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星ふくろう

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翼人の奴隷姫

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 その日。
 高市ゆきは少々、不機嫌だった。
 彼女は花粉症アレルギーやその他特に大したアレルギーはないはずなのだが‥‥‥
「ックシュン!!」
 と、8匹の奴隷を飼育している御主人様らしからぬ、可愛らしいくしゃみを連呼していた。
 心配したメス犬のさやかが医療用のマスクを持ってきて一時的には落ち着いたがーー
 原因はわかっていた。
 目の前にいるコイツだ。
 そう、ゆきの直感が告げていた。
 見た目は西洋の宗教画を描いた油絵の中に降臨している、清楚な天使様。
 ただし、翼は鷲のようにも見えるし、両翼の先にはなぜかかぎ爪らしきものも備わっている。
 青い瞳は鳥独特の、夜見えないような質のものかと思って検査してみたが。
 どうやら、フクロウのように夜目も効くらしい。
 金髪のきれいなブロンドを腰まで伸ばし、しかし、暴れないようにか背中で羽ごと革帯で拘束されている。
 口には舌を噛まないようにするためか口枷がはめられていた。
 足には30cmはば程度の頑強な鎖つきの足枷がついているが。
 ふと、ゆきはその足枷が妙だなと思った。
 見た目よりも中に仕込まれているものの厚みが凄いのだ。
 まるで、片足に数十キロの重しを乗せているようにも見える。
 ここに運ばれてきた時も、歩く、のではなく車輪付きの檻に入れられて搬送されてきた。
 そして、その両脇には二人。
 白石の部下が護衛なのか、見張りなのか。
 寡黙に張り付いている。
「あのねー。
 ここ一応、病院なんだけど。
 あんたたちみたいな、ゴッツイ黒服にいられたら、ね?
 うちの犬どもがさ、怯えるでしょ?」
 あ、豚も一匹いたわ、と思いながらそれは忘れることにした。 
「しかし、これも仕事ですので」
 と、黒服は立ち去ろうとはしない。
 ああ、めんどくさいと思いながら、部屋の隅に専用のゲージを置いて飼っているメス豚の姿が目に入る。
 あーらら。
 自分が呼ばれなかったから拗ねたか‥‥‥
 本当に、リオはわかりやすい奴隷だ。
 まあ、あとから臀部なり、お尻にムチ打ちでにくれてやれば、前のように股を濡らすだろう。
 そう思い、ほうっておくことにした。
「で、この子。
 なんていう種族?
 なにしたら、いいのかしら???」
 そう言うと、黒服の一人が無言でカルテの電子データが入った記憶媒体を渡してくる。
 それをパソコンで読み込んでへー、とゆきは不思議がった。
「イエルム族、ねえ?
 そんな伝説あったっけ?」
「多分、天使やハーピーなどの元になった種族ではないかと。
 そう白石様は言われておりました」
 そう黒服の一人が補足する。
「ふーん、じゃあなに?
 例えば、幻覚見せたり、歌とか声で人の感覚操ったりできるわけ?」
「いえ、そのような能力は既に退化したようでして。
 普通の人間と大差ありません。
 内臓機能などの配置や、血液、脳の作用なども酷似しております。
 ただーー」
「あーこれね」
 脳のCTスキャン画面を見ると、人間よりも側頭葉が大きく進化している。
「なんだろ、これ?
 空を飛ぶための感覚器官とその制御システム的なもので進化した?
 なら、海場とかに集中しそうなもんだけど‥‥‥まあ、いいわ。
 で、なにするの?」
 その問いに対する黒服の答えは少し、衝撃的なものだった。
「はい。
 風切羽を切って欲しいとのことです」
 は?
 ゆきには一瞬、その単語の意味が理解できない。
 だが、その言葉を聞いたイエルムと呼ばれた少女が顔色を変えたのは理解できた。
「ふーん。
 こっちの言葉は分かってるってことね?
