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第一章

04 デート?

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 職務に必要な事務用品がなくなったというツヴァイの言葉を聞いて、ついていってあげようと思ったのはそんな変な事ではないはずだ。

 だって先生だし、解忘れの一つや二つあるかもしれないではないか。
 そうなると、間接的に日ごろの職務の手伝いを強制されているステラにも被害が及んでしまう。
 それはまずい。

 けれど、そんな事を説明しても、クラスメイト達は納得してはくれなかった。
 大いにはやしたてられた。

ステラ「恋人って、大げさなのよ」

 その中でも、特に仲のいいニオなんかは、どうしてもステラとツヴァンをくっつけたいらしい。
 そして、なぜかしきりに幼なじみでステラに良く話しかけてくる男子生徒、ツェルトを可哀想な目で見つめるのだ。

 どうしてそんな思考になるのか、そんな事になるのか全く分からなかった。





ステラ「お待たせしました」
ツヴァイ「待ってねぇよ。びっくりするくらい時間前だな優等生」

 事務用品調達の為に、訪れた町アクリ。
 その街の門の前へ行けば、ツヴァンの姿があった。

 私服はだらしない恰好だ。

 教師をしている時もだらしなかったが、その時は教員服だった分だけまだましだった。

ステラ「シャツの皺が伸びてますよ」
ツヴァイ「気にすんな」
ステラ「私が気になるんです」

 引っ張っても取れない。
 頑固さが筋金入りだ。本人から移ったのかもしれない。

 先生の匂いがした。
 少し安心できる。
 子供の頃は、近づくのにていこうはなかったのに、今は少しきになった。

 先生は、「お前」こちらをじろじろと見つめながら、言うべき言葉を探しているようだった。

ツヴァイ「そういう服も着るんだな、てっきり制服で来るもんかと思ったが」
ステラ「そんなわけないじゃないですか」

 学校でもないのに、制服なんて着て来たら目立つだろうに。

 だからワンピースを着て来た。
 好きな色の淡い黄色の服だ。
 日差し避けには、お気に入りのリボンが付いた帽子。

ステラ「本当はワンピースじゃなくてもっと動きやすい服が良かったんですけど、男の人と会うならヨシュアがこっちの方が良いって」
ツヴァイ「お前の弟とは一度話をせにゃならん気がするな」

 ヨシュアはステラの弟だ。
 ニオに聞くと、何か話が大きくなりそうだったので、別の人にした。

 だが先生は何かが気にくわなかったらしい。
 弟に言われたアドバイスをこなしただけだと言ったのに、何故にそんなに不機嫌になるのだろうか。

ステラ「とにかく、さっさと用事をすませちゃいましょう」

 じっとしていても時間の無駄だ。
 さっそく事務用品を買いに行く事にする。

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