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第四章 騒乱のカレッタ小王国
第二百八十二話 白い空間(一)
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「総理、総理はどうお考え……えっ?」
それは、国会答弁中のできごとだった。私の視界は急に眩い光で埋め尽くされ、気がつけば、見覚えのない真っ白な空間にいたのだった。
「ふむ、これはいったい?」
「やぁ、まさか貴方が勇者に選ばれるとは思わなかったけど、こんにちは。僕はセイクリア。これから君が向かうナーガ世界の世界神だよ」
ふと振り向くと、そこには、短く刈った金髪に蜂蜜色の瞳、色白でほっそりとした顔立ちの男が居た。
「ふむ、とりあえずいくつか質問だ。ここはどこなのだ?」
「ここかい? ここは、神界と呼ばれる神々が住まう場所だよ」
「ふむ、それで、なぜ私はこのわけの分からない神界とやらに居るのだ?」
「それは、貴方がナーガ世界を救う勇者に選ばれたからだよ」
「ふむ、それでは……貴方を倒せば、私は元の世界に戻れるのかな?」
そう言うや否や、私は殺気をたぎらせる。
「うわっ、ちょっ、貴方は本当に人間かい!?」
「人間だとも」
鋭く繰り出した拳を避けられ、すかさず蹴りを入れると、セイクリアとやらに受け止められてしまう。そこで、急接近して足払いをかけてみれば、それすらも宙に浮かんでかわしてしまい……。
うむ? 宙に、浮かんだ?
「……なるほど、貴方は超上的な力を持っているらしい。神を名乗るだけはある」
「いや、僕、本当に神だからねっ!?」
どうやって引きずり下ろしてやろうかと考えていると、セイクリアからは必死な突っ込みが入る。しかし、こちらも真剣なのだ。なぜなら……。
「今日は、タロの命日なんだ。早く元の世界に戻してもらおう」
そして、俺は高く跳躍すると、セイクリアに蹴りを繰り出す。
「わーっ、わーっ、タロさんは生きてるからっ! ナーガ世界で、今、冒険中だからっ!」
蹴りを繰り出せば繰り出すほど、セイクリアは高く飛び、私も高く跳ぶ。ただ、その言葉を聞いた瞬間、私は一時、話し合いのために休戦することに決めた。
「タロが、ナーガ世界に居るというのは、どういうことなのだ?」
殺気はそのままに問いかけると、セイクリアは恐る恐る下りてきて、質問に答えようと口を開き……。
「あぁ、忘れていた。もし、自分勝手な理由であれば、何が何でも潰してやるから、覚悟しておくことだな」
「神を神とも思わない貴方が勇者って、何か間違ってないかいっ!?」
そんな叫びを無視して、私はセイクリアを尋問するのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一話で白い空間での話は終わるかなと思ってたら、そうでもありませんでした。
それでは、また!
それは、国会答弁中のできごとだった。私の視界は急に眩い光で埋め尽くされ、気がつけば、見覚えのない真っ白な空間にいたのだった。
「ふむ、これはいったい?」
「やぁ、まさか貴方が勇者に選ばれるとは思わなかったけど、こんにちは。僕はセイクリア。これから君が向かうナーガ世界の世界神だよ」
ふと振り向くと、そこには、短く刈った金髪に蜂蜜色の瞳、色白でほっそりとした顔立ちの男が居た。
「ふむ、とりあえずいくつか質問だ。ここはどこなのだ?」
「ここかい? ここは、神界と呼ばれる神々が住まう場所だよ」
「ふむ、それで、なぜ私はこのわけの分からない神界とやらに居るのだ?」
「それは、貴方がナーガ世界を救う勇者に選ばれたからだよ」
「ふむ、それでは……貴方を倒せば、私は元の世界に戻れるのかな?」
そう言うや否や、私は殺気をたぎらせる。
「うわっ、ちょっ、貴方は本当に人間かい!?」
「人間だとも」
鋭く繰り出した拳を避けられ、すかさず蹴りを入れると、セイクリアとやらに受け止められてしまう。そこで、急接近して足払いをかけてみれば、それすらも宙に浮かんでかわしてしまい……。
うむ? 宙に、浮かんだ?
「……なるほど、貴方は超上的な力を持っているらしい。神を名乗るだけはある」
「いや、僕、本当に神だからねっ!?」
どうやって引きずり下ろしてやろうかと考えていると、セイクリアからは必死な突っ込みが入る。しかし、こちらも真剣なのだ。なぜなら……。
「今日は、タロの命日なんだ。早く元の世界に戻してもらおう」
そして、俺は高く跳躍すると、セイクリアに蹴りを繰り出す。
「わーっ、わーっ、タロさんは生きてるからっ! ナーガ世界で、今、冒険中だからっ!」
蹴りを繰り出せば繰り出すほど、セイクリアは高く飛び、私も高く跳ぶ。ただ、その言葉を聞いた瞬間、私は一時、話し合いのために休戦することに決めた。
「タロが、ナーガ世界に居るというのは、どういうことなのだ?」
殺気はそのままに問いかけると、セイクリアは恐る恐る下りてきて、質問に答えようと口を開き……。
「あぁ、忘れていた。もし、自分勝手な理由であれば、何が何でも潰してやるから、覚悟しておくことだな」
「神を神とも思わない貴方が勇者って、何か間違ってないかいっ!?」
そんな叫びを無視して、私はセイクリアを尋問するのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一話で白い空間での話は終わるかなと思ってたら、そうでもありませんでした。
それでは、また!
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