63 / 158
第一区画
63. 危険な果実? ※一部桃乃視点
しおりを挟む
俺は桃乃と反対側で、池から右側へ回るように歩く。明らかにいつもより依頼の制限時間が長いため、桃乃の言う通り食料の確保は必要だ。
【植物の天使様どうされましたか?】
突然俺の脳内に直接ドリアードの声が聞こえてきた。
それにしても神々に選ばれし天使様が植物の天使様になっている。農家でもないのに、本当に木に関係することばかりだ。
「いや、食料とキラーアントの住処を探していて」
【私が教えた場所にキラーアントはいませんでしたか?】
「中々出てこないから違うところにいないかと今探しているところなんだ」
【そういうことですか。どちらもお手伝いしますね】
ドリアードの声が聞こえなくなると、突然目の前に木が現れた。
そこにはトレントと書いてあった。普段なら魔物のため、いつでも戦えるように準備するが、ドリアードに関係しているため、とりあえず様子見だ。
「ん? なんだ?」
トレントは風に吹かれたように枝が揺れた。よく見ると自分自身で小刻みに揺れていた。
木が揺れている光景はなんとも言えない気分になる。決してコボルト達みたいに可愛い姿とは言えない。
揺れていると真上から果実が落ちてきた。どうやらトレントには、果実が実る種類もいるのだろう。
「ありがとう!」
俺はトレントを撫でるとクネクネと動き、勢いよく去って行った。
意外とトレントも可愛いかもと思ったのは、植物の天使と言われてるのと関係があるのだろうか。
「ん、なんだ?」
トレントがいた足元には光り輝く葉が落ちていた。
俺はその葉を拾うと、また脳内にドリアードの声が聞こえてきた。
【その果実はHPとMPが回復できる果実です。葉にはトレント達が集めたキラーアントの現在の巣の情報を入れておきました】
俺は謎の葉を眺めていると地図のマークが点滅していた。
一度タップすると前回はレ点が1つだけだったのが、無数の数が点在していた。まずは近くにあるレ点に俺は向かうことにした。
♢
「おお、たくさんいるぞ」
そこには巣から出てきたキラーアント達がたくさん出てきていた。きっと働き蟻なのか現実世界での俺を彷彿させる。
隙を見て1体になったキラーアントに飛びかかる。
「お疲れ様です」
「キェ!?」
蟻の魔物も鳴き声はあるらしい。キラーアントの声に驚いた。
ゴブリンの時みたいに仲間を呼ばれると面倒なため、魔刀の鋸で体を斬りつける。だが、ゴブリンなどとは違い刃が全く通らない。
キラーアントは俺を敵だと認識し、何かを吐き出したがバックステップし俺は避けた。
吐き出したところを見るとそこには何かで溶けた木があった。どうやら酸を吐き出したのだろう。
「あいつらって遠距離型タイプなのか?」
俺は酸に警戒すると、動きはそこまで速くないことに気づいた。
体が硬い敵にはあれだけ無敵だと感じた魔刀の鋸も普通の鋸みたいだ。
そんな中胴体部分をよく見ると、傷がついた胸部と傷がない腹部の境目は、何も守るところがないような見た目をしている。
電車の車両同士の繋ぎ目のようなところだろう。
俺はそこを狙って魔刀の鋸を振り下ろした。
するとさっきは全く通らなかった刃が、スルッと通り、胸部と腹部は断裂していた。
俺はそのまま頭部と腹部の間にも、振り下ろすとそこも簡単に刃が通った。
どうやらキラーアントの弱点は、体の繋ぎ目部分にあるのだろう。
俺はそのままキラーアントを回収すると、どうやら元々受けていた依頼は達成されていた。
今の状態で家に帰っても失敗にはならないであろう。それだけでも気持ちが楽になった。
俺は桃乃と分かれた池の中心部分に向かって歩き出した。
♢
俺が池に戻る頃には桃乃が先に着いていた。大きく手を振っている姿は怪我もなく無事そうだ。
「そっちはどうだった?」
「こっちにも穴がありました。キラーアントもいたので討伐しましたが、そっちはどうでしたか?」
「ああ、俺のとこもいたから戦ってみたけど、めちゃくちゃ硬かった」
俺は袋からキラーアントから手に入れた甲羅を取り出した。
その甲羅を地面に置き、魔刀の鋸で斬りつけるとそこには傷が少しできる程度だった。
「こんな感じに傷しかつかなかったわ」
「私も試したけどそんな感じですね」
桃乃も水属性魔法を当ててみるが、魔刀の鋸と同様に少し傷が出来ていた。それよりも勢いで凹んでいたのが特徴的だった。
