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第五章 ルビーナ商国とボスティア海国の闇
第四百七十六話 港防衛戦(五)
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「にゃあぁっ(おぉっ、黒い靄がなくなったのだっ)」
約二十分という時間、延々と塩揉みをした結果、タコの黒い靄はなくなり、その紫っぽい姿を現す。ただ、タコの反応が微弱なのが少し気になるところではあった。
「オ……ォ……」
《塩揉み完了しました。
次は、水で塩を洗い流すべきだと思いますが、こちらはタロ様がなさいますか?》
「にゃっ(うむっ)」
それくらいならきっと、我輩にもできるのだ。そう思って、我輩、今度は海水ではなく、自分の魔力を用いて普通の水を生み出し、『水球獄』を発動させる。
「オ、オォッ、オォォオッ!」
「にゃっ(まだ活きが良かったのだっ)」
巨大な『水球獄』を見た瞬間に声を上げて空中に持ち上げられた状態から逃れようと身を捩るタコに、我輩、歓声を上げる。
「にゃ。にゃあ(飼い主が言っていたのだ。海のものは活きが良いものが美味しいのだと)」
こんなに暴れる力があるということは、まだまだ活きが良いということだ。つまりは、美味しいということだ。
「にゃーっ(洗い流すのだっ)」
そう言うや否や、我輩、タコを『水球獄』に突っ込み、グルグルと掻き回す。洗濯機が回る様子に似た光景を前にして、我輩、まだかまだかとワクワクドキドキと待つ。
《そろそろよろしいかと》
「にゃっ(分かったのだっ)」
「オ、オォ……」
ダラーンとしたタコを見て、我輩、いよいよ最後の仕上げだと張り切る。
「にゃあっ? にゃ? (タコはこのまま焼くのが良いのだろうか? それとも刺身という奴か?)」
《新鮮ですので、まずは刺身で食べることをおすすめ致します》
「にゃあっ(分かったのだっ)」
ここで、タコはスライスされる運命と相成った。
「オ、オ……」
微妙に怯える様子を見せるタコに、我輩、紳士として涎が垂れてしまいそうになるのを我慢して、魔力で爪を精製する。
「にゃおーんっ(猫流奥義、極大ガリガリプラス連舞っ)」
足の一本に狙いを定めた我輩は、それを切り落とし、タコの絶叫を聞くのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
……本当に、これって『港防衛戦』、なんですけどね?
『タコ惨殺事件』と間違ってないだろうかと思ってしまう展開に……。
ま、まぁ、次からは戦闘(?)は終わりで、お話が進む予定です。
それでは、また!
約二十分という時間、延々と塩揉みをした結果、タコの黒い靄はなくなり、その紫っぽい姿を現す。ただ、タコの反応が微弱なのが少し気になるところではあった。
「オ……ォ……」
《塩揉み完了しました。
次は、水で塩を洗い流すべきだと思いますが、こちらはタロ様がなさいますか?》
「にゃっ(うむっ)」
それくらいならきっと、我輩にもできるのだ。そう思って、我輩、今度は海水ではなく、自分の魔力を用いて普通の水を生み出し、『水球獄』を発動させる。
「オ、オォッ、オォォオッ!」
「にゃっ(まだ活きが良かったのだっ)」
巨大な『水球獄』を見た瞬間に声を上げて空中に持ち上げられた状態から逃れようと身を捩るタコに、我輩、歓声を上げる。
「にゃ。にゃあ(飼い主が言っていたのだ。海のものは活きが良いものが美味しいのだと)」
こんなに暴れる力があるということは、まだまだ活きが良いということだ。つまりは、美味しいということだ。
「にゃーっ(洗い流すのだっ)」
そう言うや否や、我輩、タコを『水球獄』に突っ込み、グルグルと掻き回す。洗濯機が回る様子に似た光景を前にして、我輩、まだかまだかとワクワクドキドキと待つ。
《そろそろよろしいかと》
「にゃっ(分かったのだっ)」
「オ、オォ……」
ダラーンとしたタコを見て、我輩、いよいよ最後の仕上げだと張り切る。
「にゃあっ? にゃ? (タコはこのまま焼くのが良いのだろうか? それとも刺身という奴か?)」
《新鮮ですので、まずは刺身で食べることをおすすめ致します》
「にゃあっ(分かったのだっ)」
ここで、タコはスライスされる運命と相成った。
「オ、オ……」
微妙に怯える様子を見せるタコに、我輩、紳士として涎が垂れてしまいそうになるのを我慢して、魔力で爪を精製する。
「にゃおーんっ(猫流奥義、極大ガリガリプラス連舞っ)」
足の一本に狙いを定めた我輩は、それを切り落とし、タコの絶叫を聞くのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
……本当に、これって『港防衛戦』、なんですけどね?
『タコ惨殺事件』と間違ってないだろうかと思ってしまう展開に……。
ま、まぁ、次からは戦闘(?)は終わりで、お話が進む予定です。
それでは、また!
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