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番とは
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気絶から目を覚まし、果実水を飲むティアナ。
「ねー、ビアンカ」
「はい、どうなさいました?」
「番を認識すると離れていると弱るって
とても大変な事だと思うの?それってどうにかならないのかしら?」
「ああ、それは認識して、番として番う前までの話になりますね。」
「番う??」
「ええ、それはお嬢様が成人なさってからになると思うのですが、気になっていらっしゃるのですか?」
「うん」
「では簡単にお話しますと、首を噛むのだそうです。首を噛むと番うということになるようです。番うことによって、離れていても弱る事も死ぬこともありませんが、愛が増し離れがたいそうです」
「へぇ~そうなんだ。」
「ティアナお嬢様はまだ5歳でいらっしゃるのであと10年は先のお話ですよ」
「うん」
竜人かぁ~。
「セドナ様だっけ…セドナ様が第一夫になったら公爵家に竜人の血がはいるのよね」
「ええ、そうですね」
「なんかとても神秘的な感じがする。」
「さらに守りが強くなりそうですね」
家の守りが強くなることは貴族家にとって
とても重要で大事な事だ。
しかし、婚約者かぁ~まだピンとこないなぁ~。
お兄様達がどういうリアクションなのか…
考えると少し背筋に汗が…。
だめだ、考えてもしようがない。
これは決まったことだし、なにより素敵な人だったもの。まだ小さくて相手には少し申し訳ないんだけど…。
ふと、視線を棚にやると…先日購入したもの…
「あ!!!忘れてた」
「はい?!どうしました?」
「アズ豆!!!!ビアンカ厨房使えるか聞いてきて貰えない?」
「お嬢様がお作りになるんですか?」
「ええ、これは多分他の人は作り方を知らないと思うの」
「分かりました。では少し席を外しますね」
パタン
すっかり番の件で忘れてたけど、
せっかく買ってきたんだからあんこを作らないと!
もち米があったらお赤飯も作りたいなぁ~。
たい焼き~あん食パンに、おはぎ
おまんじゅう、おしるこ、羊羹
色々食べたいけど、お米ともち米って あるのかな~。
「お嬢様、許可を貰って来ました」
「よし!!いざ厨房へ!!」
「お嬢様……。」
「ん?」
「いえ、普段のお嬢様に戻ってビアンカは安心しました。」
食堂の奥が厨房なのよね
「失礼致します料理長、ティアナお嬢様が
いらっしゃいました。」
料理長、初めて会うかもしれない。
「初めまして料理長、本日は無理を聞いてもらってごめんなさい」
「お嬢様、いえいえお嬢様がどのような料理を作るのかとても楽しみです」
料理長はとても優しそうな恰幅のいい40代くらいの人だった。
「今日はアズ豆を使ってヘルシーなスイーツを作るの」
「ほぉぉーアズ豆でスイーツとは。初めての料理です」
ティアナはザルを借りて1キロあったアズ豆をとりあえず400グラム使うことにした。
ザルでよく洗う。
まわりを見渡すといつの間にかティアナの周りに料理長含め、沢山の料理人が見ていた。
恥ずかしいなぁ。
まだティアナは小さいので、手伝って貰い
街で買った大きな鍋に洗ったアズ豆をいれて
水をいれて中火にかけてもらう。
「これで15分くらい放置でいいわ」
「料理長、食パンとバターある?」
「はい、ございますよ」
「ならあんこが出来たら出してもらいたい
わ」
「はい、分かりました。」
15分たった…
よし、「これをザルを使って水を捨ててくれる?」
「はい」
「そしたらまた鍋に戻して水をひたひたに入れて中火にかけて、煮立ったら弱めの中火にしてほしいの30分から40分かしら」
「そんなに火にかけるのですか?」
「ええそうよ」
ティアナは前もって読みかけの魔導書を持ってきていた。煮えるまで本を読んでおこう
出来るまでにおおよその空間魔法の使い方をしてっておきたかったのだ。
あんこを収納できたら時間もとまるから
新鮮なまま保存できる。
ふむふむなるほどねー。これはやってみないと無理だわ。
ピピッ40分たった、一粒とって口に含む。
うん芯もないし、柔らかい。
「これに砂糖を500グラムを少しずつ入れてゆっくりまぜてくれる?まぜたらまた40分放置ね」
「ほぉぉ」
ティアナは心の中で、空間を想像してみた。
魔力を感じながら、ズボ…ん?