鋸と同じ威力の水属性魔法もなかなかの高威力で使い勝手は良いだろう。
車がぶつかったボディのように凹んでいる姿をみて、俺はまた魔法使いになりたいと思ってしまった。
「体のつなぎ目部分を切ってみたんだが、あそこだけ柔らかくて、命中できるのならそこを狙った方がいいぞ」
俺はキラーアントの弱点を伝えた。桃乃はどうやら火属性魔法で燃やしたらしいが、穴の中では酸素も少ない恐れがあるため、火属性魔法を使うのは危険だろう。
「あとは速度が遅い分、酸を吐いてくるぞ」
「えっ? 私のところは酸は吐かなかったですが、逃げているスピードが早めでした」
どうやらキラーアントの種類が様々あり、地面に絵を描いてもらうと、俺が遭遇したキラーアントは腹部が大きく、桃乃が遭遇したキラーアントは全体的に細長いようだ。
「あとは穴の場所が全部わかったぞ」
俺の言葉に桃乃は驚いていた。俺もドリアードから教えてもらった時はかなり驚いたぐらいだ。
「どうしてわかったんですか?」
「ああ、ドリアードがトレントを通して教えてくれた」
「トレントってあのトレントですか?」
桃乃は以前トレントの討伐を一緒に行っているため、トレントという魔物を知っている。
「ああ、それで穴の場所はわかったし、回復する果実をもらったぞ」
俺が袋から回収した果実を取り出すと、桃乃も果実を取り出した。
「先輩が寝ていた時に取った果実と同じですね」
どうやら桃乃も前から果実を集めていたようだ。それにしてもトレントから勝手に果実を取って、大丈夫なのか心配になった。
「トレントから勝手に取って大丈夫だったか?」
「ああ、あれトレントだったんですね……。襲われなくてよかったです」
どうやら桃乃はトレントと木の区別がつかなかったが、襲われずに済んだらしい。
「じゃあ、今度は穴を一つずつ探索してみようか」
「そうですね。その前に回復する果実を食べてから行きましょう」
俺と桃乃は果実を食べてから穴に入ることにした。
果実はリンゴのような甘い蜜の味がして、梨のように水分をたくさん含んでいた。
食べた瞬間から体が軽くなったのは、回復する果実の効果なんだろう。
俺達は果実を食べ終わると、そのまま穴に向かって歩き出した。
【植物の天使様どうされましたか?】
突然俺の脳内に直接ドリアードの声が聞こえてきた。
それにしても神々に選ばれし天使様が植物の天使様になっている。農家でもないのに、本当に木に関係することばかりだ。
「いや、食料とキラーアントの住処を探していて」
【私が教えた場所にキラーアントはいませんでしたか?】
「中々出てこないから違うところにいないかと今探しているところなんだ」
【そういうことですか。どちらもお手伝いしますね】
ドリアードの声が聞こえなくなると、突然目の前に木が現れた。
そこにはトレントと書いてあった。普段なら魔物のため、いつでも戦えるように準備するが、ドリアードに関係しているため、とりあえず様子見だ。
「ん? なんだ?」
トレントは風に吹かれたように枝が揺れた。よく見ると自分自身で小刻みに揺れていた。
木が揺れている光景はなんとも言えない気分になる。決してコボルト達みたいに可愛い姿とは言えない。
揺れていると真上から果実が落ちてきた。どうやらトレントには、果実が実る種類もいるのだろう。
「ありがとう!」
俺はトレントを撫でるとクネクネと動き、勢いよく去って行った。
意外とトレントも可愛いかもと思ったのは、植物の天使と言われてるのと関係があるのだろうか。
「ん、なんだ?」
トレントがいた足元には光り輝く葉が落ちていた。
俺はその葉を拾うと、また脳内にドリアードの声が聞こえてきた。
【その果実はHPとMPが回復できる果実です。葉にはトレント達が集めたキラーアントの現在の巣の情報を入れておきました】
俺は謎の葉を眺めていると地図のマークが点滅していた。
一度タップすると前回はレ点が1つだけだったのが、無数の数が点在していた。まずは近くにあるレ点に俺は向かうことにした。
♢
「おお、たくさんいるぞ」
そこには巣から出てきたキラーアント達がたくさん出てきていた。きっと働き蟻なのか現実世界での俺を彷彿させる。
隙を見て1体になったキラーアントに飛びかかる。
「お疲れ様です」
「キェ!?」
蟻の魔物も鳴き声はあるらしい。キラーアントの声に驚いた。
