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40.術にかかってるお前、やっぱ苛つく ※
しおりを挟む「――っ、……はぁっ、ヤマダ」
レイドが、俺から顔を離し。その口からは、お互いの唾液が滴り落ちている。
俺は、それをぺろりと掬って舐めた。
「ははっ! そんな顔するなら、初めからキスすんなよな」
レイドは、めちゃくちゃ嫌そうに顔をしかめていた。
「ヤマダが、キスをして欲しいと……」
「いや、『もし、キス出来たらスゲーよな』って、言っただけだけど?」
「……それは、誘っているのと同義だ」
少し前から、軽口を叩いているが……。レイドは、顔をしかめはしても。酷い暴言を吐くことはなくなっていた。……というより、我慢しているように見える。
何度か。自分の口を、手でバシンッとおもいっきり押さえていたから、口周りが少し赤くなっているしな……。
それもあって、術にかけられている今のレイドが、俺は面白いと思えるようになってきた。
なんで、こんなに嫌悪感丸出しなのに。その対象の俺と、こんなことを出来るんだろうな?
「っていうか。いつまで、このまま?」
今は、休憩のような感じなのか。レイドは動きを止めているが……。お互い、まだ繋がったままで。俺のナカに硬いモノが、奥までずっぽり入っている。
けっこう、長い時間入っていて。もう、今は違和感も感じなくなっていた。
「……一生だ」
「はあ? なに言ってんだ、アホか??」
言ってる事が、前のレイドっぽかったから。術が解けたのかと思い、レイドの顔を凝視すると――。
うん、拒絶感いっぱいな顔されたから、まだだな~。
「一先ずさ、一回抜いてくれ」
俺の身体に、体重をかけるようにして囲んでいるレイドの胸を押す――。
そうしたいのも、ガッシリ拘束されているから、さっきから苦しいのと――痴女がまったく姿を現さないのが、不気味だからだ。
見たところ、周辺にはいないようだけど。警戒した方がいい。
だから、レイドにそろそろ離れてもらって。この近くを見回り。痴女がいたら、禁術機を奪い取ろうと考えた。そうしても、今のレイドだったら、俺を攻撃しないと思うし……。
もし、禁術機のHPが表示されるなら、終わりが分かるんだけどな……。それがないから、いつ破壊できるのかが分からなくて、いまスゲー途方に暮れてる。
かなり、レイドとやったのに……。まだ、破壊できてないんだもんなぁ……。
…………。ん? あれ……? まさか、こいつ……。俺の言葉、無視してる?
レイドは、スン……とした顔をして。腕の力が一向に緩まない。
「……ちょっと? 聞いてる? もう、早くどいてってば! この~!」
目の前にある、ムキッとした胸を強く押したが。やはり、緩まない。
こいつ、わざとだな? くっそ……ムカつく!
聞かぬ振りをされているのに苛ついて、『離せよ~!』って言いながら、バタバタと暴れると。レイドに、ため息を吐かれた。
「ヤマダ、なにを騒いでいる? うるさいぞ」
は? なに、その……俺が悪い、みたいな顔と言葉。やっぱり、術かかってるお前、ムカつく!
「はっ、分かった。無理やりにでも、どいてもら――」
「それに、先程――……一生このままだと、言っただろう?」
俺が、魔法をぶっ放そうとした時――俺のナカが、レイドの陰茎にぐちゅぐちゅぐちゅと激しく掻き回される。
「あっ!? レイ、ドっ! ひ、んん……ふぁっ! や、やめっ! ひぁっ、ああっ!!」
長らく動きを中断していたソレに、急速に刺激を与えられ。俺の身体は、まるでそれを待ちわびていたかのように快楽を感じていた。
「はぁっ……! ヤマダは、淫乱だな。こんなのでも、気持ち良くなって。……んっ! こんなに、締め付け、て……っ! はあっ、くっ!」
レイドに腰を強く押し付けられながら、ぐるぐると円をかくようにずっと動かされて。耳の穴には、舌がぬるりと入ってきた。
くちゅくちゅとした音に、鼓膜を震わされ。それに引きずられるように、身体の中からゾクゾクとしたものが這い上がってきて、身体が震えてしまう。
「――ヤマダ、イけ」
耳元で、レイドに囁くように言われ。そのゾクゾクしているものが、背筋の辺りにまで、ぶわりと駆け上ってきた感覚がし――。
「ひゃっ、んあああーーーーっっ!!!」
俺は、熱を体外に吐き出していた。
耳の中から、レイドの舌が出ていったが。耳たぶを、ぺろりぺろりと舐め上げられていて。それのせいか、俺の精がぴゅくぴゅくとなかなか止まらなかった。
「ん……っ、ヤマダは、もう……。俺じゃなきゃ、満足……出来ないだろう?」
まだ、快楽の余韻が残っている身体を、レイドに激しく揺さぶられる。
「ふ、ぁあっ! ま、まっ、て! また、イっちゃう、イっちゃう、から……っ!!」
「はぁっ! ヤマダ……! 何度でも、良くしてやるっ!」
その宣言通りに、レイドに何度も何度もイかされ……。俺の口は、もう喘ぐことしか機能していない。
押し潰されるように体重をかけられ――ナカに、熱い精が勢い良く流し込まれた。
――【パリンッ!】
「……? な、んだ?」
近くで、何かが割れた音が聞こえた。
たくさんの快楽を得たことで、ぼんやりとした頭のまま。その音のした方へと視線を向けると――――。
地面に、溝になっている部分があったようで。そこに、顔を半分だけ出した痴女が――俺達を見ながら顔を赤らめ、気持ち良さそうに息を荒くしていた。
おい、またかよっ!!
快楽の余韻も、綺麗さっぱり醒めちまったわっ!!!
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