あ、出来ちゃった、空間魔法!
やったー!相変わらずの規格外である…。
これ杖いる?(笑)
どれ、ハンカチを入れてみよう。ポイ
空間がしまる。
そして、また想像してハンカチを思い浮かべると空間からハンカチを取り出せた。
あ、完璧にできちゃった、これであんこを
保存できそう~わーい♪
あっという間に時間。
最後に塩を少しいれて、
「よし!完成!!あんこの出来上がり」
「おおおおおお初めてみる食べ物です!!」
これを小分けにして、冷まして
半分は空間魔法にと。いそいそ。
「お嬢様…今のはいったい…」
「ハッ!あ、ちょっとしまっただけよエヘへッ」
「あ!食パンとバターをいただける?」
「はい、こちらです」
食パンにあんこをのせて、バターをのせて
「ね、これに火魔法で少し焼ける人いる?」
「あ、それでしたら私が」
料理長ができるみたい。
じゅーーっ…。
あ、いいにおーい
「これで宜しいですか?」
「ええ、じゃぁこれを4等分にわけてくれる?」
「はい」
ニ枚の食パンが8等分にされた。
今ここにいるのは8人丁度一口ずつたべられる♡
「ではたべてみましょう」
「「「はい!!!」」」
サクッ、んーーー、美味しいぃー
やっぱりバターとあんこは最強♡
「こっこれは!!!!!」
「お嬢様!!これは素晴らしいですよ!!」
ビアンカが興奮するなんて珍しいわ
「お嬢様!これは素晴らしいです。アズ豆に革命がおきますよ!!!これはお嬢様の発案で商品登録すべきです!」
みんなすごい勢い…。
「そ、そうね、登録してもらえるようにお父様にお話してみなきゃね」
「それでしたら私が旦那様にお話しておきます!お任せください」
「料理長いいの?ならお願いするわ」
んー、なら初めは小さめの瓶にいれて、
あんこだけ売ろうかしら。
冷やしておける瓶をつくらなきゃね。
それなら4日はもつわ。
久しぶりのあんこにご満悦なティアナだった。
でも、食パンとバターとあんこだと結局
全然ヘルシーじゃないけどね(笑)
美味しいは正義なのだった(笑)
「ねー、ビアンカ」
「はい、どうなさいました?」
「番を認識すると離れていると弱るって
とても大変な事だと思うの?それってどうにかならないのかしら?」
「ああ、それは認識して、番として番う前までの話になりますね。」
「番う??」
「ええ、それはお嬢様が成人なさってからになると思うのですが、気になっていらっしゃるのですか?」
「うん」
「では簡単にお話しますと、首を噛むのだそうです。首を噛むと番うということになるようです。番うことによって、離れていても弱る事も死ぬこともありませんが、愛が増し離れがたいそうです」
「へぇ~そうなんだ。」
「ティアナお嬢様はまだ5歳でいらっしゃるのであと10年は先のお話ですよ」
「うん」
竜人かぁ~。
「セドナ様だっけ…セドナ様が第一夫になったら公爵家に竜人の血がはいるのよね」
「ええ、そうですね」
「なんかとても神秘的な感じがする。」
「さらに守りが強くなりそうですね」
家の守りが強くなることは貴族家にとって
とても重要で大事な事だ。
しかし、婚約者かぁ~まだピンとこないなぁ~。
お兄様達がどういうリアクションなのか…
考えると少し背筋に汗が…。
だめだ、考えてもしようがない。
これは決まったことだし、なにより素敵な人だったもの。まだ小さくて相手には少し申し訳ないんだけど…。
ふと、視線を棚にやると…先日購入したもの…
「あ!!!忘れてた」
「はい?!どうしました?」
「アズ豆!!!!ビアンカ厨房使えるか聞いてきて貰えない?」
「お嬢様がお作りになるんですか?」
「ええ、これは多分他の人は作り方を知らないと思うの」
「分かりました。では少し席を外しますね」
パタン
すっかり番の件で忘れてたけど、
せっかく買ってきたんだからあんこを作らないと!
