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闇の中で
しおりを挟むルナンはヴァロゼの座る玉座の足下で蹲っていた。
ヴァロゼはアンデルを膝に乗せたまま、誰かと話しているのが聞こえるが、視界がぼんやりしてよく見えない。
裸に首輪をされて鎖で繋がれており、さんざん弄ばれて疲弊した四肢は動かない。
この声はエルレイルだと分かって掠れた声を発するが、小さすぎて届かないだろう。
どうにか目を擦ると視界がはっきりする。
「命なら私が差し出します!! 王子を解放してください!!」
「アンデルに命を与えられるのは、こいつだけだ。お前には何もできん」
「そうだぞお? お前が俺の許可なしにお前の命を使うのは赦さない」
「王子が何をしたと言うのですか!?」
「――人間がふざけた事を言うな!!」
ヴァロゼの足がエルレイルに向かって蹴り上げられて、まともに腹にくらった彼は胃液を吐いて床に転がった。
それを抱え起こすローブの男、恐らく呪術師の目つきが、憎悪に満ちているのを見て、ルナンははっとする。
ヴァロゼは怒り心頭の様子で、二人を魔力で作った鎖で拘束してしまった。
「面白い。殺されたくなければ俺とアンデルを楽しませろ」
ルナンとエルレイル達は寝室に移されて、大きな寝台の上に放り投げられる。
乱交を強制されて、トルステンは面白がってエルレイルを弄り始めるが、ルナンは魔王とアンデル二人になぶられて、さきほどと同じ状況になっただけだが、酷使した肉体はすでに悲鳴をあげており、力が入らず抵抗する気力もない。
口の中に魔王の剛直を突っこまれ、尻孔にはアンデルのイチモツを突っこまれ、乱暴に突き上げられる。
無理矢理感じる快感はもはや熱いだけであり、蹂躙されるままに身を任せる。
「このまま、命を吸い尽くしてやる」
「ひぅううっ」
「お、おうじ……っ」
「いいからお前は集中しろ」
「あうっ」
トルステンに組み敷かれたエルレイルが甲高い声を上げて、寝台が激しく軋む音と、二人が交わる卑猥な水音が響く。
その振動がルナンにも伝わり、頭が真っ白になった。
口の中も腹奥も熱くて、奥に注がれる白濁の勢いに、四肢ががくがくと震えてしまう。
「あぶぶっ♡ んおおおっ♡ おぉおおお~~っ♡」
「いやあっ♡ やああああっ♡」
ルナンはエルレイルが絶頂する声を聞きながら、自身も快楽に果てて気を失った。
闇の中に沈んでいく世界の中で、ルナンは浮遊感と耳に届いた怒声に意識を傾ける。
複数の人間の声が聞こえて来た。
ルナンを心配する声や刃を交える音。
いったい何処に連れて行かれるのだろうか。
目を開ける気力もなく、ただ身を任せて再び意識は沈んでいった。
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