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第二部
☆ふたり、バカンス③
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お風呂から上がった瞬間、フェイがすっと近寄ってきて、タオルでくるんだ私の身体を迷いなく抱き上げた。
「ふ、ぇ……フェイ……っ」
驚きにしがみつく私を、彼は穏やかに見下ろして笑う。
「さっきの続きは……ベッドで、ゆっくりしよう」
熱い頬を彼の胸に隠しながら、私は小さく頷いた。
ベッドにそっと降ろされ、シーツの上に横たわる。
淡い灯りに照らされて、彼の影が覆いかぶさる。
「……早く、触れてほしい」
自分の声が熱に濡れているのがわかる。
それでも恥ずかしくなくて、ただ彼を欲していた。
「リズ……濡れた髪も、火照った頬も……全部可愛い」
指先が頬を撫で、唇が触れるたび、胸がくすぐったくて、切なくて。
「フェイ……」
胸にしがみつくと、彼は静かに笑って言う。
名前を呼ばれるたび、胸が震える。
頬に触れた指を両手で捕まえて、そのまま唇を重ねにいった。
もっと欲しいと伝えるみたいに舌を絡め、強く抱き寄せる。
タオルが落ちるのも気にしなかった。
むしろ彼に全部見てほしい、触れてほしいとすら願ってしまう。
「リズ……すごく綺麗だ」
囁きと一緒に胸を包まれる。
大きな掌が形を確かめるように優しく揉み、親指が敏感な頂を擦る。
「ふぁ……あ……っ」
腰が跳ね、声が零れる。
そんな私を見て、フェイは熱を帯びた目で笑った。
「可愛い声……もっと聞かせて」
私も彼を求めずにいられなかった。
背に回した腕で引き寄せ、胸と胸を重ねる。
体温を交換するように頬を擦り寄せ、指先で彼の背中をなぞる。
「フェイ……私も触りたい。あなたを感じたいの」
素直に願うと、彼は身体を委ねてくれる。
その広い胸板を両手で撫で、唇を落とす。
頬から首筋、そして肩口へ。
彼の匂いと味に酔いそうになりながら、さらに強く抱きしめた。
唇を重ね直すと、自然と脚が彼の腰を受け入れるように開いていた。
フェイの指が腰骨から太腿をなぞり、さらに下へと滑り落ちていく。
触れられた瞬間、熱が一気に身体を駆け抜けて、息を呑む。
「もう……待てない。フェイ……お願い」
途切れ途切れの声でそう告げると、彼は額を寄せ、真剣な瞳で見つめてきた。
「……僕のものになってくれる?」
「うん……全部、フェイのものにして」
その返事を合図に、彼がゆっくりと腰を進める。
最初の衝撃に全身が跳ね、思わず彼の背に爪を立てた。
「んっ……あ……っ!」
熱と圧迫感に身体が軋む。
でも、彼の腕がすぐに抱きしめ、背を撫でてくれる。
「大丈夫、リズ。力抜いて……ゆっくりいくから」
優しい囁きと共に動きが重なるたび、痛みが溶けて甘さへと変わっていく。
「……あ、ぁ……気持ち……いい……」
自然に声が零れ、身体が彼に合わせて揺れてしまう。
愛撫で育てられた熱と想いが、繋がることで一つに溶け合っていく。
求める気持ちが止められなくて、私は自分から腰を動かした。
「もっと……深く……フェイが欲しいの……っ」
「リズ……そんなふうに求められたら……もう、離せないな」
互いの声が絡み合い、波音をかき消すように熱は高まっていった。
互いの声が重なって、部屋に響く波音さえ遠のいていく。
ただ彼を求め、彼に求められる。
その幸福感に全身が満たされて、私は夢中で彼の名を呼び続けた。
「リズ……愛してる」
「私も……愛してる。大好き……っ」
やがて力尽きて彼の腕の中に収まると、唇に軽い口づけが落ちてくる。
「おやすみ、リズ」
「……おやすみなさい、フェイ」
囁き合いながら、私は静かに目を閉じた。
波の音が、ゆったりとした子守歌みたいに耳に届く。
朝の光が白いカーテンを透かして、寝室いっぱいに広がっている。
海辺のコテージの朝は静かで穏やかだ。
隣に視線を向けると、フェイはもう目を覚ましていて、私の髪を指先で梳くように弄んでいる。
「……おはよう、リズ」
低く柔らかな声に胸がくすぐったくなる。
「おはよう……」
小さな声で返すと、彼は微笑んで額にそっと口づけを落とした。
「眠れた?」
「……うん。とても」
正直、夜のことを思い出すだけで顔が熱くなる。
ただただ幸せな余韻。
「よかった。リズが無理してなかったか、それだけが心配で」
そう言って、彼は私の頬を撫でる。
その優しさに、胸の奥がじんと温かくなる。
「無理なんて……。フェイがずっと優しくしてくれたから、大丈夫だったよ」
答えながら、布団の中で指先をきゅっと握る。
言葉にするのはまだ照れくさいけど、昨夜の想いはちゃんと伝えたい。
外から、波が寄せては返す音がまた届いてくる。
潮の香りまで漂ってくる気がして、窓を開けたくなった。
「ねえ、フェイ。朝の海、見に行かない?」
「いいね。ただ……」
彼は意味ありげに笑い、私の腰を抱き寄せる。
「あともう少しだけこうしていたい」
「……っ」
顔を埋めるみたいにして抱きしめられ、鼓動が一気に早まる。
