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第一章 アルトルム王国の病
第十七話 自己紹介と情報整理
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魔王バルディスとの協力関係を築いた我輩。我輩は眠っている間に外に出ていたらしいラーミアとディアムが帰ってきてから、ともに意見を交わすこととなった。
ちなみに、二人を待つ間に、ご飯はしっかり食べたのだ。なんと、なんと、我輩の大好物である、ささみをもらえたのだ。満腹満腹、なのだ。
「にゃあにゃ(それでは話す前に、まずは、自己紹介をしてほしいのだ)」
そんなこんなで、我輩、とりあえずは自己紹介を要求したのだ。我輩は名乗ったにもかかわらず、彼らが名乗らないのはいささか不満なのだ。もちろん、名前は何となく呼びあっているものを知ってはいる。しかし、ちゃんとした自己紹介は聞きたいものなのだ。
「そうだな。まずは、自己紹介だな」
宿屋に帰ってきて、バルディスから我輩達の協力関係について聞いたラーミアとディアムは、バルディスの通訳を受けて、驚きながらも異論はないと頷く。そして、どうやら、自己紹介はディアムから行われるらしい。我輩、慎重に抱き上げられて、目線を合わせるように抱えられたのだ。
「俺の名、ディアム・ハイド。ファルシス魔国、隠密部隊隊長。バルの幼馴染み。趣味、観察。よろしく」
「にゃあ? にゃー……にゃにゃっ(おんみつ? あんみつの一種であろうか……何はともあれ、よろしくなのだっ)」
『おんみつ何とか』とやらはよく分からないが、あんみつならば知っている。飼い主が、甘くて美味しいものだと教えてくれたのだっ。……食べさせてはもらえなかったが。
そして、我輩がしっかりと挨拶を言い終えると、ディアムは、ふと気付いたようにフードを取る。
そこに表れたディアムの顔は、黒い長髪のせいか、全体的に暗く、黒目のタレ目で……どこか影が薄いように見えたのだ。
ただ、やはり、『まぞく』らしく、バルディスと同じような角があった。その色は濃い灰色といった色合いで、角自体の大きさもバルディスほどではない。きっと、我輩の前足と人間の拳の中間くらいのサイズなのだが、髪に隠れて、あまり目立たなかった。
「………ブッ、ククッ」
「……バル、猫、なんと?」
いきなり笑いだし、通訳を放棄したバルディスに、ディアムはしっかりと我輩の言葉を尋ねてくる。
我輩、何もおかしなことは言っていないのだが……?
「あ、あぁ、悪い、ただ、タロは隠密って言葉を知らなかったみたいでな。隠密をあんみつの一種だと勘違いして……ククッ」
「……猫、後で、隠密、教えてやる」
「に、にゃー(そ、そうか)」
無表情ながらも真剣に、我輩へと宣言したディアムは、その後、我輩の言葉を通訳してもらうと、一つ頷いて次はラーミアへと我輩の体を預ける。
う、うむ、もう、怖くはないのだ。大丈夫、なのだ。
「ふふっ、可愛いわ」
ラーミアは、我輩の体を抱えると、フードをさっさと取り去ってしまう。そして、そこには、大人の色香を纏った、美女の顔があった。
紫のロングヘアーに、淡く光る翡翠の瞳。赤く、ぷっくりとした唇。そして、『まぞく』である証明らしき角は、鮮血のように赤く、拳大のバルディスの角程ではないものの、ディアムよりも大きかった。
「私はラーミア・ネクロ。ファルシス魔国の四天王の一人よ。バルとは、私も幼馴染みね。後は……そう、趣味は、可愛いものを愛でることよ。よろしくね。可愛い猫ちゃん」
「に、にゃあ(よ、よろしく、なのだ)」
なぜであろうか。我輩、猫であるが故に、可愛いと言われることは日常茶飯事であったはずなのに…我輩、ラーミアの『可愛い猫ちゃん』という言葉にゾクッとしたのだ。そう、これは、獲物を見つけた肉食獣のような……。
そこまで考えて、我輩、ブンブンと頭を振って思考を振り切る。なんだか、このまま考えてはいけないような気がしたのだ。
