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第四章 異質殺し
4-47 お前は誰だ
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◆
「……はぁ、はぁ」
呼吸がまとまらなくなった。正しい呼吸の仕方を思い出せなくなっている。久しぶりとしか感じない運動以上の作業に、僕は息をついてしまう。
何度振るったかわからない刃の感触が手先ににじんでいる。汚濁にまみれている刃の先には、岸の一部であった体液が、残骸が滴り落ちている。知っている言葉では表現できない色彩をしたものが、不快にも刃に溶けている。俺はそれを振り払って、なかったことのように振舞った。
──大量の既死を振り払った。分割をした、解体をした、切り取った。彼らをすべて葬り去るために、僕は確かに刃を振るった。
何も感じなかった。何かを感じるべきなのに、何かしらの感情を抱くべきはずなのに、今心の中にあるものは空虚な虚だけだった。それを俯瞰として見つめている自分がいた。まるで何ごともなかったかのように、ただ作業を終わらせたことについての疲労だけを考えていた。
砕けるように切り取られた既死たちは、それでも地面に這いつくばりながらうにょうにょとしてうごめいている。肉というよりも残骸としか言いようのない赤黒いものが蛆のように行方をさまよっている。その細胞一つ一つが生きている、ということを誇示するように思えた。
それらはもう脳みそがついていないのに、ただの皮膚でしかないのに、骨でしかないのに、目だけでしかないのに、頭蓋でしかないのに、欠片でしかないのに、俺たちの方へと視線を向けているようにもぞもぞと動いている。
これ以上刃を振っても、それが解決することはない。
「天音」と俺は呼びかけた。
「……うん」
俺の声に反応した彼女は、一瞬驚いたように背筋を震わせたものの、声かけに理解を示したように、聞きなれた言葉を詠唱する。
「Enos Dies, Magna Mentasy」
Magna、という詠唱から想像することができたのは、以前葵も使っていた魔法であった。そして天使時間の黒幕も、そしてこの研究施設にいる糞爺も使っていた。
──ひどく嫌悪感が催される。味方である天音に対しても、魔法を使っているという行為に対して、吐き気を催すほどに敵意を向けてしまう。
……いや、違う。違うだろう。そうじゃないだろ。考えるべきは敵だけでいい。こんなことをしている敵だけを視界に入れればいい。天音は味方であり、はっきりと僕に対して、俺に対しても好意を示してくれる女の子なのだから、考えないでいい。極端な思考を走らせなくていい。
彼女が歌う言葉と、皮膚に描いた赤い線によって、俺の目の前にある既死の残骸は、炎の雨に包まれていく。それですべての片がつけばいい、と心のどこかで思いながら、俺は後ろにいる彼女らの方へと視線を移す。
彼女らの背後には逃げまどって発狂を繰り返していた男たちの影が見える。瞳が恐怖に彩られており、何か言葉をかけたとしても平静は取り戻せないかもしれない。
「朱音」
「──。……え? な、なんだ?」
「天音の魔法を見られたんだ、記憶を消してやるのが一番なんじゃないか?」
「あ、ああ。……そうだな」
そういって、彼女はお得意の催眠術とやらを行おうとする。用法用途については知らないから、俺はその先にある道に向かって歩みを進める──、が。
「──環」
俺を呼び止める声があった。もう入り口の寸前までたどり着いているのに、また歩みを止められる声が耳に届いていた。その声の主は朱音であり、催眠術を行おうとしているのを止めて、俺に向けて話しかけていた。
「なに?」
「……何も、ないのか?」
「は?」
朱音の呟いている意味が分からなかった。何度か言葉の租借をして、ようやくたどり着いた結論として、「ああ、ケガとかはしてないよ」と言葉を吐く。「それよりも──」と言葉を付け足しながら、俺はそのまま前へと進もうとした。
「違う、違うよ環。そうじゃない。──お前、何も感じないのか?」
「……何が?」
やはり、彼女の言っていることはよくわからなかった。理解することができなかった。
「別に何もないけど」
「……本当に言っているの?」
いつかの姉じみた声だと思った。僕はその声に頷いた。
「人、だったんだよ?」
朱音は言葉を紡いでいく。
「お前が切ったアレは、バラバラにしたアレは、……人だったんだよ?」
「……人だったんだろう。過去形でしかない言葉は現在には影響しない。あれはもう、人じゃない」
俺は、僕は、あれを人とは定義しない。
意思はなく、形もなく、伝達もできず、あやふやでしかない存在を、人と定義することはできない。それは人じゃない。ただの化け物でしかない。
「でも──」
「──だったら放っておけばよかった? そうした方がよかった? 目の前にいる人たちを放って──」
──いずれ身近に迫るかもしれない危険を放って──。
「──あのままにしておけばよかったってこと?」
