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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第四百七十五話 港防衛戦(四)
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高温の炎で、一瞬にして水を蒸発させた我輩。
ちなみにタコは、いきなり炎の塊が頭上に出現したことによって、全ての足を用いて一気に跳んで海へと戻ろうとしていたので、その進行方向に『結界』を張っておいた。ボンッと音を立てて『結界』に張りつき、それでも必死に逃げようと『結界』を叩くタコは憐れですらあったが、残念ながら、我輩、それを気にする余裕はない。なぜなら……。
「にゃあっ!? (こ、こんなに少なくなるのかっ!?)」
精製された塩は、海水の一割にも満たない量。宙に浮かぶそれを見て、我輩、ショックだった。
《タロ様、ここは、何度も挑戦あるのみです》
「にゃっ(そうであるなっ)」
あまりの少なさにショックを受けたものの、まだまだ海水は多い。何度も何度もやれば、きっと、大量の塩を得られるのだ。そうしてもう一度『水球獄』を発動させれば、タコの方から『オォオッ!?』と、何やら悲痛に聞こえる声が響いてくる。しかし、それを気にすることなく、我輩、躊躇うことなく『煉獄の炎』を発動させては、また『水球獄』で海水の玉を作ることを繰り返す。
それらの作業を十回ほど繰り返したところで、我輩、ようやく満足のいく塩を手に入れる。
「にゃっ(これなら塩揉みできるのだっ)」
《では、タコを持ち上げるために、『軽量化』した上で、風で浮かせましょう》
「にゃっ(分かったのだっ)」
海水に浸かってグッタリとした様子のタコを眺めた我輩は、タマの言葉に素直に従って『軽量化』をかける。
「にゃー? (そういえば、揉むのはどうすれば良いのだろうか?)」
《ならば、土魔法で巨大な手を形作り、揉みこんでみるのはどうでしょうか?》
「にゃあっ(採用なのだっ)」
タマのアイデアに、我輩、すぐさま飛びつく。それが、タコに取ってどれだけ残酷なのかも知らずに……。
《ついでに、光魔法であの瘴気も取り除いてしまいましょう。
では、サポートは必要ですか?
はい/いいえ》
「にゃっ(『はい』なのだっ)」
すると、次の瞬間、タコは宙に浮かび、弱々しく悲鳴を上げる。そして、そんなタコの周りに作ったばかりの熱々の塩がまとわりつき、さらに悲鳴が大きくなる。
《では、塩揉みを開始致します。光魔法『照射』、土魔法『土像』を展開》
「オォッ、オォォォオッ!」
光魔法で上から照射されながら、土で作られた巨大な二本の手がタコを挟み込むようにして建つ。そして……。
「オォォォォォォォオッ!!」
タコの悲痛な叫びが海岸に響き渡るのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そういえば、タイトル、『港防衛戦』なんだよなぁと思いながら……『タコの塩揉み』じゃないんだよなぁと頭を悩ませる今日この頃。
タロに戦闘をさせると、何だかどこかで食の方向に向かっていっているような気がします。
それでは、また!
ちなみにタコは、いきなり炎の塊が頭上に出現したことによって、全ての足を用いて一気に跳んで海へと戻ろうとしていたので、その進行方向に『結界』を張っておいた。ボンッと音を立てて『結界』に張りつき、それでも必死に逃げようと『結界』を叩くタコは憐れですらあったが、残念ながら、我輩、それを気にする余裕はない。なぜなら……。
「にゃあっ!? (こ、こんなに少なくなるのかっ!?)」
精製された塩は、海水の一割にも満たない量。宙に浮かぶそれを見て、我輩、ショックだった。
《タロ様、ここは、何度も挑戦あるのみです》
「にゃっ(そうであるなっ)」
あまりの少なさにショックを受けたものの、まだまだ海水は多い。何度も何度もやれば、きっと、大量の塩を得られるのだ。そうしてもう一度『水球獄』を発動させれば、タコの方から『オォオッ!?』と、何やら悲痛に聞こえる声が響いてくる。しかし、それを気にすることなく、我輩、躊躇うことなく『煉獄の炎』を発動させては、また『水球獄』で海水の玉を作ることを繰り返す。
それらの作業を十回ほど繰り返したところで、我輩、ようやく満足のいく塩を手に入れる。
「にゃっ(これなら塩揉みできるのだっ)」
《では、タコを持ち上げるために、『軽量化』した上で、風で浮かせましょう》
「にゃっ(分かったのだっ)」
海水に浸かってグッタリとした様子のタコを眺めた我輩は、タマの言葉に素直に従って『軽量化』をかける。
「にゃー? (そういえば、揉むのはどうすれば良いのだろうか?)」
《ならば、土魔法で巨大な手を形作り、揉みこんでみるのはどうでしょうか?》
「にゃあっ(採用なのだっ)」
タマのアイデアに、我輩、すぐさま飛びつく。それが、タコに取ってどれだけ残酷なのかも知らずに……。
《ついでに、光魔法であの瘴気も取り除いてしまいましょう。
では、サポートは必要ですか?
はい/いいえ》
「にゃっ(『はい』なのだっ)」
すると、次の瞬間、タコは宙に浮かび、弱々しく悲鳴を上げる。そして、そんなタコの周りに作ったばかりの熱々の塩がまとわりつき、さらに悲鳴が大きくなる。
《では、塩揉みを開始致します。光魔法『照射』、土魔法『土像』を展開》
「オォッ、オォォォオッ!」
光魔法で上から照射されながら、土で作られた巨大な二本の手がタコを挟み込むようにして建つ。そして……。
「オォォォォォォォオッ!!」
タコの悲痛な叫びが海岸に響き渡るのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
そういえば、タイトル、『港防衛戦』なんだよなぁと思いながら……『タコの塩揉み』じゃないんだよなぁと頭を悩ませる今日この頃。
タロに戦闘をさせると、何だかどこかで食の方向に向かっていっているような気がします。
それでは、また!
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