転生幼女の愛され公爵令嬢

シュウの実家

全員で和やかに食事を終えて、
それぞれに部屋に戻った。

明日はシュウの実家か～どんなご両親なんだろう…楽しみだけど、少し不安。

とりあえず自分の店のヒット商品は
用意した。
美容クリーム、ヘアクリーム
マッサージ機2台、あと、メンズとレディースのサンダル！

あと、お菓子とかかなぁ……うーん。

飴を一瓶持っていこう。


とりあえずこれらを空間からマジックバッグのよそ行きバージョン！
革のこの前作ったカバンに入れた。

さて、お風呂に入って寝ようかな。

今日は柑橘系の入浴剤！！

そうそう、マッサージ機は飛ぶように売れて今は生産が追いついてなくて完全予約制に切り替えた。
どの世界も肩こり腰痛はあるのよね…

娯楽部門は、トランプとすごろく
リバーシーゲームを売り出したら
これまた飛ぶように売れている。
この世界あまり娯楽商品がなくて…
男の子は騎士に憧れるのか、
小さな短剣とか……女の子は…
特になかったから、人形も当然かなりヒット商品になったわけだけど、
おままごとセットとキッチンを完成させて後は来週から売出す予定なのと、夏に向けて庭用の空気で膨らむビニールで似た分質で作ったプールも同時に売出す！！！空気は風の魔石をつけているから魔石に手をかざすだけで膨らませたり、空気を出して萎ませたり出来るようにしてみた！子供達も娯楽は必要なのよ！！

ということで、密かに来週何か売り出されるらしいと…聞きつけた貴族やらでさらに賑わっているらしい…
みんなファイト………。

さて…寝よう。
おやすみなさーい！！

翌朝、朝食を皆でとって

ビアンカに支度をしてもらう。

「本日はシュウ様のご実家なので、シュウ様のお色の宝石に致しましょう」

「ええ、そうね」

今日は白いドレスに、アメジストの
宝石を付けた。

髪の毛にもアメジストの宝石をあしらった髪留め。

髪は左右から少しずつとり、くるくると巻き、真ん中でお団子の様にしてそこに髪留めをさしてある。
下の髪の毛は少しウェーブカールさせている。
ん～このドレスに革のあの形のカバンは合わないわね………。

「ちょっとビアンカカバンを作るわ」

「はい、かしこまりました」

結局、ポシェット型の淡いピンクの革でハート型のカバンを作った。
もちろんマジックバッグ仕様である。それに全ての荷物を移し終えて
一段落である。

「ん、この鞄ならドレスに合うわね」ふふ

「ええ、とても可愛らしいですお嬢様」

「ありがとう、ふふ」

トントン

「はい」

「ティアナ準備出来た？そろそろ行くけど」

「うん、出来たわよ」

ガチャ

「わぁ～今日のシュウはいつもよりさらに美形ね…」

詰め襟のきちんとかしこまった貴族の格好をしている。

「まぁ……一応実家だし…候爵家だから母上がうるさいんだ……」

「ｸｽｸｽ、シュウでも頭が上がらない人がいるって貴重ね！」

「ぐっ……ティアナもとても美しいな、ネックレスも髪飾りも指輪も全て俺の色だ、ふふ」

「ええ、素敵でしょ？」ニコッ

「ああ、とてもな、さっ行くぞ手を繋いで」

「ええ」

「お嬢様いってらっしゃいませ」

パッ

転移した所には大きなお屋敷があった。

もちろん筆頭公爵家と比べられるサイズ感ではない…。
一般的なサイズ感だ。

筆頭公爵家であるティアナの家は

王族達がぞろぞろくるような家なので…ほぼ城のような物である。


「さ、行くぞ」

「ええ」

シュウの手に添えて屋敷に入る。

「お坊っちゃま、ローゼリアの姫君ようこそお越しいただきました」

「じぃ……ただいま」

「初めまして、ティアナと申します」
カーテシーをする。

バタバタ　バタバタ　バタバタ

「シュウ！！」

「父上…ただ今戻りました」

バタバタ　バタバタ　バタバタ

「シュウ！！！」

「母上…ただ今戻りました」

ぎゅぅぅっとシュウに抱きつく二人…

「ちょっ、父上、母上！！もう子供ではないのですよ！！ティアナの前ですやめてください！！！恥ずかしいです！！」

ハッ！とした顔をしてシュウから
ご両親が離れる。

「これは…お恥ずかしい、ローゼリア姫君ようこそお越しくださいました」

ん？？？この人昨日………


「ようこそ、ローゼリア姫君」ニコッ

「わたくし、ティアナ．ロゼ.ローゼリアと申します。シュウ様にはいつも大変お世話になっております、本日はお会い出来てとても嬉しく思います。後…姫君ではなく、もう少し気楽にティアナと呼んで頂けたら嬉しいですわ」ニコッ

