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「……、……、…………」
「……、……、…………」
「……、……、…………、……だ!」
声が聞こえる。
慌ただしい足音。
記憶が曖昧、頭がぼんやりしている。
さっきまで、何をしていたのだろうか。
ずきり、と頭が痛む。
思い出したくないのだろうか、頭が拒否している。
はっきりと覚えているのは、あのお方と共にイデア様を訪れたところまで。
自己紹介をして、
忘れられていてーー
また、頭が痛む……と思ったら、痛いのは手であった。
当然、私の手。
手のひらの真ん中が赤く染まっている、というか明らかな刺し傷があった。
これは痛い訳だ。
納得である。
だけれどーー
「侵入者は見つかったか?」
「遠くに逃げていない筈だ」
「探せ、探せ。王族殺しの大罪人を!」
意識を徐々に取り戻す。
それと共に周囲の声もはっきりと認識できる。
侵入者?
王族殺し?
なんとも物騒な単語である。
私もタイミングの悪い時に訪問してしまったものだ。
勢いに任せて言った私も悪いが、元はといえば計画を立てたあの男が悪い。
ーーというか、王族殺し?
殺した?
誰が?
誰を?
私は周囲を見渡す。
そして、倒れている誰かを見つける。
顔は床に付き、一目では誰か分からない。
「お気づきになりましたか、リトア=エーテルザット様」
そこに、兵士の一人が割って入る。
視界が隠される。
邪魔だ、お前はどうでもいい。
名前も知らない兵士の言葉を無視し、私はその倒れている誰かに駆け寄った。
まさか、
いや、そんなことは。
ありえない、あり得るはずがない。
あのお方が、
アンドレアル様の暗殺を幾度となくかわしたあのお方が。
姿も見せない賊風情にやられるはずがない。
いや、誰にもやられるはずがないのだ。
だってーー
「ーーえっ」
倒れた誰かの顔を確認する。
同時に、
私は声を上げた。
間の抜けた、阿呆な声を。
「我々が到着した頃には、もうーー」
兵士が顔を押さえながら、言う。
どうでもいい、どうでもいい。
まさか、あの男が。
どうして、
いや、なんでここに。
私の目の前に転がる、人の形をした何か。
動くことも、話すことも、笑うこともない。
「命絶えた後でございます」
アンドレアル=リンドブルム、
第一王子。
あのお方に全てを奪われつつあった男。
そしてーー私の協力者、
あるいは共犯者。
「……、……、…………」
「……、……、…………、……だ!」
声が聞こえる。
慌ただしい足音。
記憶が曖昧、頭がぼんやりしている。
さっきまで、何をしていたのだろうか。
ずきり、と頭が痛む。
思い出したくないのだろうか、頭が拒否している。
はっきりと覚えているのは、あのお方と共にイデア様を訪れたところまで。
自己紹介をして、
忘れられていてーー
また、頭が痛む……と思ったら、痛いのは手であった。
当然、私の手。
手のひらの真ん中が赤く染まっている、というか明らかな刺し傷があった。
これは痛い訳だ。
納得である。
だけれどーー
「侵入者は見つかったか?」
「遠くに逃げていない筈だ」
「探せ、探せ。王族殺しの大罪人を!」
意識を徐々に取り戻す。
それと共に周囲の声もはっきりと認識できる。
侵入者?
王族殺し?
なんとも物騒な単語である。
私もタイミングの悪い時に訪問してしまったものだ。
勢いに任せて言った私も悪いが、元はといえば計画を立てたあの男が悪い。
ーーというか、王族殺し?
殺した?
誰が?
誰を?
私は周囲を見渡す。
そして、倒れている誰かを見つける。
顔は床に付き、一目では誰か分からない。
「お気づきになりましたか、リトア=エーテルザット様」
そこに、兵士の一人が割って入る。
視界が隠される。
邪魔だ、お前はどうでもいい。
名前も知らない兵士の言葉を無視し、私はその倒れている誰かに駆け寄った。
まさか、
いや、そんなことは。
ありえない、あり得るはずがない。
あのお方が、
アンドレアル様の暗殺を幾度となくかわしたあのお方が。
姿も見せない賊風情にやられるはずがない。
いや、誰にもやられるはずがないのだ。
だってーー
「ーーえっ」
倒れた誰かの顔を確認する。
同時に、
私は声を上げた。
間の抜けた、阿呆な声を。
「我々が到着した頃には、もうーー」
兵士が顔を押さえながら、言う。
どうでもいい、どうでもいい。
まさか、あの男が。
どうして、
いや、なんでここに。
私の目の前に転がる、人の形をした何か。
動くことも、話すことも、笑うこともない。
「命絶えた後でございます」
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あのお方に全てを奪われつつあった男。
そしてーー私の協力者、
あるいは共犯者。
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