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ムーン大陸で大冒険
まずは住むところを作ろうか
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ミケツカミ様に転送された先はキメラ達が戦いに明け暮れる孤島だった。
魔人達にのみ伝えられている幻の古代大陸ムーンの一部で、1万年にわたりそこだけが取り残されたままのその島で生活するための拠点を得るべく、俺とミーアは空の上を飛んでいる真っ最中だ。
東側の海岸線を北に向いて進んでいると、岩壁に囲まれた小さな入江が見えてきた。
その入江に着地し、岩壁に挟まれた隙間から内陸に入って行く。
この辺りは疎らに気配を感じるため飛ばずに歩く。
飛ぶとどうしても魔力が漏れてしまい、感知をされる恐れがあるからね。
しばらく歩くと気配を感じなくなったので、低空を飛行しながら進み、ようやく目的地に到着した。
広さは50メートル四方くらいで
2人が住む家と少しの畑を作るくらいなら充分な広さだ。
3方は高い岩壁に囲まれており、開けている1面は深い森になっている。
小動物の気配は多いから、食べるものには困らないだろう。
岩壁に2方が囲まれる位置に家を建てる。
アルメニシティを整備する時にたくさんの建物を建てたから家を作るのはお手の物。
土魔法で基礎を作り、別に作った壁状のゴーレムを立たせて基礎に並べる。
同様に屋根にあたるゴーレムを上に寝かせる。
寄り合うゴーレム同士の無数にある小さな手を繋がせ結合してしっかりと繋げる。
窓や入り口を空けて形を整えたらゴーレムをコンクリートに変化させて家の外壁の出来上がり。
部屋の仕切りもいろんな大きさのゴーレムをミーアと相談しながら配置して作っていく。
「ふうー、こんなもんかな。」
収納に入れてある食器などを出して壁に備え付けの食器棚に置いていく。
「そういや製氷機やコンロの魔道具も作っておこう。
電気じゃなくて魔力で動くやつね。」
この一年で魔道具製作も中級になり、仕掛けを知らなくてもある程度イメージすればだいたいのものは作れるようになったんだ。
突然現れた魔道具にミーアも興味深々で目が輝いている。
何それ?の目力が強いよ。
俺は製氷機を使って氷を作ってやる。
ついでにかき氷機も出してかき氷にランクアップ。
収納から取り出した砂糖水をかけてミーアに渡す。
不思議そうにひと口食べたミーアの顔が輝く。
「お、美味しい!」
幼児みたいにスプーンを鷲掴みにして、一気にかき氷を掻っ込むミーア。
その手が突然止まる。
あっこれラノベの定番のやつだ。
「うーん、頭が割れるー!
痛い痛い痛いよー。ヒロシ、頭が痛いよー!」
「ほらミーア、これを頭に当てて。」
俺が自分のかき氷をミーアの頭に当ててやる。
「痛ーいよお、痛ー?あれ痛くなくなったよ。
ヒロシ、痛くなくなったよ。あんなに痛かったのに。
ヒロシすげー!」
「ミーア、かき氷は逃げないからな、ゆっくり食べたらいいよ。」
そうは言ったものの、あるだけ頭が痛かったらしばらくは食べないと思うけど。
しばらくかき氷と睨めっこしていたミーアの顔が歪んできた。
「ヒロシー!かき氷が無くなっちゃった!」
泣き声のミーアが可愛い。
「また作ってあげるから。」
「ヒロシ、きっとだよー。
僕晩ご飯の狩りに行って来るよ。」
すっかり機嫌を直したミーアが走って部屋を出て行った。
ベッドやテーブル、ソファーなんかを収納から取り出して並べていると、ミーアが帰ってきた。
「ヒロシー。森に美味しそうなやつらがたくさんいたよ。
いっぱい取ってきたから料理してー。」
開けっ放しの扉から外を見ると、牛みたいなやつとか馬みたいなやつ、ウサギみたいなやつの死骸が積み上げてあった。
しかもどれも3メートル以上の大きさだし。3メートルあるウサギや6メートルある牛ってどういうこと?
