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第六章
37.
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「病院からの電話だった。お兄さん、車に轢かれて死んだって」
「……へ?」
いま、なんて言ったの?
お兄ちゃんがどうしたって?
たったいま聞いたばかりの言葉が簡単にあたしの中から消えていく。
『……からの電話だった。お兄さん、……に……て……だって』
肝心な部分にノイズが混じる。もう一度聞くのも怖いくらい、あたしの身体は強張った。
「場所は……此処から結構近いみたい。行こう愛莉」
あたしはわけもわからないまま流に腕を引っ張られて走っていた。
此処は……病院?
どうしてあたし、病院にいるの?
鹿児島さんのいる病院とは違うみたい。
院内に入ると、流が受付にいる看護婦さんとなにか話している。
「三階だって」
話しがおわるとエレベーターに乗って三階に移動した。少し歩くと、流が何処かの部屋へと入っていく。
「あの、橋本大樹の身内を連れてきたんですけど」
さっきからなにも話せないあたしに変わって、流が説明してくれた。そこには看護婦さんと男の先生、そして見知らぬ女性が立っていた。
女性の方は大学生くらいだろうか。黒い髪は胸元まで伸びており、大学生特有の大人の雰囲気に包まれている。
「……貴女がゆずるさんですか?」
大学生らしき女性の人があたしに近づくと、突然声をかけられた。
しかもあたしが柚留ちゃんかって?
そもそもこの人はどうして柚留ちゃんのことを知っているんだろう。ていうか、なんであたしを柚留ちゃんだと勘違いして……。
無言を肯定と捉えたのか、勝手に話が進んでいく。
「あの人に突然肩を掴まれて、ゆずるう、ゆずるう、って何度も言われたんですよ。あたしはゆずるじゃないし、酔っ払いかと思って気持ち悪いから離してって言ったんです。それなのにあの人、ちっとも離してくれなくて。それであたし、あの人を突き飛ばして逃げたんですけど、それでも追いかけてくるから必死で逃げて。そしたらあの人が車にぶつかったみたいで」
へ?
わかんない。わかんないわかんないわかんない。
いきなりなにを言ってるの?
あの人って誰のこと?
もしかしてお兄ちゃんのことを言ってるの?
こいついま、お兄ちゃんのこと、気持ち悪いって言った?
どうしてお兄ちゃんを突き飛ばしたの?
車にぶつかったって誰が?
そこまで考えてふと気がついた。
あそこで寝ているのは、誰?
あたしは恐る恐るベットに近づくと、そこに寝ている人の顔をみて混乱した。
「……おにい、ちゃん……?」
どうしてこんなところでお兄ちゃんが寝ているの?
「……あのぉ、あたしもう帰っていいですか? これから彼氏とデートなんですけど」
背後から気持ち悪い声がする。
そんなことよりもお兄ちゃんだよ。お兄ちゃん、どうしたの?
どうして目を開けてくれないの?
「……お兄ちゃん? どしたの、こんなところで」
返事はない。あたしにはまだ、状況が把握しきれていなかった。
「橋本さん、あのね。貴女のお兄さんはもう」
看護婦さんがあたしに優しく声をかける。
「……お兄ちゃんはもう、なんですか?」
「もう二度と起きることはないのよ」
どうして?
それだけじゃ意味がわからないよ。あたしにもわかるようにちゃんと説明してよ。
「どうしてですか?」
「そこにいる女性の方が説明した通り、貴女のお兄さんは車にぶつかって亡くなってしまったの」
「あのぉ……あたし帰ってもいいですよねぇ?」
「煩いなぁ。いま愛莉と看護婦さんが喋ってんでしょ?」
「えぇ? だってぇ……さっきから聞いてるのに誰も答えてくれないからぁ」
「あんたねぇ……元はと言えばあんたが逃げるからこんなことになったんじゃん! あんたは人殺しなの! 泣きながら土下座したって許されないようなことしといて、彼氏とデートするから帰っていい? とか馬鹿じゃないの?」
あたしの背後で流と女の人がピーチクパーチク騒いでる。
もういいよ。謝罪とかいいから早く帰ってよ。
そっとお兄ちゃんに手を伸ばしてみると、お兄ちゃんの頬は冷たかった。
なんかこの感覚知ってる。昔飼ってた兎が死んじゃった時の感覚だ。抱っこしてみると軽くて硬くて人形みたいだと思ったの。
「親御さんとは連絡取れますか? むりそうならこちらで色々と費用の方は工面しますが」
連絡なんて取れるはずない。離婚して疎遠になったお父さんは勿論、お母さんとはあたしが事故に遭ってから一度も会ってないんだから。