ラーミアの様子を注意深く観察していると、突如として、我輩の体が別の手に持ち上げられる。
「それじゃあ、最後は俺だな」
我輩、バルディスに抱き上げられたらしいのだ。今だけは、危険地帯より助け出してくれたバルディスに感謝なのだ。
「俺はバルディス・ロード・ファルシス。ファルシス魔国、第七十代魔王だ。趣味は……そうだな。小動物全般が好きだ。よろしく」
「にゃっ。にゃ? にゃあ?(よろしくなのだっ。ん? もしかして我輩も小動物というくくりなのであろうか?)」
「もちろん」
「にゃあにゃあ? (では、なぜ、我輩は最初、食べられそうになったのだ?)」
「あー、あんまりにも腹が減って、人格がおかしくなってたんだ」
「にゃあ(そういうこともあるのだな)」
「そういうこともあるんだ」
「いえ、それは違うと思うのですが」
我輩達の会話に、途中、何となく会話を理解したらしきラーミアが口を挟んできたものの、我輩、このまま都合の良いように解釈させてもらうのだ。我輩を食べようとしたのが特別なことではないとしたら、それは怖すぎるのだっ。知らぬが仏なのだっ。
「まっ、自己紹介はこんなもので良いだろ。それより、早く情報整理をしようじゃないか」
バルディスの明るいその言葉に、我輩、ひとまず恐ろしい想像を追い払う。情報整理はとても大切なことなのだ。これで、もしかしたら病の原因が掴めるかもしれないのだ。
「まずは、俺達から情報提供しよう。ディアム」
「御意。報告は三つ。一つ、病は三ヶ月前、『宵闇の一日』から始まったとされているが、その前日から兆候が見られた。一つ、『宵闇の一日』以降、エルブ山脈への道が大岩で塞がれた。一つ、エルブ山脈へ向かう者は、何者かに襲われている。以上」
聞かされた情報は、どれも知らないものばかり。ただ、この情報を聞く限り、そのエルブ山脈とやらに何かがあることくらいしか分からない。しかも、病に関係があるのかは不明である。
そして、話には全く関係ないが、我輩、ディアムがこんなに話せるなんて知らなかったのだ。ちょっと感動なのだ。
「にゃあ。にゃーにゃー(ううむ、どれも知らない情報だったのだ。しかし、我輩の情報とは一つも被っていなかったのだ)」
「本当かっ! なら、情報を頼む」
「にゃあっ(もちろんなのだっ)」
彼らが情報をくれたように、我輩も情報を提供しなければなるまい。何と言っても、我輩達は協力関係にあるのだから。
「にゃーにゃ。にゃ。にゃあにゃ。にゃー。(我輩は情報を三つ得ていて、その内の一つがバルディス達の情報であったのだ。だから、それは省くとして、あと二つ。一つは、北の川辺でコソコソしていた人間達が居たらしいこと。もう一つは、花屋のレディが落ち込んでいることなのだ)」
「……よし、言いたいことはあるが、通訳するから待ってろ」
何やら、バルディスは頭を抱えていたが、我輩、ちゃんと伝えたのだ。……ちゃっかり、チャーから得た情報を入れたのが不味かったのかもしれないが、レディを放っておくわけにはいかないのだ。これは、紳士としての矜持なのだ。
「……花屋の娘に関してはどうでも良いとして」
「にゃっ(どうでも良くないのだっ)」
「気になるのは、北の川辺での人間ですね」
バルディスとラーミアの二人に無視されて、我輩、悲しいのだ。
「川辺の情報、なかった。猫、詳しく、教えて?」
名前は呼んでくれなかったものの、ディアムは、バルディスとラーミアとは違い、我輩を無視することなく問いかけてくれる。我輩、張り切るのだ。
北の川辺でのことで集めた情報を、我輩、全て吐き出した。どうか、これらの情報のどれかが、病を止めるための手立てに繋がりますようにと祈りながら……。
そうして、我輩達は、明日、北の川辺で人間を見たという猫に道案内を頼んで、偵察に行くことにしたのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
魔王とともに動き始めたタロ。
その行く末にはいったい何がっ!