浜辺の波音と、窓辺から差し込む光と、彼の体温。
その全部が溶け合って、昨日とは違う新しい一日が始まろうとしていた。
「ふ、ぇ……フェイ……っ」
驚きにしがみつく私を、彼は穏やかに見下ろして笑う。
「さっきの続きは……ベッドで、ゆっくりしよう」
熱い頬を彼の胸に隠しながら、私は小さく頷いた。
ベッドにそっと降ろされ、シーツの上に横たわる。
淡い灯りに照らされて、彼の影が覆いかぶさる。
「……早く、触れてほしい」
自分の声が熱に濡れているのがわかる。
それでも恥ずかしくなくて、ただ彼を欲していた。
「リズ……濡れた髪も、火照った頬も……全部可愛い」
指先が頬を撫で、唇が触れるたび、胸がくすぐったくて、切なくて。
「フェイ……」
胸にしがみつくと、彼は静かに笑って言う。
名前を呼ばれるたび、胸が震える。
頬に触れた指を両手で捕まえて、そのまま唇を重ねにいった。
もっと欲しいと伝えるみたいに舌を絡め、強く抱き寄せる。
タオルが落ちるのも気にしなかった。
むしろ彼に全部見てほしい、触れてほしいとすら願ってしまう。
「リズ……すごく綺麗だ」
囁きと一緒に胸を包まれる。
大きな掌が形を確かめるように優しく揉み、親指が敏感な頂を擦る。
「ふぁ……あ……っ」
腰が跳ね、声が零れる。
そんな私を見て、フェイは熱を帯びた目で笑った。
「可愛い声……もっと聞かせて」
私も彼を求めずにいられなかった。
背に回した腕で引き寄せ、胸と胸を重ねる。
体温を交換するように頬を擦り寄せ、指先で彼の背中をなぞる。
「フェイ……私も触りたい。あなたを感じたいの」
素直に願うと、彼は身体を委ねてくれる。
その広い胸板を両手で撫で、唇を落とす。
頬から首筋、そして肩口へ。
彼の匂いと味に酔いそうになりながら、さらに強く抱きしめた。
唇を重ね直すと、自然と脚が彼の腰を受け入れるように開いていた。
フェイの指が腰骨から太腿をなぞり、さらに下へと滑り落ちていく。
触れられた瞬間、熱が一気に身体を駆け抜けて、息を呑む。
「もう……待てない。フェイ……お願い」
途切れ途切れの声でそう告げると、彼は額を寄せ、真剣な瞳で見つめてきた。
「……僕のものになってくれる?」
「うん……全部、フェイのものにして」
その返事を合図に、彼がゆっくりと腰を進める。
最初の衝撃に全身が跳ね、思わず彼の背に爪を立てた。
「んっ……あ……っ!」
熱と圧迫感に身体が軋む。
でも、彼の腕がすぐに抱きしめ、背を撫でてくれる。
「大丈夫、リズ。力抜いて……ゆっくりいくから」
優しい囁きと共に動きが重なるたび、痛みが溶けて甘さへと変わっていく。
「……あ、ぁ……気持ち……いい……」
自然に声が零れ、身体が彼に合わせて揺れてしまう。
愛撫で育てられた熱と想いが、繋がることで一つに溶け合っていく。
求める気持ちが止められなくて、私は自分から腰を動かした。
「もっと……深く……フェイが欲しいの……っ」
「リズ……そんなふうに求められたら……もう、離せないな」
互いの声が絡み合い、波音をかき消すように熱は高まっていった。
互いの声が重なって、部屋に響く波音さえ遠のいていく。
ただ彼を求め、彼に求められる。
その幸福感に全身が満たされて、私は夢中で彼の名を呼び続けた。
「リズ……愛してる」
「私も……愛してる。大好き……っ」
やがて力尽きて彼の腕の中に収まると、唇に軽い口づけが落ちてくる。
「おやすみ、リズ」
「……おやすみなさい、フェイ」
囁き合いながら、私は静かに目を閉じた。
波の音が、ゆったりとした子守歌みたいに耳に届く。
朝の光が白いカーテンを透かして、寝室いっぱいに広がっている。
海辺のコテージの朝は静かで穏やかだ。
隣に視線を向けると、フェイはもう目を覚ましていて、私の髪を指先で梳くように弄んでいる。
「……おはよう、リズ」
低く柔らかな声に胸がくすぐったくなる。
「おはよう……」
小さな声で返すと、彼は微笑んで額にそっと口づけを落とした。
「眠れた?」
「……うん。とても」
正直、夜のことを思い出すだけで顔が熱くなる。
ただただ幸せな余韻。
「よかった。リズが無理してなかったか、それだけが心配で」
そう言って、彼は私の頬を撫でる。
その優しさに、胸の奥がじんと温かくなる。
「無理なんて……。フェイがずっと優しくしてくれたから、大丈夫だったよ」
答えながら、布団の中で指先をきゅっと握る。
言葉にするのはまだ照れくさいけど、昨夜の想いはちゃんと伝えたい。
外から、波が寄せては返す音がまた届いてくる。
潮の香りまで漂ってくる気がして、窓を開けたくなった。
「ねえ、フェイ。朝の海、見に行かない?」
「いいね。ただ……」
彼は意味ありげに笑い、私の腰を抱き寄せる。
「あともう少しだけこうしていたい」
「……っ」
顔を埋めるみたいにして抱きしめられ、鼓動が一気に早まる。
浜辺の波音と、窓辺から差し込む光と、彼の体温。
その全部が溶け合って、昨日とは違う新しい一日が始まろうとしていた。
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