「さすが…ティアナ完璧な挨拶だな…皇族と公爵家両方をもつだけのことはある…」

「……シュウ余計なことは言わなくていいのよ？」ギロッ

「！？ご、ごめ…」

両親はそんな二人のやり取りをみて
ぽかーんと見ている。

「あ、ごめんなさい…つい…その…」

両親の顔をちらっと見る。

「ｸｽｸｽ、ティアナ嬢とシュウはずいぶんと仲良いんだな、安心した」

「そうね、とても仲良しな感じがするわね」ｸｽｸｽ

「なっ！？」

「ふふ、シュウと円満に毎日を過ごしています。時たま怒られる事もありますが…」

「そ、それはティアナが勝手に行動するからだろ？どれだけ心配していると…」

「はいはい…すみません…」

「あははは、だめだ…二人のやり取りが面白すぎる…」

「「……………」」

「もう、貴方ったら…二人とも、テラスでお茶でも致しましょう？」

「「はい」」

シュウの両親と共にテラスでお茶をする。
使用人が紅茶とお菓子を持ってきてくれた。

「あの、シュウのお父様は昨日、その街の本屋に行かれました？」

「ん？ああ行ったけど、なぜ知っているんだい？」

「その…昨日別の婚約者と街の本屋に行ったのですが、その時本を取って頂きました」

「あ！！あの時の可愛らしい令嬢か！！ぴょんぴょん跳ねていたから…うさぎの様で……」

うさぎ………

「貴方……言い方…」

「ふふ、あの時はありがとうございました」ニコッ

「いえ、こちらこそ可愛らしい令嬢の助けになれて光栄でした」ニコッ

くっ…シュウを渋くすると…こんな破壊力が…イケメンパワーおそるべし。

「そうだ、本日はお土産をお持ち致しました。少しですが、私の開発した品です」

テーブルの上にマッサージ機2台、
サンダル、ヘアクリーム、美容クリーム、入浴剤、飴を置いた。

「なっ！！これは、いつも…売り切れで買えない者ばかりだわ！！！」

「ホントだな……このマッサージ機は入荷待ちで…半年後と言われたが…」

「ふふ、こちら全て私が開発し、
作ってうちの商店で売り出していますの」

「そうだよな、ティアナは規格外だから…」

「是非使ってください」ニコッ

「俺もマッサージ機はもう貰って使っているんだ」

「ありがとうございます」

「ありがとう、とても嬉しいわ」

本当に嬉しそうだ。
あ、そうだ。

「あと、こちらもどうぞ、こちらのリュックタイプはお父様に、こちらのショルダータイプはお母様にです」

「あら、素敵な鞄ね」

「これは背に背負えるのか！！両手があいていいな！」

「あーティアナ…これって…」

シュウがティアナを見る
ティアナはニコッと微笑む

「父上、母上…こちらはその…国宝級の物ですので、他言譲渡はしないで使ってくださいね…」

「は？？国宝級とは…」

「え！？」

二人とも目を見開く

「これは、売り物ではなく…国王陛下や女王陛下、ティアナの父上、母上、婚約者全員及び婚約者の両親あとは、親友のカリンのみが持っている物です」

「どんな鞄なんだい…？」

「これはティアナが空間魔法をかけており、恐ろしいくらい物が入り、そして時間が止まるので、食べ物などは新鮮なままこの中に保存できるという…素晴らしい物なのです」

「「……………」」

「大袈裟ね…シュウは…屋敷３個ぶん位の容量になっております」

「大袈裟って…ティアナは…はぁ…」

「ありがとうございます、ティアナ嬢」

「ありがとう、ティアナちゃん」

「ふふ、どう致しまして」ニコッ

和やかな時はあっという間に過ぎて
帰る時間になった。

「では、私は本日は失礼致します、またいずれ」ニコッ

「ああ、また遊びにきておくれ」

「ティアナちゃんまた遊びにきてね」

「はい」ニコッ

「じゃ、父上、母上また」

パッ

ティアナの部屋に戻った

「ティアナ、今日はありがとう」

「こちらこそ、楽しかったわ」

「二人もとても喜んでいたし、ティアナには感謝している」

チュッ

「ふふ、シュウのご両親はとても素敵な方達ね」

「ああ、俺もティアナとあんな風になりたい」

「ええ、そうね」

「じゃ、また後で」

「ええ、また食事の時にね」

パタン

ふう～疲れた～。

ちょっとゆっくりしよう…。