 で、えーと。飛ばないようにしてるということは。
 この足の重し‥‥‥あれ、かなり重いわね??」
「ええ、片方80kgはあります。
 普通に200kgまでは持って飛ぶものですからーー」
「え!?
 そんなに持てるもんなの?
 あーでもそうか。
 鷲とか、自分より重そうなもの肢で掴んで飛んでるもんね」
 と、そこでゆきの視線はこの白翼の少女の足元と指先に行くがーー
「こっちは人間と大差なし、と。
 じゃあ、脱がせてくんない?」
 え?!
 と黒服が声を上げる。
「拘束を解くんですか!?」
 いやいや、とゆきはイスに座ったままボールペンの先を揺らして否定した。
「まあ、民族衣装なんでしょうけど。
 ハサミで切ればいいじゃない。
 っていうか、この子、まだ調教部門まで行けてないの??」
 そうなんですよ、と黒服が申し訳なさそうに言う。
「本来なら、あの奴隷たちのようにですねーー」
 と、さやかやみき、女子高校だったまともな人生から奴隷へと売られた身分のさやかとりさを指差す。
「あーそうよね。
 半年くらいかけて、あれだっけ?
 痛みを快感に感じるのと、隷属だの奉仕だの。
 あんたらが好きそうなこと仕込むんだよね?
 アナルの奥にまで、さ?? 
 ねえ?」
 とゆきは黒服の片方に意地悪く聞いてやる。
「先生、俺たちを責めないでくださいよ」
「あはは、ごめんごめん。
 ほら、あんたたち。
 さっさと剥ぎ取りなさい」
 まるで女盗賊の親玉が子分に命令するように、ゆきはペットたちに命じた。
 十数分後。
 全裸になったイエルム族の少女の全身をゆきはしげしげと観察する。
「ふーん、まあ、ほとんど羽以外は人間の女性と同じか。
 ほら、脚もっと広げる!!!」
 手にした愛用の鞭で一べつを太ももにくれてやると、その少女は恥ずかしそうに大股を開いた。
「ほら、腰ももっと下げる!!
 膝外側に向けて!!!
 腰、もっと前に突き出せ!!!」
 なんども鞭をくらい、涙を流しながら白翼の金髪の美少女は自分から秘部を晒すよう態勢を取らされる。
「さやかー器具とってーー」
 慌てて、さやかがゆきの言うであろう器具を手渡す。
「はいはい、悪いけど麻酔とかしないからね。 
 痛かったら、自分で濡らしなさい。
 あー先に言っておくけど‥‥‥」
 と、ゆきはその器具を見せつけながら口枷をされた少女に宣言した。
「いまの態勢をもし、少しでも変えたらーー
 あー、そうだ。ねえ、この子幾らだっけ???」
「え?!
 値段ですか?
 いやまだ市場にはそんなに出てなくてー」
 と黒服が慌てて端末を操作する。
「一応、700万前後かと」
「なら、白石に言っておいて。
 もしかしたら、あたしが買い取るからって」
「え、先生、それはーー」
「なによ、まだ調教も受けてない単なる素材でしょ?
 なんか文句ある?」
 その迫力に黒服は文句が言えない。
「いっいえ、なにもーー」
 と言って、二人とも部屋の隅に下がってしまう。
「おい、あんな迫力あったか??」
「いや、これじゃ調教部門の人間より怖いぞ‥‥‥」
 などと、ささやきあっているのが聞こえるが、とりあえず、ゆきはそれを、無視した。
「めんどくさいな。
 口枷外して、みき」
 え、わたしですか??
 と、指名されて慌ててメス犬みきが少女の口枷を外す。
「っはあー‥‥‥」
 外見には似合わず、まだ幼い声がその口から漏れ出た。
「あんた、名前は?」
 ゆきがさっさと言いなさいと命じるが少女は逆に意思の強い瞳で睨み返してくる。
 口枷が取れたぶんだけ、精神的な圧迫がゆるまったからのようだった。
「誰が、あんたなんかにーー!!」
 流暢な日本語を話すその少女は態勢を立て直そうとする。
 しかしーー

 ビシッーーーー

 数度の鞭をそれぞれ指摘した場所に一度に受けて、悲鳴にならない声を上げた。
「甘えんじゃないわよ。
 あんたは奴隷。
 あたしが買うかもしれない商品なの。
 ほら、名前!!!」
 今度は秘部に直撃させる。
「ひいいいぃっーー!??」
「あら、これくらいで漏らすの?
