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第六章
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やっと今日という一日がおわった。五時間目がおわって帰りの身支度をしていると、流があたしの横を素通りして教室からでていってしまった。
あれから流とは一度も話してない。あたし、流に嫌われちゃったのかな。
薬の効果が抜けてきたのか、やっと落ち着きを取り戻してきたあたしの心はいつにも増して疲弊していた。
確かに今日のあたしは変だった。鷺沼先生にあんなこと、普段のあたしなら絶対に言わないのに。
あの時の記憶はちゃんとある。だからこそきもちが落ち着いてきた頃になんてことをしたんだろうと、自己嫌悪に陥るのだ。
かといって、鷺沼先生のあんな一面をみてしまったあとで謝ろうという気にはならなかった。あたしにも非があるとはいえ、どう考えてもあれは鷺沼先生が悪い。
あたしは大きく溜息を吐くと、鞄を肩にかけて教室からでた。
どうしよう。あたし、いま、不安だ。理由なんてない。ただひたすらに不安だった。漠然とした不安というものがこんなにも怖いものだなんて知らなかった。誰でもいいから助けてほしい。じゃないとあたしがおかしくなりそうだ。心臓がドキドキする。あたし、上手く呼吸できてる?
早く薬を飲まないと。水と薬はいつでも飲めるように鞄にこっそり忍ばせている。教室をでたあたしは人目につかないよう、鞄の中から薬を取りだした。
手のひらに沢山の薬をだすと、ペットボトルに入った水と共に一気に喉奥まで流し込む。
これでもう大丈夫。
あたしはふう、と大きく息を吐いた。
こんなことでしか安心できないなんてほんと馬鹿。頭ではわかっていても、どうしても薬に手が伸びてしまう。
だって、人間誰しも大きすぎる不安に押し潰されてぺしゃんこになるより、飲めばすぐにハイになれる薬を飲んだ方がいいに決まってる。あたしは普通を選んだだけ。誰にも責められる道理はない。
下駄箱で靴を履き替えていると、こちらに向かって誰かが息を切らしながら走ってくる。最初は誰だかわからなかったけど、人影が近づいてくるにつれ、あたしの心臓が金縛りみたく強張っていくのを感じた。
「いつまでも電源切ってんじゃねぇよ、ばぁか!」
それはとても大きい声だった。もしもこちらに近づいてくる人影に気づいてなければ、きっとあまりの声量に驚きすぎて寿命が縮んでいただろう。
「……柚留ちゃん……」
目の前ではぁはぁと息を切らす柚留ちゃんをみて、あたしはなにも言えなかった。スマホの電源さえ切ってしまえば、柚留ちゃんは諦めてくれると思っていたからだ。
だけどそうじゃなかった。柚留ちゃんはあたしが死ぬまで執拗に追いかけてくるつもりなのだろう。そのくらい、あたしのことが嫌いなはずだ。
「それで逃げたつもりかよ……はぁ、はぁ……そんなに苦しいならとっとと死ねばいいだろ……はぁ、はぁ……」
あたしがスマホの電源を切ったままだから、わざわざ柚留ちゃんは学校まで走ってきたのだ。あたしに死ねと言うために。
「し、死ぬのは怖いから……」
「あ? 死ぬのが怖いから? だからのうのうと生きてんの? てか、よく平気で学校行けるよね。まじでどういう神経してんの?」
「だ、だって、家にいたって気が滅入るし、学校に行けば流がいるし」
その流には愛想尽かされたけど。
「別にいいじゃん気が滅入ってたって。そのまま精神病んで死ねばいいじゃん。独りになるのが嫌で学校に逃げて、そんでそのるうって人は何処にいんの?」
「流は……先に帰ったよ……」
「なにそれ超ウケる。あんたるうって人に嫌われたんじゃないの?」
「……そう、かもしれない……」
柚留ちゃんの言う通り、流に嫌われたのかもしれない。だからもう話してくれないかも。今日のあたしは変だから。ううん、お兄ちゃんが死んでからずっと変。
早く薬が効いてこないかな。薬が効いてハイになれたら、こんな暗いきもちにならなくて済むのに。
「じゃあもういいじゃん。なんであんたはまだ生きてんの?」
本当だね。どうしてあたしはまだ此処にいるんだろう。お兄ちゃんもいない、流もいない。あたしが生きる理由なんてもう何処にもない。あるとすれば鹿児島さんくらいしか。
「スマホの電源入れとけよ! あんたにクソみたいなメッセ送るのに費やした時間が無駄になるだろうが!」
無駄になればいいよ、とは言わないでおこう。
「いいか? スマホの電源は入れろ。柚留が送ったメッセを全部読め。あんたがのうのうと生きてることを後悔して泣きながらそのまま死ね!」
言いたいことを言いおわったのか、柚留ちゃんは踵を返すときた道を走っていった。あたしの心臓はドキドキして、下腹部がきゅう……っと痛くなる。
ていうか柚留ちゃんってあんなふうに喋るんだ。怒ってるとはいえ、かなり口が悪かったな。
下校途中の他クラスの生徒達があたしの方をみてひそひそと内緒話をしている。それはもう誰もあたしに声をかけるわけでもなく、時々笑い声を混ぜながらひそひそと。
この調子なら明日には噂が広がっているはずだ。橋本が女に一方的に怒鳴られていたってね。
もしかしたら男の取り合いをしてるんだと思う人もいるかもしれない。浮気だの泥棒猫だのと、醜い女の争いをしてるんだと思う人だっているだろう。まぁ、あながち間違ってはいないんだけど。
お兄ちゃんが死んだからこんなふうになっちゃった。お兄ちゃんがいたらこんなふうにはならなかった。
あたしはズキズキと痛む胸を押さえながら、ゆっくりと前に進んでいく。
ふと顔を上げると少し先に高松がいて、高松はこちらをみてはなにも言わず顔を背けて行ってしまった。
ああ、あたしの味方っていないんだ。今日に限ってどうして薬が効かないんだろう。早く、早く、早く、早く。もうなにも考えたくない。嫌なことなんて全部忘れてへらへらと笑っていたい。
半ば身体を引き摺るようにしてやっとの思いで家に辿り着くと、玄関のドアを開けたあたしは朝とは違う光景に自分の目を疑った。
「……え?」
そこには壁一面、油性ペンで書いたような文字がびっしりと乱雑に並べられていた。
死ね。
死ね。
死ね。
上下左右何処をみてもゲシュタルト崩壊しそうなくらい、同じ言葉が綴られている。恐らくいや間違いなくこれを書いたのは柚留ちゃんだろう。そうだ。あたしが学校に行っている間に、柚留ちゃんがせっせと書いていたに違いない。
あたし、いつ薬飲んだっけ。飲んでからどのくらい時間が経った?
いつもこんなもんだったっけ。なんか時間経つの遅くない?
早くハイにならないと。じゃないとあたし、壊れちゃう。
下腹部がまたきゅう……っとなる。心臓がドキドキして息が苦しい。
ゆっくりとリビングに向かって歩いていくと、リビングにもびっしりと同じように死ねと書かれていた。
どこもかしこも、目を開ければ死ねという文字が視界に入る。あんたの居場所は此処にはないんだと、柚留ちゃんがあたしに語りかけてくる。
死ねという文字をみる度に、その言葉が柚留ちゃんの声で再生される。目には見えないナイフがあたしの身体を切り裂いて、あたしの心が確実に壊れていく。
「あ……ぁ……ああぁあぁァアあぁアアァッ」
もう限界だった。あれ以来いつまで経っても愛莉がでてこないから、すべての痛みをあたしが背負っている気がしてならないし、愛莉とは違うあたしという人格がこれ以上いいこでいるのもつらかった。
愛莉と変わるならとっとと変わればいいのに。もったいぶって、どうせあたしが壊れていくのを笑いながらみてるんでしょう。
本当は愛莉だけいなくなってほしいけど、多分それはむり。だったらあたしも愛莉も死ねばいい。頭ではわかっていたのにずっと勇気がでなかった。
そうだ、薬を飲もう。さっき飲んだのに効かないなんておかしいもん。効かないなら薬の量を増やせばいい。きっと身体が薬に慣れてきたから、ちょっと飲んだくらいじゃ効かなくなっちゃったんだ。
あたしは手のひらに薬をだすと、さっきの倍の量を口に含んで水と一緒に飲み込んだ。
これでもう大丈夫。大丈夫じゃないと、困る。
あれから流とは一度も話してない。あたし、流に嫌われちゃったのかな。
薬の効果が抜けてきたのか、やっと落ち着きを取り戻してきたあたしの心はいつにも増して疲弊していた。
確かに今日のあたしは変だった。鷺沼先生にあんなこと、普段のあたしなら絶対に言わないのに。
あの時の記憶はちゃんとある。だからこそきもちが落ち着いてきた頃になんてことをしたんだろうと、自己嫌悪に陥るのだ。
かといって、鷺沼先生のあんな一面をみてしまったあとで謝ろうという気にはならなかった。あたしにも非があるとはいえ、どう考えてもあれは鷺沼先生が悪い。
あたしは大きく溜息を吐くと、鞄を肩にかけて教室からでた。
どうしよう。あたし、いま、不安だ。理由なんてない。ただひたすらに不安だった。漠然とした不安というものがこんなにも怖いものだなんて知らなかった。誰でもいいから助けてほしい。じゃないとあたしがおかしくなりそうだ。心臓がドキドキする。あたし、上手く呼吸できてる?
早く薬を飲まないと。水と薬はいつでも飲めるように鞄にこっそり忍ばせている。教室をでたあたしは人目につかないよう、鞄の中から薬を取りだした。
手のひらに沢山の薬をだすと、ペットボトルに入った水と共に一気に喉奥まで流し込む。
これでもう大丈夫。
あたしはふう、と大きく息を吐いた。
こんなことでしか安心できないなんてほんと馬鹿。頭ではわかっていても、どうしても薬に手が伸びてしまう。
だって、人間誰しも大きすぎる不安に押し潰されてぺしゃんこになるより、飲めばすぐにハイになれる薬を飲んだ方がいいに決まってる。あたしは普通を選んだだけ。誰にも責められる道理はない。
下駄箱で靴を履き替えていると、こちらに向かって誰かが息を切らしながら走ってくる。最初は誰だかわからなかったけど、人影が近づいてくるにつれ、あたしの心臓が金縛りみたく強張っていくのを感じた。
「いつまでも電源切ってんじゃねぇよ、ばぁか!」
それはとても大きい声だった。もしもこちらに近づいてくる人影に気づいてなければ、きっとあまりの声量に驚きすぎて寿命が縮んでいただろう。
「……柚留ちゃん……」
目の前ではぁはぁと息を切らす柚留ちゃんをみて、あたしはなにも言えなかった。スマホの電源さえ切ってしまえば、柚留ちゃんは諦めてくれると思っていたからだ。
だけどそうじゃなかった。柚留ちゃんはあたしが死ぬまで執拗に追いかけてくるつもりなのだろう。そのくらい、あたしのことが嫌いなはずだ。
「それで逃げたつもりかよ……はぁ、はぁ……そんなに苦しいならとっとと死ねばいいだろ……はぁ、はぁ……」
あたしがスマホの電源を切ったままだから、わざわざ柚留ちゃんは学校まで走ってきたのだ。あたしに死ねと言うために。
「し、死ぬのは怖いから……」
「あ? 死ぬのが怖いから? だからのうのうと生きてんの? てか、よく平気で学校行けるよね。まじでどういう神経してんの?」
「だ、だって、家にいたって気が滅入るし、学校に行けば流がいるし」
その流には愛想尽かされたけど。
「別にいいじゃん気が滅入ってたって。そのまま精神病んで死ねばいいじゃん。独りになるのが嫌で学校に逃げて、そんでそのるうって人は何処にいんの?」
「流は……先に帰ったよ……」
「なにそれ超ウケる。あんたるうって人に嫌われたんじゃないの?」
「……そう、かもしれない……」
柚留ちゃんの言う通り、流に嫌われたのかもしれない。だからもう話してくれないかも。今日のあたしは変だから。ううん、お兄ちゃんが死んでからずっと変。
早く薬が効いてこないかな。薬が効いてハイになれたら、こんな暗いきもちにならなくて済むのに。
「じゃあもういいじゃん。なんであんたはまだ生きてんの?」
本当だね。どうしてあたしはまだ此処にいるんだろう。お兄ちゃんもいない、流もいない。あたしが生きる理由なんてもう何処にもない。あるとすれば鹿児島さんくらいしか。
「スマホの電源入れとけよ! あんたにクソみたいなメッセ送るのに費やした時間が無駄になるだろうが!」
無駄になればいいよ、とは言わないでおこう。
「いいか? スマホの電源は入れろ。柚留が送ったメッセを全部読め。あんたがのうのうと生きてることを後悔して泣きながらそのまま死ね!」
言いたいことを言いおわったのか、柚留ちゃんは踵を返すときた道を走っていった。あたしの心臓はドキドキして、下腹部がきゅう……っと痛くなる。
ていうか柚留ちゃんってあんなふうに喋るんだ。怒ってるとはいえ、かなり口が悪かったな。
下校途中の他クラスの生徒達があたしの方をみてひそひそと内緒話をしている。それはもう誰もあたしに声をかけるわけでもなく、時々笑い声を混ぜながらひそひそと。
この調子なら明日には噂が広がっているはずだ。橋本が女に一方的に怒鳴られていたってね。
もしかしたら男の取り合いをしてるんだと思う人もいるかもしれない。浮気だの泥棒猫だのと、醜い女の争いをしてるんだと思う人だっているだろう。まぁ、あながち間違ってはいないんだけど。
お兄ちゃんが死んだからこんなふうになっちゃった。お兄ちゃんがいたらこんなふうにはならなかった。
あたしはズキズキと痛む胸を押さえながら、ゆっくりと前に進んでいく。
ふと顔を上げると少し先に高松がいて、高松はこちらをみてはなにも言わず顔を背けて行ってしまった。
ああ、あたしの味方っていないんだ。今日に限ってどうして薬が効かないんだろう。早く、早く、早く、早く。もうなにも考えたくない。嫌なことなんて全部忘れてへらへらと笑っていたい。
半ば身体を引き摺るようにしてやっとの思いで家に辿り着くと、玄関のドアを開けたあたしは朝とは違う光景に自分の目を疑った。
「……え?」
そこには壁一面、油性ペンで書いたような文字がびっしりと乱雑に並べられていた。
死ね。
死ね。
死ね。
上下左右何処をみてもゲシュタルト崩壊しそうなくらい、同じ言葉が綴られている。恐らくいや間違いなくこれを書いたのは柚留ちゃんだろう。そうだ。あたしが学校に行っている間に、柚留ちゃんがせっせと書いていたに違いない。
あたし、いつ薬飲んだっけ。飲んでからどのくらい時間が経った?
いつもこんなもんだったっけ。なんか時間経つの遅くない?
早くハイにならないと。じゃないとあたし、壊れちゃう。
下腹部がまたきゅう……っとなる。心臓がドキドキして息が苦しい。
ゆっくりとリビングに向かって歩いていくと、リビングにもびっしりと同じように死ねと書かれていた。
どこもかしこも、目を開ければ死ねという文字が視界に入る。あんたの居場所は此処にはないんだと、柚留ちゃんがあたしに語りかけてくる。
死ねという文字をみる度に、その言葉が柚留ちゃんの声で再生される。目には見えないナイフがあたしの身体を切り裂いて、あたしの心が確実に壊れていく。
「あ……ぁ……ああぁあぁァアあぁアアァッ」
もう限界だった。あれ以来いつまで経っても愛莉がでてこないから、すべての痛みをあたしが背負っている気がしてならないし、愛莉とは違うあたしという人格がこれ以上いいこでいるのもつらかった。
愛莉と変わるならとっとと変わればいいのに。もったいぶって、どうせあたしが壊れていくのを笑いながらみてるんでしょう。
本当は愛莉だけいなくなってほしいけど、多分それはむり。だったらあたしも愛莉も死ねばいい。頭ではわかっていたのにずっと勇気がでなかった。
そうだ、薬を飲もう。さっき飲んだのに効かないなんておかしいもん。効かないなら薬の量を増やせばいい。きっと身体が薬に慣れてきたから、ちょっと飲んだくらいじゃ効かなくなっちゃったんだ。
あたしは手のひらに薬をだすと、さっきの倍の量を口に含んで水と一緒に飲み込んだ。
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