黙っていると、「じゃあこっちで手続き進めちゃうね」と言って看護婦さんは部屋からでていった。
そういえば、柚留ちゃんには連絡つかなかったのかな。このことを柚留ちゃんが知ったらどう感じるんだろう。
これって柚留ちゃんがいなくなった所為だよね。自分の所為でお兄ちゃんが……なんて知ったら、責任感じて柚留ちゃんまで。
そこまで考えてゾッとした。そんな負の連鎖は冗談じゃない。
お母さん……は望み薄だし、なんとかして柚留ちゃんと連絡が取れればいいんだけど。
「愛莉、大丈夫?」
「え?」
「あ、あのさ……お兄さんがこうなった元凶はこいつなんだけど、どうする?」
元凶は流から少し離れたところで時間を気にしながら棒みたいに突っ立っている。
元凶……確かにそうだけど、元はと言えば柚留ちゃんがいなくなったからなんだよね。だからこの人に謝罪を求めたところで、なんの気も晴れないんだけど。
「……じゃあ……お金ください……」
どうしてもというのなら、これが一番現実的な要求だと思った。人はどんなに悲しくたってお腹は減るし、生きてるだけでお金がかかるのだ。
「……いくら?」
此処はいくらと言うのが妥当なんだろう。病院代に葬儀代、あたしの教育費と食費、それから。
「貴女があたしとお兄ちゃんに申し訳ないと感じた分」
この人の誠意はどの程度のものなのか。この人は本当に反省してるのか。自分が犯したことの重大さをわかっているのか。それらを確認するためにあたしは敢えて、金額を提示しないでみた。
流れる沈黙。どうやら長考しているらしい。じゃあ払わなくてもいいよねとは言わないのがせめてもの救いだとでも思えばいいのだろうか。
ていうかこの人、まだ一回も謝ってないよね。この人が何歳かは知らんけど、間違いなくあたしよりも歳上だよね。なのに謝らないの?
貴女の所為で人が一人死んでるんだけど。
あ、なんかちょっと実感湧いてきたかも。そんな実感湧かなくていいのに。
「うーん……じゃあ……五万くらい?」
こいつが死ねばよかったのに。こいつにとっては成人男性一匹につき五万ってこと?
下腹部辺りがもやもやする。これが俗に言う腸が煮えくり返るというものだろうか。
右手でパーして小首を傾げてるんじゃないわよ。ふざけてるの?
ねぇ。
そうは思ってもいまのあたしに言葉を発するほどの気力はない。
だけど流も同じことを思ったようで、あたしの思いを代弁するかのように声にだして言ってくれた。
「は? あんたふざけてんの? 人一人死なせてんのに、本当にたったの五万で許されると思ってるわけ?」
「えぇ……だって手持ちこれしかないし」
「だから、なんで自分の罪に対する謝罪を手持ちで済まそうとしてんのよ」
「え……だって、ゆずるがそう言ったんじゃん」
この人まだあたしが柚留ちゃんだと思い込んでるんだ。しかも呼び捨て。
「通帳の残高は?」
「もしかして有り金全部持ってこいとか言うつもり? むりだよ、そんなの生活できなくなっちゃうもん」
「あんたの生活費なんかどうでもいいし。こっちはまだ未成年なの。いまからバイトして稼ぐにもお金はいるの」
「ご飯なんて賄いのでるところで働けばいいし、いま住んでる家なんて捨てて、寮で生活すればよくない? 未成年なら考慮してくれるでしょ。諸々の費用はあの看護婦がなんとかしてくれるんだし。そうだ、なんならあの看護婦からお金貰えばいいじゃん。それか生活保護を受けるとか」
「……つまりあんたはお金を払う気がないってことね」
「やだなぁ、払えるよぉ、五万なら」
あたしが未成年だからこの程度で済むと思ってるんだろう。そもそも被害者はこの人の方で、あれは事故だったと思ってるのかもしれない。
お兄ちゃんが死んだのは事故。いや、むしろ自業自得だと思っているのかも。
大方、五万あげるって言ってるじゃん。どうして許してくれないの? とでも思っているに違いない。そうでなきゃこんな発言はでてこない。
「……じゃあ、貴女が死んでください。それでチャラにしましょう」
人一人に対して人一人。これなら平等だよね。
「え?」
「え? じゃないですよ。まさかこれは事故だから自分に非はないとでも? 理由はどうであれ、結果お兄ちゃんは死んだんです。それに見合った金額を払えないと言うのなら、死ぬのが賢明な判断なのでは?」
「なら……あたしが有り金全部だすって言ったら、ゆずるは許してくれた?」
「許しませんけど。あと、あたしは柚留ちゃんじゃないです」
言いたいことは言ってやった。この人にほんの僅かでも人の心が残っていれば、あとは勝手にどうにかしてくれるだろう。もう此処に用はない。あたしはそのまま部屋をでた。
「……へ?」
いま、なんて言ったの?
