなどを作ることができる。(制限あり)

全てがラノベなどでよく出てくるチート能力だ。こんなに貰っていいものなのだろうか、と思っているとおっさんが不思議そうに声をかけてきた。

「能力は6つでいいのか?」

そんな訳ないだろ、と内心思いながらも普通に答える。

「一つだけここに書いていない能力が欲しいんだけど」

「どんなのかにもよるな」

「危険回避能力」

「へ?」

おっさんは、とんでもないチート能力を言われると思っていたのか、気の抜けた声を出した。

「ちなみにそれはどんな能力だ?」

「俺の周りでは俺が望まないとトラブルは起きない、危険な敵は俺が望まないと遭遇しないなど、面倒事と危険から避ける能力ってかんじだな」

「そんなのでいいのか?」

「はい」

「そうか、じゃあそれも合わせて7個与えよう。危険回避能力はできる限り・・・・・お主の頭のイメージ通りに与えよう」

「ありがとう」

そう返事した途端、俺の体が光り始める。そして、だんだんと光が収まっていく。

「ついでに、鑑定と言語理解とアイテムボックスも付けておいた。これは異世界に行く者には必ずつける決まりだ」

「わかった」

「それでは、異世界生活を楽しんでくれ」

おっさんはそう言い残して消えていった。というか今更だがあのおっさんは何だったのだろうか?と思ったところで俺の意識がなくなった。
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