次女に王子を取られた私〜政略結婚は嫌なのでいい機会となりましたわ〜

2キセイセ

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婚約破棄の宣言

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「お父様、証拠を手に入れました」

「そうか、見せてくれ」

「はい、執事!きなさい!」

「はっ!」

「ほう?」

「まず…国王様、私は人の記憶を覗くことや自分の記憶を見せることができます」

「なるほど……」

「なので私は、先日、メアリー様がセヘル王子やカナミ様を尾行したときに見た物を、見ました。」

「なるほどな、では、その記憶を私に見せてくれ」

「はい、承知しました。」

執事がまた目を瞑り始めた。すると今度はすぐに執事は目を開き、私を見た。

「これで終わりです。」

「ありがとう、メアリー、少し話がある。執事は少し下がってくれないか?」

「はい、失礼します」

私は部屋を出て行く執事を見つめた。

(やっぱり納得してくれたのね!)

「さてと、まずは証拠を作ってくれたことに感謝する」

「いえ、私は自分のためにやったことです。」

「そうか……」

父は一息おいたあとに、こう言った。

「すまない!メアリー!私のミスでお前の信頼を失わせてしまった!」

「……大丈夫です、父上も騙された被害者なんでしょ?」

「あぁ、気遣ってくれてありがとう。明日、カナミとセヘル王子を呼ぶことにしよう。その時に執事を通して記憶を見せてやってくれ」

「はい、分かりました。では私はこれで」


ーーーーー王座前ーーーー


「どうでしたか?お嬢様」

「えぇ、ちゃんと信じてくれたわよ!」

「それは良かったですね。」

「明日、決着がつくわ」

私は、自信満々にそういった。


ーーーー次の日ーーーー


「来たぞ……」

カナミとセヘル王子が来た。

「あら、セヘル王子、久しぶりね」

弾むような声が出た、私、少し興奮しているようね。

「あぁ……久しいな……メアリー、なんのようだ?」

「わかっているはずよね?話は父上から進めてもらうわ」

私が父にバトンタッチした。父は言った

「まずはセヘル王子、来てもらって感謝する」

「気にしないでくれ……1国の呼び出しだからな」

「そうか、それで……今回の件だが……カナミ」

「何でしょう、お父様」

その声は嬉しそうな声に聞こえた。

「カナミ、自分の罪を白状しろ、そしたらセヘル王子との婚約は許してやる」

「はっ!?何を言ってるのですか!私は何も悪いことしてません!全てあの女が悪いのです!」

「なるほど…メアリーの執事よ、あれを」

「はっ!了解いたしました」

執事は、能力を使い始めた。

「私は記憶を見せることや覗くことができる能力です」

「!?…能力は選ばれし人間にしか使えないはずよ!なぜお前みたいな一般人が!」 

「私が選ばれたからです」

「そんなわけないでしょ!」

「これを見ても?」

執事が目を瞑った、するとまた目を開けた。

「これが証拠です」

「こんなの…どこで手に入れたの?」

「メアリー様の記憶を覗かせていただきました、覗いた時の記憶をカナミ様に見てもらいました。」

「っ!」

そして、父が宣言した

「そういうことだ、カナミ。お前は実の姉を蹴落とし、自分だけ幸せになろうとした、お前にセヘル王子…いや結婚は任せられない!!」

「セヘル王子には申し訳ないが、カナミとセヘル王子は婚約破棄してもらう!!! 」
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