構成はきちんと練っていても、書いてて楽しいタロ。
天然キャラって使いやすいです。
可愛いです。
と、いうわけで、今後の活躍に乞うご期待!
ちなみに、二人を待つ間に、ご飯はしっかり食べたのだ。なんと、なんと、我輩の大好物である、ささみをもらえたのだ。満腹満腹、なのだ。
「にゃあにゃ(それでは話す前に、まずは、自己紹介をしてほしいのだ)」
そんなこんなで、我輩、とりあえずは自己紹介を要求したのだ。我輩は名乗ったにもかかわらず、彼らが名乗らないのはいささか不満なのだ。もちろん、名前は何となく呼びあっているものを知ってはいる。しかし、ちゃんとした自己紹介は聞きたいものなのだ。
「そうだな。まずは、自己紹介だな」
宿屋に帰ってきて、バルディスから我輩達の協力関係について聞いたラーミアとディアムは、バルディスの通訳を受けて、驚きながらも異論はないと頷く。そして、どうやら、自己紹介はディアムから行われるらしい。我輩、慎重に抱き上げられて、目線を合わせるように抱えられたのだ。
「俺の名、ディアム・ハイド。ファルシス魔国、隠密部隊隊長。バルの幼馴染み。趣味、観察。よろしく」
「にゃあ? にゃー……にゃにゃっ(おんみつ? あんみつの一種であろうか……何はともあれ、よろしくなのだっ)」
『おんみつ何とか』とやらはよく分からないが、あんみつならば知っている。飼い主が、甘くて美味しいものだと教えてくれたのだっ。……食べさせてはもらえなかったが。
そして、我輩がしっかりと挨拶を言い終えると、ディアムは、ふと気付いたようにフードを取る。
そこに表れたディアムの顔は、黒い長髪のせいか、全体的に暗く、黒目のタレ目で……どこか影が薄いように見えたのだ。
ただ、やはり、『まぞく』らしく、バルディスと同じような角があった。その色は濃い灰色といった色合いで、角自体の大きさもバルディスほどではない。きっと、我輩の前足と人間の拳の中間くらいのサイズなのだが、髪に隠れて、あまり目立たなかった。
「………ブッ、ククッ」
「……バル、猫、なんと?」
いきなり笑いだし、通訳を放棄したバルディスに、ディアムはしっかりと我輩の言葉を尋ねてくる。
我輩、何もおかしなことは言っていないのだが……?
「あ、あぁ、悪い、ただ、タロは隠密って言葉を知らなかったみたいでな。隠密をあんみつの一種だと勘違いして……ククッ」
「……猫、後で、隠密、教えてやる」
「に、にゃー(そ、そうか)」
無表情ながらも真剣に、我輩へと宣言したディアムは、その後、我輩の言葉を通訳してもらうと、一つ頷いて次はラーミアへと我輩の体を預ける。
う、うむ、もう、怖くはないのだ。大丈夫、なのだ。
「ふふっ、可愛いわ」
ラーミアは、我輩の体を抱えると、フードをさっさと取り去ってしまう。そして、そこには、大人の色香を纏った、美女の顔があった。
紫のロングヘアーに、淡く光る翡翠の瞳。赤く、ぷっくりとした唇。そして、『まぞく』である証明らしき角は、鮮血のように赤く、拳大のバルディスの角程ではないものの、ディアムよりも大きかった。
「私はラーミア・ネクロ。ファルシス魔国の四天王の一人よ。バルとは、私も幼馴染みね。後は……そう、趣味は、可愛いものを愛でることよ。よろしくね。可愛い猫ちゃん」
「に、にゃあ(よ、よろしく、なのだ)」
なぜであろうか。我輩、猫であるが故に、可愛いと言われることは日常茶飯事であったはずなのに…我輩、ラーミアの『可愛い猫ちゃん』という言葉にゾクッとしたのだ。そう、これは、獲物を見つけた肉食獣のような……。
そこまで考えて、我輩、ブンブンと頭を振って思考を振り切る。なんだか、このまま考えてはいけないような気がしたのだ。
ラーミアの様子を注意深く観察していると、突如として、我輩の体が別の手に持ち上げられる。
