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先生

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ロアンナの魔石を握りしめて教室に戻るとまさかの一番乗りだった!!!

「お、リサール嬢早いな」


「わりと分かりやすい場所にありましたので」ニコッ


「なるほど~」


パタパタ パタパタ


「2番~!!」


「あ、ロアンナ!お帰り~」


「ただいま~」


「1位、2位が唯一の女子か、これは先が楽しみだな」ニコッ


「どうしてです?」


「優秀な女子2名にみんな躍起になって勉強に励むだろ?」

あーーなるほどね。それはあり得るわね。



「それはあり得ますね」クスクス


「なぁ、おかしなことを言ってもいいか?」


「はい??」


「どうも、リサール嬢を昔から知っているような気がするんだよな~」

え………もしかして前世繋がり……


「あの……つかぬことをお聞きしますが」


「おう」


「ララマリーアはご存知で?」


ガタッ


「な、なんでその名前を知ってるんだ!!!」


「あーーやはりそれ繋がりですかぁ……」

うーん。誰かしら……

「ララマリーアは…その…俺の前世の最愛の人で……」

かあぁぁぁと赤くなる先生。


んーー、いまいち分からないわねー。

「貴方だれ?ちなみにララマリーアは前世の私よ」


「!?」

目から涙がポロポロ流れる先生。ちょっと……今授業中よ!!
まだ皆いないけど。


「エトワです」


「エトワ!?」

「はい……ずっと探していたんです」


「私は隣国に生まれたのよ」


「そうなのですね……」


「ちょっと……今は先生なんだし敬語はやめましょう」

ロアンナがポカーンとした顔で見ている。
これは……後で説明がいるわね。

「はい、分かりました……」グスン


「ほら……敬語」


「分かった……」


「うん、よし!!」ニコッ


「今の姿もずいぶんと愛らしく美しいのですね。さすが神の愛し子」


「お陰様でね……エトワもイケメンね…」


「はい……ララ様がイケメン好きなのでイケメンにしてもらいました」


「ぶはっ……皆そう言うのよね
…」


「その……フローラ?」


「あーごめんロアンナ。この人前世の夫のうちの一人」

「前世!!!!!」


「そうなのよ~」

「すごーい!!いいなぁ…憧れる」


え!?憧れる???何が??

「憧れるって何が??」


「何か前世からの愛って…真実の愛だから!憧れるの!」


あーーーなるほどなるほど!!


「でも、俺は元奴ぶっ…」

おもいっきりエトワの口を手で塞ぎました…ハイ。

「余計な事はぺらぺら言わないの……分かった?」ボソ

コクコク頷く


「クスクス なんかフローラの方が上の立場だったのは分かった」


「まぁ~」


「賢王ですから」

あーーまた!!!!もぉー!!!



「え!!!!フローラ女王だったの!!!!」


「うん、まぁ…ふふ」


「すごーーーい!!!」

めちゃくちゃキラキラした目で見るわね……。


「そんな……大した事ないから」

苦笑


「はぁ???賢王ですごく民たちから慕われてたろ!!」

ちょっと…………

「ちょっとエトワ黙ってくれない?」ギロ

「!?」

シュンとする………性格って変わらないのね。

「貴方今の名前は?だいたい……普通授業の時に名前くらい言いなさいよね!!」


「すみません……ほんと…」


「フローラ…先生泣きそうよ……」オロオロ

あーーー。


「コホン で、今の名前は?」


「ヒシラル……」

「なら、ヒシかラルね」


「ラルがいい!!!」

「了解、ラルね」


「その………他のメンバーとは会えたの?」


「ええ、カイルとも会ったわよ、あとはラナイ、ラフォン、ソレナル、クリス、ミリア……」

ガタン

「ミリア!!!!!!!」

まだ……言い終わってないのに


「ええ…ミリアも。まだいるけど…後々再会させるわね…」


「あ!?ありがとう……」


「みんなミリアのことを言うと悲鳴を出すか逃げるんだけど」


「ミリアは………無理だ」

そんなになのね………ミリアなにしたのよ…貴女。

「ちなみに今回は男だったけど、変身魔法で女になってる」


「えーーーーますます会いたくない」


「そんなに……その人強烈なの???」

ロアンナが不思議そうにラルに聞く。


「強烈どころか…あれは悪魔に近い」

「!?」
どんどんロアンナの顔が青ざめていく。


「めちゃくちゃSなんだよ。ララの前では猫被っていたけど」


「まぁ………」


「うわぁ………」

ミリアやばいわね………。
さすがに……女友達には普通だろうけど。

「あいつの独占力は異常だぞ……」

「そ、そんなに??」

「ああ……留学すること話したのか??」


「話してない………」


「あーーーー。探しまくってるかもな……あの執着はやばいぞ」


「うぇ………」


「嫌ならはっきり言わないと周りが迷惑するから……フローラがんばれよ」


「わ、分かったわ……」

ガラガラ ガラガラ

生徒達が戻ってきた。

「フローラ」


「ん?」


「婚約申請家に出しておくから」ポソ


「わ、分かった」


「よし、見つけた者は席につけ!」

うん、ラルも教師モードに切り替えたわね。私も生徒モードになりましょうかね~!


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