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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第四百七十四話 港防衛戦(三)
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タコは、我輩が飛び出しても、敵として認識していないのか、港の破壊の方に意識を取られているようだった。長い足を打ちつけて、何とか『結界』を壊そうとしている。
「にゃっ。にゃおーんっ(させないのだっ。猫流奥義、極大ガリガリプラスっ)」
普通のガリガリプラスでは、とうていあのタコには通用しないと思い、我輩、魔力の爪を三メートルほどに伸ばしてタコの頭へと攻撃をしかける。しかし……。
「にゃっ!? (にゃんとっ!?)」
我輩の爪は、なぜかニュルンッと軌道が逸れてしまう。結果、タコにはダメージが入らない。
「にゃ……にゃあ(そういえば……タコはヌメヌメしていると聞いたことがあるのだ)」
飼い主から、釣れたばかりのタコはヌメヌメしているということを教えられた記憶がある我輩は、きっとそのせいで、我輩の爪が通らなかったのだと考える。
タコは、我輩の攻撃に気づきもせずに、ひたすら足を持ち上げては振り下ろしを繰り返している。
「にゃー……にゃ……(ヌメヌメを取る方法……何だったか……)」
確か、その時一緒に、飼い主からヌメヌメを取る方法を聞いていたのだ。しかし、今、咄嗟に思い出せない我輩は、とにかく『結界』を強化しながら考える。
「にゃー、にゃー……(うーむ、うーむ……)」
海水が飛び散る中、我輩、必死に考えていると、ふいに、その海水が我輩の口を直撃する。
「にゃごっ(しょっぱっ)」
塩を含んだ海水に、我輩、思わず叫び……そこで、ようやく方法を思い出す。
「にゃっ! (塩もみなのだっ!)」
ようやく思い出した方法に、我輩、小躍りしたくなる。
「にゃ……にゃあ……(塩は海水の中にあるから……確か、海水を乾かしたら塩ができるはず……)」
海水を乾かす方法は分からないが、取り敢えず、一度試してみるべきだろうと、我輩はラーミアが良く使う魔法を唱える。
「にゃあ(『水球獄』)」
本来は拘束用の魔法。しかし、今回は、塩を精製するため、海水を直径二十メートル近い球体にして集める。
さすがに、タコも自分が居た場所の海水がなくなったことに気づき、攻撃を止めて辺りを観察し出す。
「にゃあ(乾かすということは、きっと火で炙れば良いのだ)」
タコの頭上に水の球体を移動させた我輩は、あれだけの水を一気に蒸発させるだけの魔法をタマに尋ねてみる。
《タマ、起動します。
あの量の水ですと、『煉獄の炎』が最適です。
サポートは必要ですか?
はい/いいえ》
我輩、迷わず『はい』を選択して……直後、視界が血のように真っ赤な炎に染まった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さぁ、始まりました。
タロの三分間クッキング!
……えっ?
違う?
討伐?
……でも、やってることは料理……。
次回、『塩揉みでキレイキレイ』です(笑)
それでは、また!
「にゃっ。にゃおーんっ(させないのだっ。猫流奥義、極大ガリガリプラスっ)」
普通のガリガリプラスでは、とうていあのタコには通用しないと思い、我輩、魔力の爪を三メートルほどに伸ばしてタコの頭へと攻撃をしかける。しかし……。
「にゃっ!? (にゃんとっ!?)」
我輩の爪は、なぜかニュルンッと軌道が逸れてしまう。結果、タコにはダメージが入らない。
「にゃ……にゃあ(そういえば……タコはヌメヌメしていると聞いたことがあるのだ)」
飼い主から、釣れたばかりのタコはヌメヌメしているということを教えられた記憶がある我輩は、きっとそのせいで、我輩の爪が通らなかったのだと考える。
タコは、我輩の攻撃に気づきもせずに、ひたすら足を持ち上げては振り下ろしを繰り返している。
「にゃー……にゃ……(ヌメヌメを取る方法……何だったか……)」
確か、その時一緒に、飼い主からヌメヌメを取る方法を聞いていたのだ。しかし、今、咄嗟に思い出せない我輩は、とにかく『結界』を強化しながら考える。
「にゃー、にゃー……(うーむ、うーむ……)」
海水が飛び散る中、我輩、必死に考えていると、ふいに、その海水が我輩の口を直撃する。
「にゃごっ(しょっぱっ)」
塩を含んだ海水に、我輩、思わず叫び……そこで、ようやく方法を思い出す。
「にゃっ! (塩もみなのだっ!)」
ようやく思い出した方法に、我輩、小躍りしたくなる。
「にゃ……にゃあ……(塩は海水の中にあるから……確か、海水を乾かしたら塩ができるはず……)」
海水を乾かす方法は分からないが、取り敢えず、一度試してみるべきだろうと、我輩はラーミアが良く使う魔法を唱える。
「にゃあ(『水球獄』)」
本来は拘束用の魔法。しかし、今回は、塩を精製するため、海水を直径二十メートル近い球体にして集める。
さすがに、タコも自分が居た場所の海水がなくなったことに気づき、攻撃を止めて辺りを観察し出す。
「にゃあ(乾かすということは、きっと火で炙れば良いのだ)」
タコの頭上に水の球体を移動させた我輩は、あれだけの水を一気に蒸発させるだけの魔法をタマに尋ねてみる。
《タマ、起動します。
あの量の水ですと、『煉獄の炎』が最適です。
サポートは必要ですか?
はい/いいえ》
我輩、迷わず『はい』を選択して……直後、視界が血のように真っ赤な炎に染まった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さぁ、始まりました。
タロの三分間クッキング!
……えっ?
違う?
討伐?
……でも、やってることは料理……。
次回、『塩揉みでキレイキレイ』です(笑)
それでは、また!
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