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美佐江から聞かされた話は、安藤たちに衝撃をもたらした。
「現在、アガルタにある門のほとんどは、始祖と考えられているプロトアの末裔である私たちの種族が管理しています」
美佐江は資料を広げながら説明を始めた。
「始祖はもともと太陽光の少ない惑星に住んでいたこともあり、弱い光でもよく見えるように目は黒目部分が多く、肌は青白いのです」
確かに、美佐江の目を見ると、黒目の部分が一般的な人間よりも大きいことがわかる。
「そして、太陽光に対して肌が弱く、地球型惑星では日中に肌を晒すことができませんでした。そのため古くは全身をくまなく覆い、目にはこちらで言うサングラスや遮光器をつけていたのです」
「遮光器土偶!」
森川が驚きの声を上げた。
「ええ、日本で出土した遮光器土偶は、その姿と考えられています」
「じゃあ、あの土偶は……」
「はい、私たちの祖先の姿かもしれません。また、主に夜に活動していたことや黒目が多いことで、場所によってはドラキュラと呼ばれたり、グレーと呼ばれていることもあります」
安藤は深く頷いた。多くの謎が一つ一つ解けていく感覚だった。
美佐江は続けた。
「現在、私たちの種族は二つに分かれています。私や兄のように、積極的に太陽光に適応することを何世紀にもわたり試み、太陽光を完全に克服した種族のグレス」
確かに、花巻吾郎は日中でも普通に活動している。
「そして、頑なに適応を拒み、以前の姿を保ち続けている種族のプロネス」
美佐江の表情がさらに暗くなった。
「そのプロネスが、地球上のどこかの国と手を結び、アガルタにある私たちの国を攻撃してきたのです」
「攻撃?」
安藤が身を乗り出した。
「はい。目的は不明ですが、おそらく門かアークを狙ったものと思われます。私たちが門の管理をしていることも、私たちが住む国の城に古代兵器が隠されていることも、プロトアの末裔なら誰でも知っていることですから」
「古代兵器……」
森川がつぶやいた。
「それは、以前花巻先生が話していたというオリハルコンを使う武器のことですか?」
花巻が頷いた。
「そうです。私も見たことはありませんが、言い伝えの通りなら非常に強力な兵器で、使い方を誤れば大変な被害をもたらします」
「それを狙って攻撃を?」
「その可能性が高いです」
美佐江が答えた。
「プロネスは長い間、グレスである私たちを見下してきました。太陽光に適応したことを『堕落』と呼んでいたのです」
美佐江は立ち上がって、部屋の中を歩き回った。
「攻撃は突然でした。私たちは平和な日常を送っていたのに、ある夜突然、港湾都市ラングームに船に乗った兵がたくさん現れて……」
その時の恐怖が、美佐江の声に込められていた。
「船?」
「はい、ゴムボートをかなり大きくしたような感じで、ものすごい速さでした。そこから降りてきたのは、ヘルメットを被ったプロネスの戦士たちと、地球人らしい兵士たちでした」
安藤と森川は顔を見合わせた。
「地球人が直接戦闘に関与しているということですか?」
「間違いありません。彼らの使っていた機関銃は私たちの世界にはありません。それに言葉も装備も、明らかに地球のものでした」
美佐江は窓の外を見つめた。
「私は、ちょうどその時ラングーム郊外の小高い場所にいましたから、すぐに皇都に連れ戻され、その後お祖父様の指示で兄に会うためにこちらに来ました。ですから、その後ラングームや他の仲間たちがどうなったか……」
その声は震えていた。
「それで、護衛の方々と一緒に?」
森川が優しく聞いた。
「いいえ。隠されていた門を使いましたから、私一人です。ヨルンヘルドとクロストロフは勇敢な戦士ですが、彼らは私に巻き込まれて来ただけで、何も知りません」
花巻が口を開いた。
「美佐江の話が本当だとすれば、地球上の誰かがプロネスと手を組んで、アガルタの古代兵器を狙っているということになります」
「それは……」
安藤は考え込んだ。
「もしかすると、最近の一連の事件と関係があるかもしれません」
「一連の事件?」
美佐江が聞き返した。
「九州での石板盗難、東シナ海での怪しい動き……すべてが門に関連している可能性があります」
森川も頷いた。
「確かに、タイミングが合いすぎていますね」
「そうなると」
安藤は立ち上がった。
「我々も本格的に動かなければなりません。美佐江さん、あなたの国を攻撃した勢力について、もっと詳しく教えてもらえますか?」
「はい、わかることはすべてお話しします」
美佐江は決意を込めて答えた。
「でも、時間があまりないかもしれません。攻撃が激しくて、それに……彼らがこちらの世界にも侵攻してくる可能性もありますし」
「侵攻?」
森川が驚いた。
「はい。私の国や周辺国には今回私が使った門以外にも複数の門があります。古代兵器を手に入れれば、次は地球の門の制圧を狙ってくる可能性もあるでしょう」