「違う、違うよ、違うんだよ環。別にいいんだ。それはいいんだよ。別に私はいいんだ、それでいいと思う。私は動けなかった、それに環が動いたおかげでみんな助かっているけれど、でも、そうじゃないんだよ。今の環、どこかおかしいんだよ」
「……」
どうでもいい、と返答をした。
何か感情に引っかかるものはない。実感できる何かがない。心の中にあるものは、事務的に、効率的に会話をするための仕組みだけしか存在せず、ただただ突き動かされる退魔の衝動だけ。
俺は、魔法使いを殺さなければいけない。
それだけのために、俺は足を──。
「──お前は誰だ」
朱音のその言葉に、俺は足を進めることができなくなった。
◆
足を止めた拍子に、ぶつっ、とスピーカーから雑音が届いてくる。サーっとした静かなノイズに囲まれながら、とんとん、とマイクを叩く音が聞こえた。俺はそれだけで憎悪を芽生えさせてしまう。
『私の作品をよくも殺してくれたねぇ。……この人殺し』
嘲るように語るそれに、僕は何か感情を介在させるべきだったのかもしれない。だが、それで感じたのは悪魔祓いの本質とされる退魔衝動と憎悪だけ。きっとそれだけで十分だったから、ほかのことなんてどうでもよかった。
「不死の研究と言っても杜撰だったな。これで不死だとか存外笑える冗談を吐いてくれるじゃないか」
くくっ、と嘲り返すように呟く自分の言葉に、俺の意志は含まれていないように感じた。無意識的に言葉が並べ立てられていた。
俺の言葉に、ぷつっ、と何かのノイズが入った。音を切るためのノイズだと思ったが、それはすぐに声を戻してくる。
『……まあ、いい。だが、その先に進むことは許可しない、と先ほども言っただろう。猿以下の記憶しか持ち合わせていないんだろうな』
「生憎、ダメと言われたことについては進んで取り組む性分なんでね。申し訳ない気持ちとともに、その先に足を踏み入れさせてもらうさ」
止められるものなら止めてみろ、力づくでもね。
言葉にそう付け足しながら、俺はそのまま足を踏み入れて──。
『──力づくか。それも悪くはない』
スピーカーの声に続いて、ぷつりと音が途絶える。ノイズが耳に障る。魔法使いに対する憎悪だけで彩られる感情が、無理に口角へと笑顔を作らせていく。嫌な予感は楽しい予感へ、これから起こることの想像を頭の中に突き詰めて──。
──そして、青白い光の反射が、背後から届いていく。シャッターにかすかに反射する光の影を認識して振り返る。
「──さて、お望み通りに」
白衣を着た医者。英国紳士を気取るような服装を内側に着込んでいる老人の、……いや、ただの青年にしか見えない顔つきの男がそこにはいた。
「……はぁ、はぁ」
呼吸がまとまらなくなった。正しい呼吸の仕方を思い出せなくなっている。久しぶりとしか感じない運動以上の作業に、僕は息をついてしまう。
何度振るったかわからない刃の感触が手先ににじんでいる。汚濁にまみれている刃の先には、岸の一部であった体液が、残骸が滴り落ちている。知っている言葉では表現できない色彩をしたものが、不快にも刃に溶けている。俺はそれを振り払って、なかったことのように振舞った。
──大量の既死を振り払った。分割をした、解体をした、切り取った。彼らをすべて葬り去るために、僕は確かに刃を振るった。
何も感じなかった。何かを感じるべきなのに、何かしらの感情を抱くべきはずなのに、今心の中にあるものは空虚な虚だけだった。それを俯瞰として見つめている自分がいた。まるで何ごともなかったかのように、ただ作業を終わらせたことについての疲労だけを考えていた。
砕けるように切り取られた既死たちは、それでも地面に這いつくばりながらうにょうにょとしてうごめいている。肉というよりも残骸としか言いようのない赤黒いものが蛆のように行方をさまよっている。その細胞一つ一つが生きている、ということを誇示するように思えた。
それらはもう脳みそがついていないのに、ただの皮膚でしかないのに、骨でしかないのに、目だけでしかないのに、頭蓋でしかないのに、欠片でしかないのに、俺たちの方へと視線を向けているようにもぞもぞと動いている。
これ以上刃を振っても、それが解決することはない。
「天音」と俺は呼びかけた。
「……うん」
俺の声に反応した彼女は、一瞬驚いたように背筋を震わせたものの、声かけに理解を示したように、聞きなれた言葉を詠唱する。
「Enos Dies, Magna Mentasy」
Magna、という詠唱から想像することができたのは、以前葵も使っていた魔法であった。そして天使時間の黒幕も、そしてこの研究施設にいる糞爺も使っていた。
──ひどく嫌悪感が催される。味方である天音に対しても、魔法を使っているという行為に対して、吐き気を催すほどに敵意を向けてしまう。
……いや、違う。違うだろう。そうじゃないだろ。考えるべきは敵だけでいい。こんなことをしている敵だけを視界に入れればいい。天音は味方であり、はっきりと僕に対して、俺に対しても好意を示してくれる女の子なのだから、考えないでいい。極端な思考を走らせなくていい。