 掃除大変なんだけどなーー」
 平然とそう言いながら、乳首、胴回りなど敏感な場所につぎつぎと鞭を当てていくゆき。
 やがて少女の白い肌が、全身、赤みを増した時ーー
「エリス、です‥‥‥」
 ようやく、白翼の美少女は名前を名乗った。
 しかし、ゆきは容赦なく左乳房を下から打ち上げる。
「言葉が足りない!!
 習ってきたんでしょ?
 ここではどういう扱いを受けるか程度は。
 なんて言うのよ、奴隷は?」
「エリス‥‥‥です、御主人‥‥‥様ーー」
 ここまで保ってきた自尊心の一部が、エリスの中で崩れかかっていた。
「そう、エリスね。
 いい子いい子」
 てっきり鞭がくるかと思っていて身構えたエリスは、しかし、頭を撫でられて驚いていた。
「え……???」
 そして安堵したところに、秘部に容赦なく浴びせられる数度の鞭うち。
 ゆきは鞭の先端で、いま強いられている姿勢を崩すまいとして踏ん張っているエリスの顎を持ちあげる。
「いい、エリス。
 あんたは奴隷。
 奴隷に、プライドとか自尊心なんていらないの。
 わかる?
 御主人様に全部、さらけだして、可愛がってもらう。
 その事だけを考えて、ここを!!」
 さらに数度の秘部への鞭打ち。
 閉じようとした両方の太ももと、臀部も打ってやる。
「常に濡らすの。
 それが性奴隷。
 理解した?
 返事は?」
 また鞭が来る。
 その前に返事をしなくてはーー!!!
「はい、御主人様!!!!」
 まあまあね。
 そう言うと、ゆきは漏らした後始末をしているみきに退くように指示をする。
「いい、命令は一度だけだから、よく聞きなさい??
 これから、この器具をあなたの中に挿入するけど。
 もし。もし、よ?」
 と、そこで恐怖感を煽りながらゆきは続ける。
「痛み程度でいまの態勢を少しでも崩したらーー」
「くっ崩したらーー???」
 もはやエリスには抵抗どころか服従しかないと思わせるようにゆきは冷たく言い放った。
「あんたのその背中の翼。
 そうねえ、さやかー頭蓋骨斬る時のあれ、もってきてーー」
 と、ゆきはメス犬に命じる。
「これね、痛いのよ。
 ほら、こんなにギザギザにね?
 これで、麻酔も麻酔ってわかる?」
「はい、御主人様‥‥‥麻痺させる、薬、です‥‥‥」
 そうエリスは震えながら答える。
「そう、いい子ね。
 その麻酔なしで、この場でその翼。
 根元から斬り落とすからね?
 こ、れ、で。
 わかった?」
 少女の喉奥からは悲鳴すらもでてこないーー
「返事!!!」
 容赦ない鞭がまだ熟れきってない乳房に飛ぶ。
「はい、御主人様!!!
 わかりーーーーーまし、た」
「じゃあ、もっと腰を突き出してほーら行くわよーー」
 と、ゆきはそれを押し込んでいく。
 最初、そんな大した痛みはエリスにはなかった。
 処女ではなかったし、それは太くなかったからだ。
「はい、じゃ、我慢してねーー」
「いっ!?