お兄ちゃんがどうしたって?
たったいま聞いたばかりの言葉が簡単にあたしの中から消えていく。
『……からの電話だった。お兄さん、……に……て……だって』
肝心な部分にノイズが混じる。もう一度聞くのも怖いくらい、あたしの身体は強張った。
「場所は……此処から結構近いみたい。行こう愛莉」
あたしはわけもわからないまま流に腕を引っ張られて走っていた。
此処は……病院?
どうしてあたし、病院にいるの?
鹿児島さんのいる病院とは違うみたい。
院内に入ると、流が受付にいる看護婦さんとなにか話している。
「三階だって」
話しがおわるとエレベーターに乗って三階に移動した。少し歩くと、流が何処かの部屋へと入っていく。
「あの、橋本大樹の身内を連れてきたんですけど」
さっきからなにも話せないあたしに変わって、流が説明してくれた。そこには看護婦さんと男の先生、そして見知らぬ女性が立っていた。
女性の方は大学生くらいだろうか。黒い髪は胸元まで伸びており、大学生特有の大人の雰囲気に包まれている。
「……貴女がゆずるさんですか?」
大学生らしき女性の人があたしに近づくと、突然声をかけられた。
しかもあたしが柚留ちゃんかって?
そもそもこの人はどうして柚留ちゃんのことを知っているんだろう。ていうか、なんであたしを柚留ちゃんだと勘違いして……。
無言を肯定と捉えたのか、勝手に話が進んでいく。
「あの人に突然肩を掴まれて、ゆずるう、ゆずるう、って何度も言われたんですよ。あたしはゆずるじゃないし、酔っ払いかと思って気持ち悪いから離してって言ったんです。それなのにあの人、ちっとも離してくれなくて。それであたし、あの人を突き飛ばして逃げたんですけど、それでも追いかけてくるから必死で逃げて。そしたらあの人が車にぶつかったみたいで」
へ?
わかんない。わかんないわかんないわかんない。
いきなりなにを言ってるの?
あの人って誰のこと?
もしかしてお兄ちゃんのことを言ってるの?
こいついま、お兄ちゃんのこと、気持ち悪いって言った?
どうしてお兄ちゃんを突き飛ばしたの?
車にぶつかったって誰が?
そこまで考えてふと気がついた。
あそこで寝ているのは、誰?
あたしは恐る恐るベットに近づくと、そこに寝ている人の顔をみて混乱した。
「……おにい、ちゃん……?」
どうしてこんなところでお兄ちゃんが寝ているの?
「……あのぉ、あたしもう帰っていいですか? これから彼氏とデートなんですけど」
背後から気持ち悪い声がする。
そんなことよりもお兄ちゃんだよ。お兄ちゃん、どうしたの?
どうして目を開けてくれないの?
「……お兄ちゃん? どしたの、こんなところで」
返事はない。あたしにはまだ、状況が把握しきれていなかった。
「橋本さん、あのね。貴女のお兄さんはもう」
看護婦さんがあたしに優しく声をかける。
「……お兄ちゃんはもう、なんですか?」
「もう二度と起きることはないのよ」
どうして?
それだけじゃ意味がわからないよ。あたしにもわかるようにちゃんと説明してよ。
「どうしてですか?」
「そこにいる女性の方が説明した通り、貴女のお兄さんは車にぶつかって亡くなってしまったの」
「あのぉ……あたし帰ってもいいですよねぇ?」
「煩いなぁ。いま愛莉と看護婦さんが喋ってんでしょ?」
「えぇ? だってぇ……さっきから聞いてるのに誰も答えてくれないからぁ」
「あんたねぇ……元はと言えばあんたが逃げるからこんなことになったんじゃん! あんたは人殺しなの! 泣きながら土下座したって許されないようなことしといて、彼氏とデートするから帰っていい? とか馬鹿じゃないの?」
あたしの背後で流と女の人がピーチクパーチク騒いでる。
もういいよ。謝罪とかいいから早く帰ってよ。
そっとお兄ちゃんに手を伸ばしてみると、お兄ちゃんの頬は冷たかった。
なんかこの感覚知ってる。昔飼ってた兎が死んじゃった時の感覚だ。抱っこしてみると軽くて硬くて人形みたいだと思ったの。
「親御さんとは連絡取れますか? むりそうならこちらで色々と費用の方は工面しますが」
連絡なんて取れるはずない。離婚して疎遠になったお父さんは勿論、お母さんとはあたしが事故に遭ってから一度も会ってないんだから。
黙っていると、「じゃあこっちで手続き進めちゃうね」と言って看護婦さんは部屋からでていった。
そういえば、柚留ちゃんには連絡つかなかったのかな。このことを柚留ちゃんが知ったらどう感じるんだろう。
