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第二章 反撃のサナフ教国
第百三十七話 愛の抱擁
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ロッダが愛の抱擁を受けている間、俺達は作戦が無事成功したことを互いに称えあう。
「ロッダ様、ロッダ様、ロッダ様ぁぁあっ」
「く、来るなっ! ノルじいっ!」
「まさか、本当にロッダを人質に取るとはな。俺達には予想もできなかったぞ」
「あっはっはっ、そりゃあそうですよね。ですが、僕には分かってましたよ。だって、ロッダ様よりも竜の方が何十倍も手強いんですから。ロッダ様を人質にしてでも、竜を殺そうとするのは当たり前です。そして、あわよくば、ロッダ様も殺そうとしていたのでしょうね」
「もし、先に、殺そうとしてたら、俺、首をはねるつもりだった」
ディアムがそう言ってハーグをにらむと、ハーグは声も出せない状態で震え上がる。そして、そんな中、俺はジルクとともに残りの落とし穴にはまって動けなくなっている騎士達を引き上げて拘束していく。
「まっ、それはそれで良かったんですがね。でも、捕まえた方が色々と情報が引き出せそうなんですよねぇ」
「そうだな。特に、ミルテナ帝国の動きが知れると良いな」
「ロッダ様ぁっ、ご無事で、ご無事でなによりぃぃっ」
「ひぃっ、そ、その顔を近づけるなっ!」
「……にゃー? (……バルディス、ロッダは助けないのか?)」
ロッダのBGMを聞いて、タロはおそるおそる俺に問いかけてくるが、今は無視だ。今、助けに行って良いことなんて一つもない。
「あと、いつから、裏切っていたかも、重要」
「そうだな。それによっては、何か重要な情報も引き出せるかもしれないしな」
「道具は何が入り用です? 軽いものから重いものまで、色々取り揃えてますよ?」
「あぁ、そうだったな。今はラーミアが居ないから、道具に頼るしかないか」
「ラーミアなら、道具なし、一時間で吐かせる。拷問、天才」
「ひぇえっ、そりゃあ怖い。って、もしかして、僕、拷問にかけられる可能性ありました?」
「そうだな。ディアムがお前の情報を持ち帰っていなければ、そうしていたかもな」
「良かった。僕、ディアムさんにバレて良かったっ」
「このノルじいっ! どこまでもロッダ様にお供致しますぅっ」
「良いからっ、分かったからっ、離してくれっ!」
背後の気の毒な光景から全力で目を逸らしつつ、俺達は和やかに物騒なことを話し合う。ハーグの顔色は、その物騒さに応じて青くなっていく。
「まぁ、なんだ。とりあえず騎士達も全部引き上げたことだし、戻るか」
「えぇ、そう、ですね」
「了解」
「にゃっ。にゃあっ(もう我慢ならないのだっ。我輩、助けに行ってくるのだっ)」
「へ? お、おいっ、タロ!?」
ノルディが怖いという理由でロッダを放置していた俺は、タロの勇ましい言葉に大きく動揺する。俺では、到底説得などできそうにないノルディに対して、タロは言葉も通じないままに突撃をしようとしているのだ。どんな現象が起こるか分かったものではない。
「ふしゃーっ。にゃおーんっ! (いい加減にするのだっ。猫流奥義、ず・つ・きっ!)」
そして、止める間もなく、タロは肉体言語という最強の言語によって、ノルディの頭に自身の頭をぶつける。
ゴツンッ!
何か、してはならない音がして、ノルディは声もなく後ろへと倒れる。……ロッダを巻き込んで。
「む、むぐぅぅうっ!?」
「にゃっ……(あっ……)」
「「「げっ」」」
そして、ロッダは最悪なファーストキスを経験し、気絶したノルディに抱えられたまま、涙目になるのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
えー、こほんっ。
すみません、ロッダで盛大に遊んでしまいました。
プロットでは、こうなる予定はなかったんですけどね?
書いてる内に、ちょびっと魔が差しました。
今回は、なぜロッダが人質に取られたかの説明をしておこうとして書いてたはずなんですけど……はい、ロッダには、皆で手を合わせてやりましょう。
成仏できますように(←えっ?違う?)