とにかく肉には困らなさそうだな。
後は野菜が欲しい。
俺は家のすぐ横に土魔法で畑を作る。
ホント土魔法大活躍だな。
収納に入れてあった野菜の種を畑にまく。
あっ、そうだ。確かこの前、畑の開墾中に光魔法初級を覚えたっけ。
その中に『促成』っていうのがあったはず。
畑にまいた種に向かって『促成』って唱えたら、さっき蒔いたばかりの種が発芽し、どんどん大きくなっていく。
10分後、畑にはたわわに実ったトマトやキュウリ、レタス、ほうれん草、などなど、季節感を全く無視して様々な野菜達で溢れていた。
......野菜にも困らなそうだ。
肉も野菜も収納にしまう。
仕分機能を使ったら、肉は部位ごとに切り分けされて、野菜は畑に植えられたまま野菜だけが綺麗に分類されて収納に一気に入っていった。
ホント便利な機能だこと。
もちろん収納の中は時間が止まっているから腐ることもない。
たぶん数カ月分の食料は確保できたんじゃないかな。
今日の晩御飯は、牛肉のステーキとワサビ菜の炒め物を美味しく頂きました。
明日は調味料を探しに行かなくっちゃね。
魔人達にのみ伝えられている幻の古代大陸ムーンの一部で、1万年にわたりそこだけが取り残されたままのその島で生活するための拠点を得るべく、俺とミーアは空の上を飛んでいる真っ最中だ。
東側の海岸線を北に向いて進んでいると、岩壁に囲まれた小さな入江が見えてきた。
その入江に着地し、岩壁に挟まれた隙間から内陸に入って行く。
この辺りは疎らに気配を感じるため飛ばずに歩く。
飛ぶとどうしても魔力が漏れてしまい、感知をされる恐れがあるからね。
しばらく歩くと気配を感じなくなったので、低空を飛行しながら進み、ようやく目的地に到着した。
広さは50メートル四方くらいで
2人が住む家と少しの畑を作るくらいなら充分な広さだ。
3方は高い岩壁に囲まれており、開けている1面は深い森になっている。
小動物の気配は多いから、食べるものには困らないだろう。
岩壁に2方が囲まれる位置に家を建てる。
アルメニシティを整備する時にたくさんの建物を建てたから家を作るのはお手の物。
土魔法で基礎を作り、別に作った壁状のゴーレムを立たせて基礎に並べる。
同様に屋根にあたるゴーレムを上に寝かせる。
寄り合うゴーレム同士の無数にある小さな手を繋がせ結合してしっかりと繋げる。
窓や入り口を空けて形を整えたらゴーレムをコンクリートに変化させて家の外壁の出来上がり。
部屋の仕切りもいろんな大きさのゴーレムをミーアと相談しながら配置して作っていく。
「ふうー、こんなもんかな。」
収納に入れてある食器などを出して壁に備え付けの食器棚に置いていく。
「そういや製氷機やコンロの魔道具も作っておこう。
電気じゃなくて魔力で動くやつね。」
この一年で魔道具製作も中級になり、仕掛けを知らなくてもある程度イメージすればだいたいのものは作れるようになったんだ。
突然現れた魔道具にミーアも興味深々で目が輝いている。
何それ?の目力が強いよ。
俺は製氷機を使って氷を作ってやる。
ついでにかき氷機も出してかき氷にランクアップ。
収納から取り出した砂糖水をかけてミーアに渡す。
不思議そうにひと口食べたミーアの顔が輝く。
「お、美味しい!」
幼児みたいにスプーンを鷲掴みにして、一気にかき氷を掻っ込むミーア。
その手が突然止まる。
あっこれラノベの定番のやつだ。
「うーん、頭が割れるー!
痛い痛い痛いよー。ヒロシ、頭が痛いよー!」
「ほらミーア、これを頭に当てて。」
俺が自分のかき氷をミーアの頭に当ててやる。
「痛ーいよお、痛ー?あれ痛くなくなったよ。
ヒロシ、痛くなくなったよ。あんなに痛かったのに。
ヒロシすげー!」
「ミーア、かき氷は逃げないからな、ゆっくり食べたらいいよ。」
そうは言ったものの、あるだけ頭が痛かったらしばらくは食べないと思うけど。
しばらくかき氷と睨めっこしていたミーアの顔が歪んできた。
「ヒロシー!かき氷が無くなっちゃった!」
泣き声のミーアが可愛い。
「また作ってあげるから。」
「ヒロシ、きっとだよー。
僕晩ご飯の狩りに行って来るよ。」
すっかり機嫌を直したミーアが走って部屋を出て行った。
ベッドやテーブル、ソファーなんかを収納から取り出して並べていると、ミーアが帰ってきた。
「ヒロシー。森に美味しそうなやつらがたくさんいたよ。
いっぱい取ってきたから料理してー。」
開けっ放しの扉から外を見ると、牛みたいなやつとか馬みたいなやつ、ウサギみたいなやつの死骸が積み上げてあった。
しかもどれも3メートル以上の大きさだし。3メートルあるウサギや6メートルある牛ってどういうこと?
とにかく肉には困らなさそうだな。
後は野菜が欲しい。
俺は家のすぐ横に土魔法で畑を作る。
ホント土魔法大活躍だな。
収納に入れてあった野菜の種を畑にまく。
あっ、そうだ。確かこの前、畑の開墾中に光魔法初級を覚えたっけ。
その中に『促成』っていうのがあったはず。
畑にまいた種に向かって『促成』って唱えたら、さっき蒔いたばかりの種が発芽し、どんどん大きくなっていく。
10分後、畑にはたわわに実ったトマトやキュウリ、レタス、ほうれん草、などなど、季節感を全く無視して様々な野菜達で溢れていた。
......野菜にも困らなそうだ。
肉も野菜も収納にしまう。
仕分機能を使ったら、肉は部位ごとに切り分けされて、野菜は畑に植えられたまま野菜だけが綺麗に分類されて収納に一気に入っていった。
ホント便利な機能だこと。
もちろん収納の中は時間が止まっているから腐ることもない。
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