最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~

まーくん

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第5章 新しい生活の始まり

1 【幸せな日々の始まり】

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<<リザベート視点>>

とうとうマサルさんがプロポーズしてくれました。

「リザベート様、リザベート様、
あっ気が付かれましたか?

マサル殿が帰って来られて言葉を交わしたと思ったら、突然放心状態になられて、驚きましたよ。

大丈夫ですか?」

どうやら、大仕事を終えたばかりの救国の英雄は、わたしが意識を飛ばしている間に、みんなに揉みくちゃにされながら、どこかに連れて行かれたみたいです。

「スポックさん、ありがとうございます。大丈夫です。」

「良かったです。
さあ一緒に、マサル殿の慰労会に行きましょう。」

その夜は、このプロジェクトに関わった人達が集まって、翌朝まで宴が続いたのです。

宴が始まって1時間程経った頃、わたしはマサルさんの元に向かいました。

マサルさんは、わたしの姿を見て満面の笑みを浮かべます。

わたしが隣に行くと、大きな声でみんなに話しだしました。

「皆さま、わたくしマサルは、リザベートさんと結婚することに決めました。

これからも2人のことをよろしくお願いします。」

わたし達2人が頭を下げると、その場は拍手の嵐となりました。

「リズ、おめでとう。やっとだね。」
「リザベート様、おめでとうございます。」
「マサル殿、とうとう決断されましたな。おめでとう。」

様々な人達から祝福を受けて、わたしはただただ、喜びに包まれていました。

翌日の朝、宴が終わり、わたし達はナーラ領に向かいました。

事前に連絡しておいたので、ネクター王をはじめ、クラークおじ様、お義父様、お義母様が待っていて下さいました。

「マサル殿、この度は本当によくやってくれた。
そちこそ本当の救国の英雄だ。

そちには公爵位を用意した。
なに、リザベートをもらうのであろう。
それであれば、公爵位は持っていないと、皆納得せぬぞ。
受けてくれるな?」

「ありがたくお受け致します。」

「遂にわたし達も親子だな。
マサル君、リザベートをよろしく頼むぞ。」
「リズちゃん、良かったわね。本当に良かった。」

お義母様が涙を浮かべながら喜んで下さるのを見て、わたしは本当にこの方達の娘で良かったと心から思うと同時に、6年前のあの日にマサルさんやお義父様、お義母様に出会えた奇跡に改めて感謝するのでした。

「お義父様、お義母様、本当にありがとうございます。

リズは、お2人の子供で幸せです。

これからは、マサルさんと一緒になりますが、これからもお2人の子供でいさせて下さい。」

「何を言ってるの。そんなの当たり前じゃない。
マサルさんも子供になって、とってもハッピーな気分よ。」


「マサル殿、ご苦労様でしたな。
よくこの星を救ってくれた。

陛下から公爵位を賜ったが、案ずる必要は無いぞ。

我等はもう身内なのだから、存分に頼ってくれ。」

クラークおじ様も嬉しそうです。

「さて結婚式だがな、この前レインが仕切ると言っておったであろう。

2人の結婚式を1国でするのは、色々と問題があるのじゃ。

ここはひとつ、我々に任せてくれんか?」

「陛下ありがとうございます。よろしくお願い致します。」

「わかった。救国の英雄と、大陸を股に掛ける聖女の結婚式だ。
大陸中で祝うぞ。
なぁクラーク。」

「そうですな、ガードさんやレインさんも楽しみにしていますしね。」

「あのお、先程陛下から聖女って聞いたのですが?」

「あらリズちゃん、あなた聖女って呼ばれているの知らなかったの?

様々な吟遊詩人が、あなたの活動を歌にしていて、あなたのことを聖女って呼んでいるのよ。

あなたに相応しい呼び名だと思うわ。」

「そんなぁ。」

「あなたの活動は確かに大陸中に影響を与えているの。
あなたを見て、改革に向き合った人がどれだけいるか、自覚ある?

その人達にとって、あなたは聖女なのよ。」

「救国の英雄と聖女の結婚式かぁ。
兄さん、また吟遊詩人がほっとかないだろうね。」

「ヘンリー、そりゃそうだろう。また、大変な騒ぎになるぞ。」

クラークおじ様が悪い顔をしています。

「そうだ、忘れるところだった。
マサル殿、王都に屋敷を用意しておいた。

王都の自宅として自由に使ってくだされ。

後で、担当の者に案内させよう。

元々マサル殿に提供するつもりで用意しておいた屋敷じゃ。

使用人なんかも既にいるので、すぐにでも転居できるぞ。」

ネクター王の言葉は正直嬉しかった。

一昨日の帰還から一睡もしていないのだ。

「陛下、ありがたく頂戴致します。
 
リズは、どうする?」

えっ、わたし!!
恥ずかしいけど、一緒に行きたい。

「リズちゃんも一緒に行って来なさいよ。

これからの準備もあるだろうし、ここにいるみんなが公認なんだから。」

お義母様、ナイスです。

「マサルさん、わたしも一緒に行きますね。」

その後すぐに、わたし達2人は案内されて、真新しい屋敷にやって来ました。

公爵家の王都屋敷に相応しい立派な建物です。

屋敷に着くと、使用人達が整列して迎えてくれました。

「みなさん、今日からこの屋敷に住むことになりました、マサルとリザベートです。
よろしくお願いします。」

マサルさんが、優雅に頭を下げたので、わたしもスカートを摘んで挨拶しました。

「旦那様、わたしはこの屋敷の家宰を申し遣っております、クリスと申します。
こちらはメイド長のアリス、そしてその向こうに並んでおりますのが、侍女とメイドとシェフ、そして庭番の者達にございます。

これから一同よろしくお願い致します。」

クリスさんとアリスさんは、兄妹だそうです。

元々他家に仕えていたクリスさんが、息子に家宰を引き継いだ後、偶々マサルさんの屋敷の話しを聞いて、応募してきたそうです。

アリスさんも、マサルさんの名声はご存知だったので、クリスさんの誘いに二つ返事で移って来られたということでした。

「わたし達の出身地の寒村も、マサル様リザベート様のお陰で、ずいぶん文化的な生活ができるようになったと、兄達も喜んでおります。

本当にありがとうございました。

これから体力が続く限り勤めさせて戴き、妹共々戴いた恩に報いたいと思いますので、よろしくお願い致します。」

その後、アリスさんに屋敷の中を案内してもらい、入浴、食事を戴きました。

「本日はお疲れでしょうから、寝室にご案内させて頂きますね。」

アリスさんに案内されたのは広いベッドのある大きな部屋でした。

「リズ、今夜はここでいいかい?」

わたしは薄く頷きました。きっと顔は真っ赤だったはずです。

「アリスさん、ありがとう。
明日の朝食は何時くらいから大丈夫かな?」

「6時にはご用意できております。

わかりました。では、8時くらいに声をかけて下さい。」

「承知致しました。
何かございましたら、その紐を引いて頂きますと、参上致しますので。

では、ごゆっくりお休み下さいませ。」

そう言ってアリスさんは出て行った。

「リズ、これからもよろしくね。」

マサルさんが優しく肩を抱いてキスをしてくれました。

こうしてわたしの初めての夜は無事に終わりました。
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