これって柚留ちゃんがいなくなった所為だよね。自分の所為でお兄ちゃんが……なんて知ったら、責任感じて柚留ちゃんまで。
そこまで考えてゾッとした。そんな負の連鎖は冗談じゃない。
お母さん……は望み薄だし、なんとかして柚留ちゃんと連絡が取れればいいんだけど。
「愛莉、大丈夫?」
「え?」
「あ、あのさ……お兄さんがこうなった元凶はこいつなんだけど、どうする?」
元凶は流から少し離れたところで時間を気にしながら棒みたいに突っ立っている。
元凶……確かにそうだけど、元はと言えば柚留ちゃんがいなくなったからなんだよね。だからこの人に謝罪を求めたところで、なんの気も晴れないんだけど。
「……じゃあ……お金ください……」
どうしてもというのなら、これが一番現実的な要求だと思った。人はどんなに悲しくたってお腹は減るし、生きてるだけでお金がかかるのだ。
「……いくら?」
此処はいくらと言うのが妥当なんだろう。病院代に葬儀代、あたしの教育費と食費、それから。
「貴女があたしとお兄ちゃんに申し訳ないと感じた分」
この人の誠意はどの程度のものなのか。この人は本当に反省してるのか。自分が犯したことの重大さをわかっているのか。それらを確認するためにあたしは敢えて、金額を提示しないでみた。
流れる沈黙。どうやら長考しているらしい。じゃあ払わなくてもいいよねとは言わないのがせめてもの救いだとでも思えばいいのだろうか。
ていうかこの人、まだ一回も謝ってないよね。この人が何歳かは知らんけど、間違いなくあたしよりも歳上だよね。なのに謝らないの?
貴女の所為で人が一人死んでるんだけど。
あ、なんかちょっと実感湧いてきたかも。そんな実感湧かなくていいのに。
「うーん……じゃあ……五万くらい?」
こいつが死ねばよかったのに。こいつにとっては成人男性一匹につき五万ってこと?
下腹部辺りがもやもやする。これが俗に言う腸が煮えくり返るというものだろうか。
右手でパーして小首を傾げてるんじゃないわよ。ふざけてるの?
ねぇ。
そうは思ってもいまのあたしに言葉を発するほどの気力はない。
だけど流も同じことを思ったようで、あたしの思いを代弁するかのように声にだして言ってくれた。
「は? あんたふざけてんの? 人一人死なせてんのに、本当にたったの五万で許されると思ってるわけ?」
「えぇ……だって手持ちこれしかないし」
「だから、なんで自分の罪に対する謝罪を手持ちで済まそうとしてんのよ」
「え……だって、ゆずるがそう言ったんじゃん」
この人まだあたしが柚留ちゃんだと思い込んでるんだ。しかも呼び捨て。
「通帳の残高は?」
「もしかして有り金全部持ってこいとか言うつもり? むりだよ、そんなの生活できなくなっちゃうもん」
「あんたの生活費なんかどうでもいいし。こっちはまだ未成年なの。いまからバイトして稼ぐにもお金はいるの」
「ご飯なんて賄いのでるところで働けばいいし、いま住んでる家なんて捨てて、寮で生活すればよくない? 未成年なら考慮してくれるでしょ。諸々の費用はあの看護婦がなんとかしてくれるんだし。そうだ、なんならあの看護婦からお金貰えばいいじゃん。それか生活保護を受けるとか」
「……つまりあんたはお金を払う気がないってことね」
「やだなぁ、払えるよぉ、五万なら」
あたしが未成年だからこの程度で済むと思ってるんだろう。そもそも被害者はこの人の方で、あれは事故だったと思ってるのかもしれない。
お兄ちゃんが死んだのは事故。いや、むしろ自業自得だと思っているのかも。
大方、五万あげるって言ってるじゃん。どうして許してくれないの? とでも思っているに違いない。そうでなきゃこんな発言はでてこない。
「……じゃあ、貴女が死んでください。それでチャラにしましょう」
人一人に対して人一人。これなら平等だよね。
「え?」
「え? じゃないですよ。まさかこれは事故だから自分に非はないとでも? 理由はどうであれ、結果お兄ちゃんは死んだんです。それに見合った金額を払えないと言うのなら、死ぬのが賢明な判断なのでは?」
「なら……あたしが有り金全部だすって言ったら、ゆずるは許してくれた?」
「許しませんけど。あと、あたしは柚留ちゃんじゃないです」
言いたいことは言ってやった。この人にほんの僅かでも人の心が残っていれば、あとは勝手にどうにかしてくれるだろう。もう此処に用はない。あたしはそのまま部屋をでた。
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