もしかして私ってヒロイン?ざまぁなんてごめんです

もきち

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第49話

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 その日お店が終わり、夕食をヨモと一緒にした。シシリーの兵士の話、アンバーでタルと遭遇した事やユグンでの事、時系列がぐちゃぐちゃにはなりそうだったが、そこは曖昧に話をした。ヨモは楽しそうに聞いてくれ、またリアの迂闊さに呆れられた。
 ヨモはお店の2階に住んでいる訳ではなかった。2階はオーナーが住んでおり今はカフェ部分だけ貸して貰っているだけだ。
 ヨモは毎日1時間歩いて店まで通っているようだった。
「1時間も歩いているの?」
「そうなの、ごめんね。先に言っておけばよかったね。店の周りの家は家賃が高いの。だから払える家賃の所を探していたら街から外れた所になっちゃって、あはは」
「私はいいけど、毎日じゃ大変ね」
「ちょっと足がいたいけど、余裕が出てきたら引っ越すわ」
 リアはその日はヨモの家に泊まらせて貰った。まだ荷物などはあまりなくベッドとテーブルがあるだけだった。二人は同じベッドに仲良く眠った。
 ヨモが寝息を立て始めた頃、リアはシンの事を思い出していた。

 まさか出会うなんて。しかも私の友達と友達になっている。でも私を介して友達になった訳ではない。ヨモは言わば陽キャだ。誰とでも仲良くなれるのだろう。たとえ私がシンに対して過去の事を言ったとしてもシンとの付き合いをやめる事はしないだろう。私もそんなヨモは見たくない。
 リアは複雑な心境だった。

 翌日の朝、まだ道が分からないのでヨモと一緒に街に戻って来た。今日は早めに宿を探すべきだろう。ヨモと別れて宿に向かって予約をした。
 少し大通りを外れた場所に目的の宿があった。商人ギルドもヨモのお店からも近い。比較的キレイでお手頃な所を昨日は狙っていたが満室だったのだ。
「3泊お願いできますか?」
「ああ、大丈夫だよ。昨日は済まなかったね。他の所も満室だったてねぇ。いつもはあんなに満室とかないんだよぉ。たまたま人の出入りが重なっちゃったんだね」
「そうなんですか。昨日は友人の所に泊まらせて貰いました」
 世間話をしながら支払いを終えると、声を掛けられた。

「ピンクちゃん!」
 振り向くと、昨日シンと一緒に帰って行ったオレンジ頭のマオがいた。
「おはよう、ピンクちゃん」
 マオの後からも2階からドカドカ数人の輩どもが降りて来た。
「なんだい、いきなり。お客さんがびっくりしているじゃないか!」
「おかみ、ごめん。お客さんか。じゃあ宿が同じな訳だ」
 なんかいやだ。

「おい、マオ。ピンクちゃんってなんだよ。どこがピンクちゃんなんだ?水色ちゃんとかエンジちゃんだろ?」
 マオのすぐ後ろから降りて来た紺色の髪と、銀色の瞳の男が話しかける。リアの臙脂のローブを見て言っているようだ。そしてこれまた美形である。
 こやつも貴族かな。
「シンの友達だよな?」
 オレンジ頭が言う。
「…」
「シンの?」
 紺の男がなぜかリアをジロリと睨む。
「紅茶ショップをやっている友達のリアです。シンとは昨日初めてお会いしました」
「ああ、ヨモね」
 紺の男はなぜか安堵した。

 男は全部で5人いた。マオたちのパーティーメンバーのようだ。みんなガタイのいいイケメンぞろいの集団だ。
「俺のパーティーメンバーだよ。この宿の最上階を俺のパーティーで貸し切ってるんだ。パーティー名は「オレンジサンダー」って言うんだ。何か依頼がある時は指名してくれたらサービスするぜ」
 バチンとウインクを貰った。
「そ、その時はよろしくお願いします」
「黒がドクで、水色がキト、金髪がベアで、俺がガロだ」
 ガロが他の3人の紹介を髪色でしてくれた。よろしく、ども、ああ、とそれぞれ生返事をくれた。興味がないのだろう。やたらとリアに興味を示しているのはマオだけだ。
「ピンクちゃんはこれからどうするの?」
「商人ギルドに…ピンクちゃんって何ですか?」
「え?言ってもいいの?」
 リアに顔を近づけチカチカと目で煽って来る。もうこいつには黒のショールの効き目がないのだろうと思った。
「マオ、やめろ。何をそんなに気にしてるんだ」
「いや…」
 リアを見てニヤリとしている。元貴族なのか現貴族なのかは知らないがヤな奴に目を付けられてしまった。
 王都に3日ほど探索して、叔父さんの所に行こうかと思っていたが宿に籠っていた方がいいかもれない。



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次回から21時の投稿にさせてください^^;
16時に読んでいてくれている方はすいません( ;∀;)
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