「それじゃあ、最後は俺だな」
我輩、バルディスに抱き上げられたらしいのだ。今だけは、危険地帯より助け出してくれたバルディスに感謝なのだ。
「俺はバルディス・ロード・ファルシス。ファルシス魔国、第七十代魔王だ。趣味は……そうだな。小動物全般が好きだ。よろしく」
「にゃっ。にゃ? にゃあ?(よろしくなのだっ。ん? もしかして我輩も小動物というくくりなのであろうか?)」
「もちろん」
「にゃあにゃあ? (では、なぜ、我輩は最初、食べられそうになったのだ?)」
「あー、あんまりにも腹が減って、人格がおかしくなってたんだ」
「にゃあ(そういうこともあるのだな)」
「そういうこともあるんだ」
「いえ、それは違うと思うのですが」
我輩達の会話に、途中、何となく会話を理解したらしきラーミアが口を挟んできたものの、我輩、このまま都合の良いように解釈させてもらうのだ。我輩を食べようとしたのが特別なことではないとしたら、それは怖すぎるのだっ。知らぬが仏なのだっ。
「まっ、自己紹介はこんなもので良いだろ。それより、早く情報整理をしようじゃないか」
バルディスの明るいその言葉に、我輩、ひとまず恐ろしい想像を追い払う。情報整理はとても大切なことなのだ。これで、もしかしたら病の原因が掴めるかもしれないのだ。
「まずは、俺達から情報提供しよう。ディアム」
「御意。報告は三つ。一つ、病は三ヶ月前、『宵闇の一日』から始まったとされているが、その前日から兆候が見られた。一つ、『宵闇の一日』以降、エルブ山脈への道が大岩で塞がれた。一つ、エルブ山脈へ向かう者は、何者かに襲われている。以上」
聞かされた情報は、どれも知らないものばかり。ただ、この情報を聞く限り、そのエルブ山脈とやらに何かがあることくらいしか分からない。しかも、病に関係があるのかは不明である。
そして、話には全く関係ないが、我輩、ディアムがこんなに話せるなんて知らなかったのだ。ちょっと感動なのだ。
「にゃあ。にゃーにゃー(ううむ、どれも知らない情報だったのだ。しかし、我輩の情報とは一つも被っていなかったのだ)」
「本当かっ! なら、情報を頼む」
「にゃあっ(もちろんなのだっ)」
彼らが情報をくれたように、我輩も情報を提供しなければなるまい。何と言っても、我輩達は協力関係にあるのだから。
「にゃーにゃ。にゃ。にゃあにゃ。にゃー。(我輩は情報を三つ得ていて、その内の一つがバルディス達の情報であったのだ。だから、それは省くとして、あと二つ。一つは、北の川辺でコソコソしていた人間達が居たらしいこと。もう一つは、花屋のレディが落ち込んでいることなのだ)」
「……よし、言いたいことはあるが、通訳するから待ってろ」
何やら、バルディスは頭を抱えていたが、我輩、ちゃんと伝えたのだ。……ちゃっかり、チャーから得た情報を入れたのが不味かったのかもしれないが、レディを放っておくわけにはいかないのだ。これは、紳士としての矜持なのだ。
「……花屋の娘に関してはどうでも良いとして」
「にゃっ(どうでも良くないのだっ)」
「気になるのは、北の川辺での人間ですね」
バルディスとラーミアの二人に無視されて、我輩、悲しいのだ。
「川辺の情報、なかった。猫、詳しく、教えて?」
名前は呼んでくれなかったものの、ディアムは、バルディスとラーミアとは違い、我輩を無視することなく問いかけてくれる。我輩、張り切るのだ。
北の川辺でのことで集めた情報を、我輩、全て吐き出した。どうか、これらの情報のどれかが、病を止めるための手立てに繋がりますようにと祈りながら……。
そうして、我輩達は、明日、北の川辺で人間を見たという猫に道案内を頼んで、偵察に行くことにしたのだった。
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