 いぎぃぃぃぃぃぃぃぃいっーーー!!!」
 歯を食いしばってエリスはどうにかその痛みに耐えた。
 そう、その器具は膣内を広げるためのもの。
 クスコとも呼ばれるが、それよりはもっと広がる、西洋の拷問道具に近い形状をしていた。
 異世界には人間より大きいサイズのオーガやトロールといった種族のメスも存在する。
 そういった種族向けの器具だったがーー
 少女の下腹は、器具が広がったせいで少し膨らんでいた。
 その光景に、イライアはおろか、リオですらーー
 目を背けるくらいに‥‥‥
 エリスは拷問に耐えていた。
「じゃあ、次ねーー」
 そう言うと、肘までのゴム手袋をして、ゆきはエリスの膣内に片手を入れる。
「ううっううーーーーー」
 もはや声にならない、うめき声になって。
 エリスの叫びは室内に響いていた。
「ふーん。
 まあ、受胎はしてない。
 中の形状は人間と同じ、と。
 さて、じゃあ、そのまんま動かないでね?」
 あれもって来なさい、とゆきは怯えた表情のさやかに巨大なはさみをもってこさせる。
「えーと、風切羽、あ、これか」
 ふんふん、と鳥類のデータベースと照合して、ゆきはそれを手にする。
「さて、と。
 ねえ、エリス。
 あんた、なんか言うことあるわよね?
 いまのその痛み、誰が教えてあげたのかな?」
 エリスはもうろうとした意識の中で、返事をする。
「ご、御主人様です」
 よしよしーとゆきはエリスの頭を撫でてやる。
「じゃあ、誰かに何かをしてもらったら、なんて言うの?」
「はっ、い。
 エリスを可愛がっていただいてーーありがとう‥‥‥ございます、御主人様」
 ゆきは満足そうな顔をする。
「うーん、いい子ね。
 じゃあ、エリスは誰の奴隷というかメス豚になるのかな?
 私の名前は、ゆきよーー」
 と、そっと誘導するように話しかける。
「え、エリスはーーメス豚に、ゆき様の、奴隷に!!
 メス豚になります!!!」
 もう、誘導どころか痛みと恐怖によって少女の心は崩壊寸前だった。
「そう。
 じゃあ、エリス。
 もう、あの大空を飛ぶ翼なんて要らないわよね?
 一生、わたしのメス豚になるんだもんね?」
 と、窓の外に広がる青い空と雲を指差してゆきは言う。
 エリスはこの言葉に絶望し、そしてーー
「ゆ、ゆき様!
 御主人様!!!」
「なあに、メス豚エリス??」
「お願いします、このいやらしいメス豚エリスの翼をーー」
「翼を??」
「御主人様の手で切って下さい!!
 エリスは一生、御主人様の奴隷としてメス豚として服従することを誓います!!!」
 もはや狂気の沙汰だった。
 黒服二人は唖然として、普通なら半年はかかる調教をたった1時間足らずで済ませたゆきを見ている。
 その部屋にいた他の奴隷たちはそこまでまだ服従できていないという自覚に目覚めーー
 エリスにこれから行われるであろう行為を嫉妬と羨望の眼差しで見ていた。
 ゆきは良くできました、とエリスの頭を撫でてやると。
「ひぎいいいいいいーーーっ」
 エリスの両翼に繋がる神経が集中しているであろう、背中の翼の付け根の半分から下を切り裂いたのだった。
「はいはい。
 終わり終わり。あれ?
 なによ、気絶してるじゃない。
 情けないわねーーさやかーみきー」
 眼前で行われた行為に恐怖を感じて動けない二匹がそこにいた。
「なにしてんのよ、ならあんたたち」
 と、黒服二人を呼ぶ。
 血がべっとりとついた巨大なハサミを突き付けられてビビる二人の男たち。
「こいつさ。
 まだクスコ入れたままにしといて。
 もうちょい遊びたいし。
 止血と、あと宜しく。
 じゃあ、700万口座から引き落とすように白石に言っておいてね」
「はっ、はいーー」
 慌ててエリスを運び出す、黒服二人は消えて行きーー
「なにしてんのよ、あんたたち。 
 さっさと片付けなさい」
 と平然とした顔でハサミを血まみれの床に放り出すゆきを見て、その場にいた8頭の奴隷は動けずにいたーー
 
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