部屋に重い沈黙が落ちた。
「現在、アガルタにある門のほとんどは、始祖と考えられているプロトアの末裔である私たちの種族が管理しています」
美佐江は資料を広げながら説明を始めた。
「始祖はもともと太陽光の少ない惑星に住んでいたこともあり、弱い光でもよく見えるように目は黒目部分が多く、肌は青白いのです」
確かに、美佐江の目を見ると、黒目の部分が一般的な人間よりも大きいことがわかる。
「そして、太陽光に対して肌が弱く、地球型惑星では日中に肌を晒すことができませんでした。そのため古くは全身をくまなく覆い、目にはこちらで言うサングラスや遮光器をつけていたのです」
「遮光器土偶!」
森川が驚きの声を上げた。
「ええ、日本で出土した遮光器土偶は、その姿と考えられています」
「じゃあ、あの土偶は……」
「はい、私たちの祖先の姿かもしれません。また、主に夜に活動していたことや黒目が多いことで、場所によってはドラキュラと呼ばれたり、グレーと呼ばれていることもあります」
安藤は深く頷いた。多くの謎が一つ一つ解けていく感覚だった。
美佐江は続けた。
「現在、私たちの種族は二つに分かれています。私や兄のように、積極的に太陽光に適応することを何世紀にもわたり試み、太陽光を完全に克服した種族のグレス」
確かに、花巻吾郎は日中でも普通に活動している。
「そして、頑なに適応を拒み、以前の姿を保ち続けている種族のプロネス」
美佐江の表情がさらに暗くなった。
「そのプロネスが、地球上のどこかの国と手を結び、アガルタにある私たちの国を攻撃してきたのです」
「攻撃?」
安藤が身を乗り出した。
「はい。目的は不明ですが、おそらく門かアークを狙ったものと思われます。私たちが門の管理をしていることも、私たちが住む国の城に古代兵器が隠されていることも、プロトアの末裔なら誰でも知っていることですから」
「古代兵器……」
森川がつぶやいた。
「それは、以前花巻先生が話していたというオリハルコンを使う武器のことですか?」
花巻が頷いた。
「そうです。私も見たことはありませんが、言い伝えの通りなら非常に強力な兵器で、使い方を誤れば大変な被害をもたらします」
「それを狙って攻撃を?」
「その可能性が高いです」
美佐江が答えた。
「プロネスは長い間、グレスである私たちを見下してきました。太陽光に適応したことを『堕落』と呼んでいたのです」
美佐江は立ち上がって、部屋の中を歩き回った。
「攻撃は突然でした。私たちは平和な日常を送っていたのに、ある夜突然、港湾都市ラングームに船に乗った兵がたくさん現れて……」
その時の恐怖が、美佐江の声に込められていた。
「船?」
「はい、ゴムボートをかなり大きくしたような感じで、ものすごい速さでした。そこから降りてきたのは、ヘルメットを被ったプロネスの戦士たちと、地球人らしい兵士たちでした」
安藤と森川は顔を見合わせた。
「地球人が直接戦闘に関与しているということですか?」
「間違いありません。彼らの使っていた機関銃は私たちの世界にはありません。それに言葉も装備も、明らかに地球のものでした」
美佐江は窓の外を見つめた。
「私は、ちょうどその時ラングーム郊外の小高い場所にいましたから、すぐに皇都に連れ戻され、その後お祖父様の指示で兄に会うためにこちらに来ました。ですから、その後ラングームや他の仲間たちがどうなったか……」
その声は震えていた。
「それで、護衛の方々と一緒に?」
森川が優しく聞いた。
「いいえ。隠されていた門を使いましたから、私一人です。ヨルンヘルドとクロストロフは勇敢な戦士ですが、彼らは私に巻き込まれて来ただけで、何も知りません」
花巻が口を開いた。
「美佐江の話が本当だとすれば、地球上の誰かがプロネスと手を組んで、アガルタの古代兵器を狙っているということになります」
「それは……」
安藤は考え込んだ。
「もしかすると、最近の一連の事件と関係があるかもしれません」
「一連の事件?」
美佐江が聞き返した。
「九州での石板盗難、東シナ海での怪しい動き……すべてが門に関連している可能性があります」
森川も頷いた。
「確かに、タイミングが合いすぎていますね」
「そうなると」
安藤は立ち上がった。
「我々も本格的に動かなければなりません。美佐江さん、あなたの国を攻撃した勢力について、もっと詳しく教えてもらえますか?」
「はい、わかることはすべてお話しします」
美佐江は決意を込めて答えた。
「でも、時間があまりないかもしれません。攻撃が激しくて、それに……彼らがこちらの世界にも侵攻してくる可能性もありますし」
「侵攻?」
森川が驚いた。
「はい。私の国や周辺国には今回私が使った門以外にも複数の門があります。古代兵器を手に入れれば、次は地球の門の制圧を狙ってくる可能性もあるでしょう」
部屋に重い沈黙が落ちた。
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