ゴブリンの時みたいに仲間を呼ばれると面倒なため、魔刀の鋸で体を斬りつける。だが、ゴブリンなどとは違い刃が全く通らない。
キラーアントは俺を敵だと認識し、何かを吐き出したがバックステップし俺は避けた。
吐き出したところを見るとそこには何かで溶けた木があった。どうやら酸を吐き出したのだろう。
「あいつらって遠距離型タイプなのか?」
俺は酸に警戒すると、動きはそこまで速くないことに気づいた。
体が硬い敵にはあれだけ無敵だと感じた魔刀の鋸も普通の鋸みたいだ。
そんな中胴体部分をよく見ると、傷がついた胸部と傷がない腹部の境目は、何も守るところがないような見た目をしている。
電車の車両同士の繋ぎ目のようなところだろう。
俺はそこを狙って魔刀の鋸を振り下ろした。
するとさっきは全く通らなかった刃が、スルッと通り、胸部と腹部は断裂していた。
俺はそのまま頭部と腹部の間にも、振り下ろすとそこも簡単に刃が通った。
どうやらキラーアントの弱点は、体の繋ぎ目部分にあるのだろう。
俺はそのままキラーアントを回収すると、どうやら元々受けていた依頼は達成されていた。
今の状態で家に帰っても失敗にはならないであろう。それだけでも気持ちが楽になった。
俺は桃乃と分かれた池の中心部分に向かって歩き出した。
♢
俺が池に戻る頃には桃乃が先に着いていた。大きく手を振っている姿は怪我もなく無事そうだ。
「そっちはどうだった?」
「こっちにも穴がありました。キラーアントもいたので討伐しましたが、そっちはどうでしたか?」
「ああ、俺のとこもいたから戦ってみたけど、めちゃくちゃ硬かった」
俺は袋からキラーアントから手に入れた甲羅を取り出した。
その甲羅を地面に置き、魔刀の鋸で斬りつけるとそこには傷が少しできる程度だった。
「こんな感じに傷しかつかなかったわ」
「私も試したけどそんな感じですね」
桃乃も水属性魔法を当ててみるが、魔刀の鋸と同様に少し傷が出来ていた。それよりも勢いで凹んでいたのが特徴的だった。
鋸と同じ威力の水属性魔法もなかなかの高威力で使い勝手は良いだろう。
車がぶつかったボディのように凹んでいる姿をみて、俺はまた魔法使いになりたいと思ってしまった。
「体のつなぎ目部分を切ってみたんだが、あそこだけ柔らかくて、命中できるのならそこを狙った方がいいぞ」
俺はキラーアントの弱点を伝えた。桃乃はどうやら火属性魔法で燃やしたらしいが、穴の中では酸素も少ない恐れがあるため、火属性魔法を使うのは危険だろう。
「あとは速度が遅い分、酸を吐いてくるぞ」
「えっ? 私のところは酸は吐かなかったですが、逃げているスピードが早めでした」
どうやらキラーアントの種類が様々あり、地面に絵を描いてもらうと、俺が遭遇したキラーアントは腹部が大きく、桃乃が遭遇したキラーアントは全体的に細長いようだ。
「あとは穴の場所が全部わかったぞ」
俺の言葉に桃乃は驚いていた。俺もドリアードから教えてもらった時はかなり驚いたぐらいだ。
「どうしてわかったんですか?」
「ああ、ドリアードがトレントを通して教えてくれた」
「トレントってあのトレントですか?」
桃乃は以前トレントの討伐を一緒に行っているため、トレントという魔物を知っている。
「ああ、それで穴の場所はわかったし、回復する果実をもらったぞ」
俺が袋から回収した果実を取り出すと、桃乃も果実を取り出した。
「先輩が寝ていた時に取った果実と同じですね」
どうやら桃乃も前から果実を集めていたようだ。それにしてもトレントから勝手に果実を取って、大丈夫なのか心配になった。
「トレントから勝手に取って大丈夫だったか?」
「ああ、あれトレントだったんですね……。襲われなくてよかったです」
どうやら桃乃はトレントと木の区別がつかなかったが、襲われずに済んだらしい。
「じゃあ、今度は穴を一つずつ探索してみようか」
「そうですね。その前に回復する果実を食べてから行きましょう」
俺と桃乃は果実を食べてから穴に入ることにした。
果実はリンゴのような甘い蜜の味がして、梨のように水分をたくさん含んでいた。
食べた瞬間から体が軽くなったのは、回復する果実の効果なんだろう。
俺達は果実を食べ終わると、そのまま穴に向かって歩き出した。
26
あなたにおすすめの小説
合成師
あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる