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第十三章
85.
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昨日の記憶がない。
昨日、鹿児島さんと別れたあと、あたしはどうやって家に帰ってきたんだっけ。
確か手に持っていた薬をワンシートまるまる飲んで、そこからの記憶が曖昧で……。
目が覚めると制服のままベットで寝ていたので、多分お風呂にも入っていないだろう。時間はまだ早い。シャワーを浴びてさっぱりしよう。
さっぱりしたあとはまた制服を着て、ドライヤーで髪を乾かした。歯磨きはシャワーの合間にしたし、あとは朝ご飯を済ませるだけと思い、冷蔵庫を開けてみるも空っぽだった。まだ時間に余裕もあるしどうしようか。考えた末に辿り着いたのは、喫茶店だった。
もう加賀さんはいないのに、あたしはまた此処に足を運んでる。実は復帰しましたぁなんてサプライズ……本当はちょっぴり期待したけどなかったね。
「いらっしゃいませ」
この時間帯にくるのは初めてなので、知らない店員さんばかりだった。知ってる人に会うのも気まずいからいいんだけど。
店内にはちらほらとお客さんがいて、静かに読書を嗜む女性の人や、ノートパソコンで仕事をするスーツ姿の男性の人、男の子二人でパフェを食べながら談笑する学生がいた。
パフェ、いいな。おいしいよね。あたしも注文しようかな。
しばらくメニュー表と睨めっこしていると、新たにお客さんが入ってきた。
私服の男性が一人。ふと、あたしと目が合った。
「あ」
え、誰。
私服の男性はあたしと目が合うと、何故かこちらに近づいてきた。
「あの」
「は、はい」
「この間、うちの会社のドアガチャガチャしてた人ですよね」
「は?」
「え、違うかな。多分きみだと思うけど。ほら、途中で走って逃げちゃって」
確かにそういったことはあったけど。頭の中でピースを嵌めていく。すると、思い当たる人物が浮かんできた。
「あ、あの時の警備員さん?」
「そう! やっぱりきみだった。制服着てるってことは高校生だよね。こんな時間になにやってんの?」
「えっと、今日は朝ご飯がなくて」
「そうなんだ。あ、隣いい? 偶然の再会を記念して、今日は奢るよ」
まだいいよと言っていないのにも関わらず、警備員さんがあたしの隣に座る。初対面……ではないけど、ほぼ初対面のくせに、距離感おかしいのでは?
しかも前じゃなくて隣って。まるで知り合いみたいじゃない。
「なに頼む? なんでもいいよ」
「あ……えっと……」
怖いな、この人。馴れ馴れしいっていうか、頭おかしいっていうか。誰にでもこうなわけ?
あたしはなるべく肩が触れないように壁際に寄った。
「き、距離、近いです」
「え、ああごめん」
謝るのは口だけで、距離感はそのまま。普通離れるじゃん。前に移動するとか、他の席に移動するとか。なのに全然動かないの。なんで?
メニュー表をみながら手はあたしの太股を触ってきたらどうしよう。警備員のくせに、朝から女子高生にセクハラなんて最低だ。だけど、もしそんなふうにされたらあたしはきっとなにも言えない。ただ時間が過ぎるのを震えながら待つことしかできないんだ。
「ね、決まった?」
「あ……じゃあ、パフェで」
「パフェね」
店員さんに声をかける警備員さん。さも二人はお知り合いだったんですねと言いたげな店員さんに、あたしは困惑の表情を浮かべてみせた。
助けてください、困ってます。
そういうつもりでみつめていると、店員さんは注文されたメニューを復唱する。
ああ、行ってしまった。店側もグルだったりして。こんなことなら喫茶店になんてくるんじゃなかった。
「ね、なんでドアガチャガチャしてたの。あそこ屋上じゃん」
そんなの、理由はひとつしかないじゃないか。警備員ならわかるでしょう。敢えて聞いてくるなんて馬鹿じゃない。
あたしの心の声が聞こえたのか、「まぁなんとなく理由はわかるけど」と言葉を紡ぐ。
「実際そういう人がいるから鍵が閉まってるし、僕みたいな警備員がいる。きみがいま此処にいるということは、僕はきみを救ったのだろう」
救った、とか加賀さんみたいなこと言わないでよ。あたしは反論しようと、警備員さんの方に顔を向けた。だけど言葉がでてこない。
「わかるよ、救われたなんて思ってないよね。そもそも鍵が閉まってたんだから、あそこに僕がこなかったとしてもきみは死なない。あそこでは」
場所を強調されて、視線が下がる。そうだ、鍵が閉まっているだけなら他を探すだろう。あの日確かに警備員さんがいたからあたしは走ったし、走ったから流に会えたんだ。流に会えたから生きようと思ったし、だからあたしは此処にいる。遠からず、あたしは警備員さんに救われた。だからって馴れ馴れしくしていいとは思わないけど。
「急に声かけてごめんね。だけど嬉しかったんだ。僕はきみが生きていて嬉しい。警備員としての役目を果たせたからね」
生きていて嬉しい、とかお兄ちゃんみたいなこと言わないでよ。
だけど、嘘でもその言葉はあたしに響いていた。だってあたしは鹿児島さんにすら死ねばいいと言われたんだ。それなのに、名前も知らないあたしに生きていて嬉しいなんて、そんなの嬉しいに決まっている。
だからこそ不思議なんだ。どうして高松じゃだめなのか。なんだろう、人としてこいつはやばいと感じるものがあるのかな。そういう直感みたいななにかが高松にだけ働いていたりして。
「……あの日、あたし、死にたくて、死に場所を探してて……だけど貴方にみつかって、貴方から逃げて、そしたらずっと会いたかった友達に会えたんです。だから友達のために生きようと思ったんです」
警備員さんは黙ったままあたしの話を聞いている。
「あの日死んでたら友達には会えなかった。なのでパフェはいただきます……だけど食べたらもう帰ります。また何処かで会ってもあたしと貴方は他人です。もしまたあたしが死に場所を探してたとしても、その時はもう助けないでください」
空気を読まずにテーブルに運ばれるパフェ。警備員さんは、「わかった」と言うと、運ばれてきた珈琲を口にした。
まずは食べよう。
あたしもパフェを口にする。
黙食がおわると、「ごちそうさまでした」と言って席を立つ。その間、警備員さんは一言も喋らなかった。
「……お元気で」
後方から声をかけられたあたしは振り返り、会釈をした。もう二度と会うことはないだろう名前も知らぬ警備員さん。あたしももう、此処にくるのはやめよう。此処には加賀さんもお兄ちゃんもいないのだから。
昨日、鹿児島さんと別れたあと、あたしはどうやって家に帰ってきたんだっけ。
確か手に持っていた薬をワンシートまるまる飲んで、そこからの記憶が曖昧で……。
目が覚めると制服のままベットで寝ていたので、多分お風呂にも入っていないだろう。時間はまだ早い。シャワーを浴びてさっぱりしよう。
さっぱりしたあとはまた制服を着て、ドライヤーで髪を乾かした。歯磨きはシャワーの合間にしたし、あとは朝ご飯を済ませるだけと思い、冷蔵庫を開けてみるも空っぽだった。まだ時間に余裕もあるしどうしようか。考えた末に辿り着いたのは、喫茶店だった。
もう加賀さんはいないのに、あたしはまた此処に足を運んでる。実は復帰しましたぁなんてサプライズ……本当はちょっぴり期待したけどなかったね。
「いらっしゃいませ」
この時間帯にくるのは初めてなので、知らない店員さんばかりだった。知ってる人に会うのも気まずいからいいんだけど。
店内にはちらほらとお客さんがいて、静かに読書を嗜む女性の人や、ノートパソコンで仕事をするスーツ姿の男性の人、男の子二人でパフェを食べながら談笑する学生がいた。
パフェ、いいな。おいしいよね。あたしも注文しようかな。
しばらくメニュー表と睨めっこしていると、新たにお客さんが入ってきた。
私服の男性が一人。ふと、あたしと目が合った。
「あ」
え、誰。
私服の男性はあたしと目が合うと、何故かこちらに近づいてきた。
「あの」
「は、はい」
「この間、うちの会社のドアガチャガチャしてた人ですよね」
「は?」
「え、違うかな。多分きみだと思うけど。ほら、途中で走って逃げちゃって」
確かにそういったことはあったけど。頭の中でピースを嵌めていく。すると、思い当たる人物が浮かんできた。
「あ、あの時の警備員さん?」
「そう! やっぱりきみだった。制服着てるってことは高校生だよね。こんな時間になにやってんの?」
「えっと、今日は朝ご飯がなくて」
「そうなんだ。あ、隣いい? 偶然の再会を記念して、今日は奢るよ」
まだいいよと言っていないのにも関わらず、警備員さんがあたしの隣に座る。初対面……ではないけど、ほぼ初対面のくせに、距離感おかしいのでは?
しかも前じゃなくて隣って。まるで知り合いみたいじゃない。
「なに頼む? なんでもいいよ」
「あ……えっと……」
怖いな、この人。馴れ馴れしいっていうか、頭おかしいっていうか。誰にでもこうなわけ?
あたしはなるべく肩が触れないように壁際に寄った。
「き、距離、近いです」
「え、ああごめん」
謝るのは口だけで、距離感はそのまま。普通離れるじゃん。前に移動するとか、他の席に移動するとか。なのに全然動かないの。なんで?
メニュー表をみながら手はあたしの太股を触ってきたらどうしよう。警備員のくせに、朝から女子高生にセクハラなんて最低だ。だけど、もしそんなふうにされたらあたしはきっとなにも言えない。ただ時間が過ぎるのを震えながら待つことしかできないんだ。
「ね、決まった?」
「あ……じゃあ、パフェで」
「パフェね」
店員さんに声をかける警備員さん。さも二人はお知り合いだったんですねと言いたげな店員さんに、あたしは困惑の表情を浮かべてみせた。
助けてください、困ってます。
そういうつもりでみつめていると、店員さんは注文されたメニューを復唱する。
ああ、行ってしまった。店側もグルだったりして。こんなことなら喫茶店になんてくるんじゃなかった。
「ね、なんでドアガチャガチャしてたの。あそこ屋上じゃん」
そんなの、理由はひとつしかないじゃないか。警備員ならわかるでしょう。敢えて聞いてくるなんて馬鹿じゃない。
あたしの心の声が聞こえたのか、「まぁなんとなく理由はわかるけど」と言葉を紡ぐ。
「実際そういう人がいるから鍵が閉まってるし、僕みたいな警備員がいる。きみがいま此処にいるということは、僕はきみを救ったのだろう」
救った、とか加賀さんみたいなこと言わないでよ。あたしは反論しようと、警備員さんの方に顔を向けた。だけど言葉がでてこない。
「わかるよ、救われたなんて思ってないよね。そもそも鍵が閉まってたんだから、あそこに僕がこなかったとしてもきみは死なない。あそこでは」
場所を強調されて、視線が下がる。そうだ、鍵が閉まっているだけなら他を探すだろう。あの日確かに警備員さんがいたからあたしは走ったし、走ったから流に会えたんだ。流に会えたから生きようと思ったし、だからあたしは此処にいる。遠からず、あたしは警備員さんに救われた。だからって馴れ馴れしくしていいとは思わないけど。
「急に声かけてごめんね。だけど嬉しかったんだ。僕はきみが生きていて嬉しい。警備員としての役目を果たせたからね」
生きていて嬉しい、とかお兄ちゃんみたいなこと言わないでよ。
だけど、嘘でもその言葉はあたしに響いていた。だってあたしは鹿児島さんにすら死ねばいいと言われたんだ。それなのに、名前も知らないあたしに生きていて嬉しいなんて、そんなの嬉しいに決まっている。
だからこそ不思議なんだ。どうして高松じゃだめなのか。なんだろう、人としてこいつはやばいと感じるものがあるのかな。そういう直感みたいななにかが高松にだけ働いていたりして。
「……あの日、あたし、死にたくて、死に場所を探してて……だけど貴方にみつかって、貴方から逃げて、そしたらずっと会いたかった友達に会えたんです。だから友達のために生きようと思ったんです」
警備員さんは黙ったままあたしの話を聞いている。
「あの日死んでたら友達には会えなかった。なのでパフェはいただきます……だけど食べたらもう帰ります。また何処かで会ってもあたしと貴方は他人です。もしまたあたしが死に場所を探してたとしても、その時はもう助けないでください」
空気を読まずにテーブルに運ばれるパフェ。警備員さんは、「わかった」と言うと、運ばれてきた珈琲を口にした。
まずは食べよう。
あたしもパフェを口にする。
黙食がおわると、「ごちそうさまでした」と言って席を立つ。その間、警備員さんは一言も喋らなかった。
「……お元気で」
後方から声をかけられたあたしは振り返り、会釈をした。もう二度と会うことはないだろう名前も知らぬ警備員さん。あたしももう、此処にくるのはやめよう。此処には加賀さんもお兄ちゃんもいないのだから。
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