最凶のダンジョンで宿屋経営

藤雪たすく

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憂鬱な旅立ちの話

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…………。

二人の精をたっぷり注がれ、身動ぎする度に後ろから溢れてくる。
体は何度もいかされ自分の出した精でドロドロだ。

そんな身を床に投げ出している俺の側に爺さんが近付いてきた。

「大変可愛らしかったぞ、カラスマ殿……美味しそうに仕上がっておるのう……どれ、次は我を楽しませておくれ……」

もう体はうまく動かないが、ヒュウガが抱き上げてくれてキスをしてくれる。

ヒュウガとのキスは嫌じゃない。
温かいものが流れ込んでくる。
ヒュウガの優しさにすっかり慣らされてしまったなぁ。

爺さんのモノが俺の中に入って来るのを何の感慨も無く見ていた。

「これはこれは……二本も同時に受け入れ、拡張された筈なのに、この吸い付きと締め付けとは……カラスマ殿のレベルは着実にあがっておるのう」

これも……本当にアスの為になるのか?
セバスチャンの言葉を思い出す。

アスの為になるのなら……頑張らなきゃいけない?

「な……何とっ!?」

いつも余裕な爺さんが驚愕に目を見開いた。

「これはっ……ほんに肉壁が意思を持っているようじゃ。ふ……んん……我のモノに会わせて形状と動きを変えてきよる……これは……まるで戦いのようだのう、負ける訳にはいかぬなぁ……カラスマ殿」

爺さんが何を言っているのか理解できず、ボーとしている俺の体を折り曲げると、重く腰を押し付けられ……奥のさらに奥を突かれていく。

「はっ!?あやっ!!何……」

爺さんのモノが……中で2本に増えて別々の動きで蠢き出す。前へ前へ藻掻くように進んで、体の中……さらに抉じ開けられる様な刺激が脳を突き刺した。

「……く……はぁ……あ……がああぁぁ……」

色気はない、うめきが喉を震わせる。

「くっ……このままだとこちらも持たぬな……ドラゴンの姿に戻りたいのう……カラスマ殿……良いか?」

良いわけねぇだろう!!
本当に殺す気か!?
ドラゴンの姿を見たけど比率的に言えばモノが俺の体サイズだろう、普通に死ぬわ!!

そんな死に方……してたまるかよ。

瞬時に体がカッと熱くなった。



俺は爺さんの体を押して床に倒した。

疲れはてた筈の体に力が宿り、自分の行動がまるで他人事のように感じる。

「おろ……?」

爺さんの上に跨がり、爺さんを見下ろして舌なめずりをして見せて……不敵に嗤う俺。

「爺さん……昇天するなよ?」

ーーーーーー

ヒュウガに抱っこされて、心地よい揺れに身を任せて家に帰った。

玄関の前まで来るとアスが扉を開けて出迎えてくれた。

「ん~……アス……抱っこ」

ヒュウガの腕の中からアスの腕の中へ移動すると体を擦り寄せる。ヒュウガにおやすみをして、家の中へ進んだ。

「今日はいっぱい愛されてきたようだな。トロリとして旨そうだ」

ベッドに横たえられてアスの手で撫でられる。

「アス……どんどん熱がこもるばっかで……全然楽になんない……」

散々やって、出して……それなのに体は熱を持つばかり。

「お前を鎮めてやれるのは……?」

「……アスだけ……アス……して?」

アスの体に手を伸ばす。

「スキルと上手く同調しているな……」

「スキルと同調?……んん」

唇を重ねられ、余計なモノは見えなくなる。

「こちらのことだ、気にするな。その熱、俺が全て奪ってやる……俺に身を任せろ……ヤマト」

早く……全部奪って……この熱も全部。

急かされる様にアスを求める俺を見てアスは……魔性の瞳で笑っていた。

騙されているなら……永遠に騙されたままでいたい。

ーーーーーー

「永い時を生きておったが、昨日は本当に天に昇りかけたのう……カラスマ殿また来るでな。その時はまたジジイの相手を頼むぞ?」

心付けははずんでおいた、と手を降り去っていこうとする爺さんとジーク。
それを見送る俺とヒュウガ。

全然心は晴れやかではない。

「キリュウ様とこの身を鍛え、戻って参ります。カラスマさん、貴方に子種を大量に注ぎこんでしまった。孕ませてしまったかもしれない……責任はとります。貴方と子を養うために金を稼いで参ります」

脳を書き換えられても根本の思考は変わらないのか、ジークは自己満足な出稼ぎへと旅立っていった。

師匠が爺さんとは……ろくな弟子にならないだろうな。

「ヒュウガ……」

手を広げるとヒュウガが抱き上げて旅館の中へと運んでくれる。
さすがに体がだるい。

御休み処でゴロゴロしながら、もう……客なんて来なきゃ良いのにと狼ヒュウガを抱き枕にして惰眠を貪った。
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