もち米があったらお赤飯も作りたいなぁ~。
たい焼き~あん食パンに、おはぎ
おまんじゅう、おしるこ、羊羹
色々食べたいけど、お米ともち米って あるのかな~。
「お嬢様、許可を貰って来ました」
「よし!!いざ厨房へ!!」
「お嬢様……。」
「ん?」
「いえ、普段のお嬢様に戻ってビアンカは安心しました。」
食堂の奥が厨房なのよね
「失礼致します料理長、ティアナお嬢様が
いらっしゃいました。」
料理長、初めて会うかもしれない。
「初めまして料理長、本日は無理を聞いてもらってごめんなさい」
「お嬢様、いえいえお嬢様がどのような料理を作るのかとても楽しみです」
料理長はとても優しそうな恰幅のいい40代くらいの人だった。
「今日はアズ豆を使ってヘルシーなスイーツを作るの」
「ほぉぉーアズ豆でスイーツとは。初めての料理です」
ティアナはザルを借りて1キロあったアズ豆をとりあえず400グラム使うことにした。
ザルでよく洗う。
まわりを見渡すといつの間にかティアナの周りに料理長含め、沢山の料理人が見ていた。
恥ずかしいなぁ。
まだティアナは小さいので、手伝って貰い
街で買った大きな鍋に洗ったアズ豆をいれて
水をいれて中火にかけてもらう。
「これで15分くらい放置でいいわ」
「料理長、食パンとバターある?」
「はい、ございますよ」
「ならあんこが出来たら出してもらいたい
わ」
「はい、分かりました。」
15分たった…
よし、「これをザルを使って水を捨ててくれる?」
「はい」
「そしたらまた鍋に戻して水をひたひたに入れて中火にかけて、煮立ったら弱めの中火にしてほしいの30分から40分かしら」
「そんなに火にかけるのですか?」
「ええそうよ」
ティアナは前もって読みかけの魔導書を持ってきていた。煮えるまで本を読んでおこう
出来るまでにおおよその空間魔法の使い方をしてっておきたかったのだ。
あんこを収納できたら時間もとまるから
新鮮なまま保存できる。
ふむふむなるほどねー。これはやってみないと無理だわ。
ピピッ40分たった、一粒とって口に含む。
うん芯もないし、柔らかい。
「これに砂糖を500グラムを少しずつ入れてゆっくりまぜてくれる?まぜたらまた40分放置ね」
「ほぉぉ」
ティアナは心の中で、空間を想像してみた。
魔力を感じながら、ズボ…ん?
あ、出来ちゃった、空間魔法!
やったー!相変わらずの規格外である…。
これ杖いる?(笑)
どれ、ハンカチを入れてみよう。ポイ
空間がしまる。
そして、また想像してハンカチを思い浮かべると空間からハンカチを取り出せた。
あ、完璧にできちゃった、これであんこを
保存できそう~わーい♪
あっという間に時間。
最後に塩を少しいれて、
「よし!完成!!あんこの出来上がり」
「おおおおおお初めてみる食べ物です!!」
これを小分けにして、冷まして
半分は空間魔法にと。いそいそ。
「お嬢様…今のはいったい…」
「ハッ!あ、ちょっとしまっただけよエヘへッ」
「あ!食パンとバターをいただける?」
「はい、こちらです」
食パンにあんこをのせて、バターをのせて
「ね、これに火魔法で少し焼ける人いる?」
「あ、それでしたら私が」
料理長ができるみたい。
じゅーーっ…。
あ、いいにおーい
「これで宜しいですか?」
「ええ、じゃぁこれを4等分にわけてくれる?」
「はい」
ニ枚の食パンが8等分にされた。
今ここにいるのは8人丁度一口ずつたべられる♡
「ではたべてみましょう」
「「「はい!!!」」」
サクッ、んーーー、美味しいぃー
やっぱりバターとあんこは最強♡
「こっこれは!!!!!」
「お嬢様!!これは素晴らしいですよ!!」
ビアンカが興奮するなんて珍しいわ
「お嬢様!これは素晴らしいです。アズ豆に革命がおきますよ!!!これはお嬢様の発案で商品登録すべきです!」
みんなすごい勢い…。
「そ、そうね、登録してもらえるようにお父様にお話してみなきゃね」
「それでしたら私が旦那様にお話しておきます!お任せください」
「料理長いいの?ならお願いするわ」
んー、なら初めは小さめの瓶にいれて、
あんこだけ売ろうかしら。
冷やしておける瓶をつくらなきゃね。
それなら4日はもつわ。
久しぶりのあんこにご満悦なティアナだった。
でも、食パンとバターとあんこだと結局
全然ヘルシーじゃないけどね(笑)
美味しいは正義なのだった(笑)
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