彼女が歌う言葉と、皮膚に描いた赤い線によって、俺の目の前にある既死の残骸は、炎の雨に包まれていく。それですべての片がつけばいい、と心のどこかで思いながら、俺は後ろにいる彼女らの方へと視線を移す。
彼女らの背後には逃げまどって発狂を繰り返していた男たちの影が見える。瞳が恐怖に彩られており、何か言葉をかけたとしても平静は取り戻せないかもしれない。
「朱音」
「──。……え? な、なんだ?」
「天音の魔法を見られたんだ、記憶を消してやるのが一番なんじゃないか?」
「あ、ああ。……そうだな」
そういって、彼女はお得意の催眠術とやらを行おうとする。用法用途については知らないから、俺はその先にある道に向かって歩みを進める──、が。
「──環」
俺を呼び止める声があった。もう入り口の寸前までたどり着いているのに、また歩みを止められる声が耳に届いていた。その声の主は朱音であり、催眠術を行おうとしているのを止めて、俺に向けて話しかけていた。
「なに?」
「……何も、ないのか?」
「は?」
朱音の呟いている意味が分からなかった。何度か言葉の租借をして、ようやくたどり着いた結論として、「ああ、ケガとかはしてないよ」と言葉を吐く。「それよりも──」と言葉を付け足しながら、俺はそのまま前へと進もうとした。
「違う、違うよ環。そうじゃない。──お前、何も感じないのか?」
「……何が?」
やはり、彼女の言っていることはよくわからなかった。理解することができなかった。
「別に何もないけど」
「……本当に言っているの?」
いつかの姉じみた声だと思った。僕はその声に頷いた。
「人、だったんだよ?」
朱音は言葉を紡いでいく。
「お前が切ったアレは、バラバラにしたアレは、……人だったんだよ?」
「……人だったんだろう。過去形でしかない言葉は現在には影響しない。あれはもう、人じゃない」
俺は、僕は、あれを人とは定義しない。
意思はなく、形もなく、伝達もできず、あやふやでしかない存在を、人と定義することはできない。それは人じゃない。ただの化け物でしかない。
「でも──」
「──だったら放っておけばよかった? そうした方がよかった? 目の前にいる人たちを放って──」
──いずれ身近に迫るかもしれない危険を放って──。
「──あのままにしておけばよかったってこと?」
「違う、違うよ、違うんだよ環。別にいいんだ。それはいいんだよ。別に私はいいんだ、それでいいと思う。私は動けなかった、それに環が動いたおかげでみんな助かっているけれど、でも、そうじゃないんだよ。今の環、どこかおかしいんだよ」
「……」
どうでもいい、と返答をした。
何か感情に引っかかるものはない。実感できる何かがない。心の中にあるものは、事務的に、効率的に会話をするための仕組みだけしか存在せず、ただただ突き動かされる退魔の衝動だけ。
俺は、魔法使いを殺さなければいけない。
それだけのために、俺は足を──。
「──お前は誰だ」
朱音のその言葉に、俺は足を進めることができなくなった。
◆
足を止めた拍子に、ぶつっ、とスピーカーから雑音が届いてくる。サーっとした静かなノイズに囲まれながら、とんとん、とマイクを叩く音が聞こえた。俺はそれだけで憎悪を芽生えさせてしまう。
『私の作品をよくも殺してくれたねぇ。……この人殺し』
嘲るように語るそれに、僕は何か感情を介在させるべきだったのかもしれない。だが、それで感じたのは悪魔祓いの本質とされる退魔衝動と憎悪だけ。きっとそれだけで十分だったから、ほかのことなんてどうでもよかった。
「不死の研究と言っても杜撰だったな。これで不死だとか存外笑える冗談を吐いてくれるじゃないか」
くくっ、と嘲り返すように呟く自分の言葉に、俺の意志は含まれていないように感じた。無意識的に言葉が並べ立てられていた。
俺の言葉に、ぷつっ、と何かのノイズが入った。音を切るためのノイズだと思ったが、それはすぐに声を戻してくる。
『……まあ、いい。だが、その先に進むことは許可しない、と先ほども言っただろう。猿以下の記憶しか持ち合わせていないんだろうな』
「生憎、ダメと言われたことについては進んで取り組む性分なんでね。申し訳ない気持ちとともに、その先に足を踏み入れさせてもらうさ」
止められるものなら止めてみろ、力づくでもね。
言葉にそう付け足しながら、俺はそのまま足を踏み入れて──。
『──力づくか。それも悪くはない』
スピーカーの声に続いて、ぷつりと音が途絶える。ノイズが耳に障る。魔法使いに対する憎悪だけで彩られる感情が、無理に口角へと笑顔を作らせていく。嫌な予感は楽しい予感へ、これから起こることの想像を頭の中に突き詰めて──。
──そして、青白い光の反射が、背後から届いていく。シャッターにかすかに反射する光の影を認識して振り返る。
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※小説家になろうにも掲載しています。
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