それでは、また!
「ロッダ様、ロッダ様、ロッダ様ぁぁあっ」
「く、来るなっ! ノルじいっ!」
「まさか、本当にロッダを人質に取るとはな。俺達には予想もできなかったぞ」
「あっはっはっ、そりゃあそうですよね。ですが、僕には分かってましたよ。だって、ロッダ様よりも竜の方が何十倍も手強いんですから。ロッダ様を人質にしてでも、竜を殺そうとするのは当たり前です。そして、あわよくば、ロッダ様も殺そうとしていたのでしょうね」
「もし、先に、殺そうとしてたら、俺、首をはねるつもりだった」
ディアムがそう言ってハーグをにらむと、ハーグは声も出せない状態で震え上がる。そして、そんな中、俺はジルクとともに残りの落とし穴にはまって動けなくなっている騎士達を引き上げて拘束していく。
「まっ、それはそれで良かったんですがね。でも、捕まえた方が色々と情報が引き出せそうなんですよねぇ」
「そうだな。特に、ミルテナ帝国の動きが知れると良いな」
「ロッダ様ぁっ、ご無事で、ご無事でなによりぃぃっ」
「ひぃっ、そ、その顔を近づけるなっ!」
「……にゃー? (……バルディス、ロッダは助けないのか?)」
ロッダのBGMを聞いて、タロはおそるおそる俺に問いかけてくるが、今は無視だ。今、助けに行って良いことなんて一つもない。
「あと、いつから、裏切っていたかも、重要」
「そうだな。それによっては、何か重要な情報も引き出せるかもしれないしな」
「道具は何が入り用です? 軽いものから重いものまで、色々取り揃えてますよ?」
「あぁ、そうだったな。今はラーミアが居ないから、道具に頼るしかないか」
「ラーミアなら、道具なし、一時間で吐かせる。拷問、天才」
「ひぇえっ、そりゃあ怖い。って、もしかして、僕、拷問にかけられる可能性ありました?」
「そうだな。ディアムがお前の情報を持ち帰っていなければ、そうしていたかもな」
「良かった。僕、ディアムさんにバレて良かったっ」
「このノルじいっ! どこまでもロッダ様にお供致しますぅっ」
「良いからっ、分かったからっ、離してくれっ!」
背後の気の毒な光景から全力で目を逸らしつつ、俺達は和やかに物騒なことを話し合う。ハーグの顔色は、その物騒さに応じて青くなっていく。
「まぁ、なんだ。とりあえず騎士達も全部引き上げたことだし、戻るか」
「えぇ、そう、ですね」
「了解」
「にゃっ。にゃあっ(もう我慢ならないのだっ。我輩、助けに行ってくるのだっ)」
「へ? お、おいっ、タロ!?」
ノルディが怖いという理由でロッダを放置していた俺は、タロの勇ましい言葉に大きく動揺する。俺では、到底説得などできそうにないノルディに対して、タロは言葉も通じないままに突撃をしようとしているのだ。どんな現象が起こるか分かったものではない。
「ふしゃーっ。にゃおーんっ! (いい加減にするのだっ。猫流奥義、ず・つ・きっ!)」
そして、止める間もなく、タロは肉体言語という最強の言語によって、ノルディの頭に自身の頭をぶつける。
ゴツンッ!
何か、してはならない音がして、ノルディは声もなく後ろへと倒れる。……ロッダを巻き込んで。
「む、むぐぅぅうっ!?」
「にゃっ……(あっ……)」
「「「げっ」」」
そして、ロッダは最悪なファーストキスを経験し、気絶したノルディに抱えられたまま、涙目になるのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
えー、こほんっ。
すみません、ロッダで盛大に遊んでしまいました。
プロットでは、こうなる予定はなかったんですけどね?
書いてる内に、ちょびっと魔が差しました。
今回は、なぜロッダが人質に取られたかの説明をしておこうとして書いてたはずなんですけど……はい、ロッダには、皆で手を合わせてやりましょう。
成仏できますように(←えっ?違う?)
それでは、また!
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