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試練の多い人生を歩むらしい
私の立ち位置どこなんだ?
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サクッ…サクッ…
どうも、自宅の裏庭の奥で鍬をふるう2歳児です。
…色々おかしいけど仕方ない。だって自給自足しなきゃ餓死しちゃうからね!
一年前、おばあちゃん乳母さんが退職するにあたって代わりに送り込まれてきた乳母は、マリアンヌという貧乏子爵家の娘だった。
雇用条件が住み込みで赤子の面倒見れる貴族家の人間…だったらしい。要はこの先侍女業も兼任出来る能力を持つ者を…と言う事だろう。悪くは無い。悪くは無いが…
もうちょっとちゃんと調べよ?
このマリアンヌさん、『赤子の面倒を見る』という条件見てめっちゃ売り込んできたらしい。自分なら完璧に出来ます! と。
まぁわからんでも無い。マリアンヌさん、貴族家暮らしなのに自分の手で娘を育ててたから。うん。そこはいいよ。
だがな…
遊びすぎて父親不明の子ども産んだ人をわざわざ雇う?
本当、どんだけ私に興味ないのよ暫定父!
まぁ、あの人も色々思うところがあるのはわかるけどさぁ…。
実のところ、持ち込んだ記憶でここの当主である無関心父が私の本当の父では無いことは知っている。でも、今の段階ではあっちはまだ確証無いハズなんだが…それでもこの扱いかよー。
ま、いいけどね。母親と同じく、特によろしくする気も無いし。
サクッ…サクッ…
何植えようかな…この前離宮の調理場からじゃがいも掻っ払ってきたから種芋にでもしてみるか…
どうも、農業従事者の2歳児です。
…私…割とやんごとない身分な…ハズなんですがねぇ…。
「…私、人類平等的な世界で平和に生きて来たんで…こういう…『身分制度』の事はよくわからないんですが…それでも何となく『高貴な身分』である事は理解しました」
「そうですね。かなり高い身分です」
資料を見るに、次に転生するところは王政をとる世界で、階級制度があるようだ。上から王族・公・侯・伯・子・男爵の順。他にも騎士爵とか辺境伯とかあるらしいけど、歴史苦手だったしとりあえず放置。
で、私が行くところは四つある公爵家の一つ、ポーラス家。
王国の北に広大な領地を持ち、何代かに一度は王族との婚姻を結ぶ事で中央にも影響力がある、由緒正しき血筋。
その大貴族家の若き当主…
それが、暫定父なのである。
ちなみに母親は隣接している帝国領土内のとある王家の姫さんだ。
ゴッリゴリの高血統。血圧上がりそう(関係ない)
ただ…ここで注目せねばならないのは…
私の本当の父親、暫定父の弟なんだな、コレが。
…まぁ…血統って意味では…そこまで差はないかも知れんがな? それでもどういうことだってばよ? ってなるよな? 何やってんのクソババァ! と、叫んだ私は悪くない。絶対。
「このお姫さま…という名のアバズ…失礼、あなたの母親なんですが…自国でアホやって手に負えないから外に嫁に出そう、ってなった輩です」
うん、段々所長さんの口調が壊れて来たな…。
「ちなみに公爵閣下ですが、帝国皇帝&自国の王からの圧力を跳ね除けることが出来ず、泣く泣く婚姻、初夜に薬使われて乗っかられた可哀そうな人です」
父ーーーッ!!
積極的に仲良くする気は無いけど、同情はするよ…。
「で、初夜でダメだったのでどうしよっかな、と思ってたところに、当主の座を得られなかった放蕩弟を見つけて、見た目の色彩同じだし、兄弟って事で血も一緒だからいっか☆って関係持ってお生まれになるのがあなたです」
おぉいぃぃぃーーーーーッ!!!
どうも、自宅の裏庭の奥で鍬をふるう2歳児です。
…色々おかしいけど仕方ない。だって自給自足しなきゃ餓死しちゃうからね!
一年前、おばあちゃん乳母さんが退職するにあたって代わりに送り込まれてきた乳母は、マリアンヌという貧乏子爵家の娘だった。
雇用条件が住み込みで赤子の面倒見れる貴族家の人間…だったらしい。要はこの先侍女業も兼任出来る能力を持つ者を…と言う事だろう。悪くは無い。悪くは無いが…
もうちょっとちゃんと調べよ?
このマリアンヌさん、『赤子の面倒を見る』という条件見てめっちゃ売り込んできたらしい。自分なら完璧に出来ます! と。
まぁわからんでも無い。マリアンヌさん、貴族家暮らしなのに自分の手で娘を育ててたから。うん。そこはいいよ。
だがな…
遊びすぎて父親不明の子ども産んだ人をわざわざ雇う?
本当、どんだけ私に興味ないのよ暫定父!
まぁ、あの人も色々思うところがあるのはわかるけどさぁ…。
実のところ、持ち込んだ記憶でここの当主である無関心父が私の本当の父では無いことは知っている。でも、今の段階ではあっちはまだ確証無いハズなんだが…それでもこの扱いかよー。
ま、いいけどね。母親と同じく、特によろしくする気も無いし。
サクッ…サクッ…
何植えようかな…この前離宮の調理場からじゃがいも掻っ払ってきたから種芋にでもしてみるか…
どうも、農業従事者の2歳児です。
…私…割とやんごとない身分な…ハズなんですがねぇ…。
「…私、人類平等的な世界で平和に生きて来たんで…こういう…『身分制度』の事はよくわからないんですが…それでも何となく『高貴な身分』である事は理解しました」
「そうですね。かなり高い身分です」
資料を見るに、次に転生するところは王政をとる世界で、階級制度があるようだ。上から王族・公・侯・伯・子・男爵の順。他にも騎士爵とか辺境伯とかあるらしいけど、歴史苦手だったしとりあえず放置。
で、私が行くところは四つある公爵家の一つ、ポーラス家。
王国の北に広大な領地を持ち、何代かに一度は王族との婚姻を結ぶ事で中央にも影響力がある、由緒正しき血筋。
その大貴族家の若き当主…
それが、暫定父なのである。
ちなみに母親は隣接している帝国領土内のとある王家の姫さんだ。
ゴッリゴリの高血統。血圧上がりそう(関係ない)
ただ…ここで注目せねばならないのは…
私の本当の父親、暫定父の弟なんだな、コレが。
…まぁ…血統って意味では…そこまで差はないかも知れんがな? それでもどういうことだってばよ? ってなるよな? 何やってんのクソババァ! と、叫んだ私は悪くない。絶対。
「このお姫さま…という名のアバズ…失礼、あなたの母親なんですが…自国でアホやって手に負えないから外に嫁に出そう、ってなった輩です」
うん、段々所長さんの口調が壊れて来たな…。
「ちなみに公爵閣下ですが、帝国皇帝&自国の王からの圧力を跳ね除けることが出来ず、泣く泣く婚姻、初夜に薬使われて乗っかられた可哀そうな人です」
父ーーーッ!!
積極的に仲良くする気は無いけど、同情はするよ…。
「で、初夜でダメだったのでどうしよっかな、と思ってたところに、当主の座を得られなかった放蕩弟を見つけて、見た目の色彩同じだし、兄弟って事で血も一緒だからいっか☆って関係持ってお生まれになるのがあなたです」
おぉいぃぃぃーーーーーッ!!!
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