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「心愛も医師として一人前になったから、出生についてこの子達に打ち明けようと思う」
救急母体搬送でオンコールがかかってくるかもしれないから、安達ファミリーが到着して程なく、母が口を開いた。
「どっちの言い分が確かなのかはわからない。だけど私と優輝さんは久保さんの言い分を信用する」
母がスマホで誰かにLINEメッセージを送る。
家のドアを開け、久保教授がリビンダイビングに入ってきて私の前にきた。
「43年前の私が研修医1年目だった時の事……」
母が淡々と時系列を並べ、話し出す。
当時、母は新生児科の小児内科医としてNICUで超未熟児の治療とお世話をしていた。
そこで新生児科の小児外科医をしている瀬戸父先生と出会い、瀬戸父先生から告白され交際が始まった。
生殖医療の研究で加齢により卵子と精子の質が落ちるという論文が発表され、21トリソミーで心臓などに軽い疾患があった母は、将来のために卵子凍結しようと真弓副院長の実家の産婦人科クリニックへ行き、瀬戸父先生も一緒に精子を凍結した。
瀬戸父先生は当時から先天性疾患のある新生児を外科的手術で治療し命をすくう優秀な小児外科医で、容姿も整っていた事から、奥さんの座を狙っている女性はたくさんいた。
生殖医療で成功したい涼介院長が体外受精と顕微受精をするために高性能な高額な設備を真弓の両親にバレないように借金をして揃え、体外受精での妊娠成功率をあげ人気不妊治療専門産婦人科クリニックになるために奮闘し、だけど体外受精の診療が日本で始まったのは3年前と歴史が浅い事から大学病院にしか患者は来ず、借金返済ができず困った2人は瀬戸父と結婚したい大病院の御令嬢に声をかけ、計画的デキ婚を持ちかけ実行し、報酬で多額のお金を受け取ったらしい。
京都大学医学部卒で附属病院で泌尿器科医の専門医を取得後、生殖医療センターで勤務していた涼介院長に真弓副院長が惚れこんでいて、やってはいけない事とわかってながら涼介院長を止める事ができず、やらかしてしまった。
NICUに入院している体外受精で産まれた超未熟児の先天性疾患の研究をしていた久保教授は瀬戸父先生と交えて3人で論を交わす仲だった。
久保教授は涼介院長と大学の同期。
同い年で媒精に使う培養液の開発に成功した久保教授を妬み、涼介院長が祝いをしたいと言って産婦人科クリニックに呼び出し、母の卵子を使ってとんでもない実験を行った。
かなり酔わされ、記憶がないと久保教授は話していた。
瀬戸父先生が計画的デキ婚で京都大学附属病院を辞め、奥さんになる人の一族が経営する医療法人の大病院に転職し、傷心している母を支えていたのは久保教授で、3ヶ月間だけ付き合っていて、このとんでもない事件がきっかけで2人は破局した。
涼真先生から見せられた症例レポートと記録で書かれたメモは、ダミーだった。
事実を捏造するために、涼介院長もしくは真弓副院長が作成し、涼真先生の目につく所に置いていたようだった。
「お母さん、ずっと聞きたかった事があるんだけど、訊いていい?」
「何?」
「誰の子かわからないのになんで私を妊娠して産んだの?」
母に思い切って訊いてみた。
「自分の血が通った子供が欲しかったからかな。7年間凍結してたし当時は解凍技術も今ほど良くなかったから妊娠できるか賭けみたいとこあった。5AAでとってもきれいな胚盤胞で産んで育てたいと思った」
瀬戸父先生に対しての計画デキ婚は赦せる話ではないけれど、母も瀬戸父先生も過去の話だから水に流すと言っていた。
救急母体搬送でオンコールがかかってくるかもしれないから、安達ファミリーが到着して程なく、母が口を開いた。
「どっちの言い分が確かなのかはわからない。だけど私と優輝さんは久保さんの言い分を信用する」
母がスマホで誰かにLINEメッセージを送る。
家のドアを開け、久保教授がリビンダイビングに入ってきて私の前にきた。
「43年前の私が研修医1年目だった時の事……」
母が淡々と時系列を並べ、話し出す。
当時、母は新生児科の小児内科医としてNICUで超未熟児の治療とお世話をしていた。
そこで新生児科の小児外科医をしている瀬戸父先生と出会い、瀬戸父先生から告白され交際が始まった。
生殖医療の研究で加齢により卵子と精子の質が落ちるという論文が発表され、21トリソミーで心臓などに軽い疾患があった母は、将来のために卵子凍結しようと真弓副院長の実家の産婦人科クリニックへ行き、瀬戸父先生も一緒に精子を凍結した。
瀬戸父先生は当時から先天性疾患のある新生児を外科的手術で治療し命をすくう優秀な小児外科医で、容姿も整っていた事から、奥さんの座を狙っている女性はたくさんいた。
生殖医療で成功したい涼介院長が体外受精と顕微受精をするために高性能な高額な設備を真弓の両親にバレないように借金をして揃え、体外受精での妊娠成功率をあげ人気不妊治療専門産婦人科クリニックになるために奮闘し、だけど体外受精の診療が日本で始まったのは3年前と歴史が浅い事から大学病院にしか患者は来ず、借金返済ができず困った2人は瀬戸父と結婚したい大病院の御令嬢に声をかけ、計画的デキ婚を持ちかけ実行し、報酬で多額のお金を受け取ったらしい。
京都大学医学部卒で附属病院で泌尿器科医の専門医を取得後、生殖医療センターで勤務していた涼介院長に真弓副院長が惚れこんでいて、やってはいけない事とわかってながら涼介院長を止める事ができず、やらかしてしまった。
NICUに入院している体外受精で産まれた超未熟児の先天性疾患の研究をしていた久保教授は瀬戸父先生と交えて3人で論を交わす仲だった。
久保教授は涼介院長と大学の同期。
同い年で媒精に使う培養液の開発に成功した久保教授を妬み、涼介院長が祝いをしたいと言って産婦人科クリニックに呼び出し、母の卵子を使ってとんでもない実験を行った。
かなり酔わされ、記憶がないと久保教授は話していた。
瀬戸父先生が計画的デキ婚で京都大学附属病院を辞め、奥さんになる人の一族が経営する医療法人の大病院に転職し、傷心している母を支えていたのは久保教授で、3ヶ月間だけ付き合っていて、このとんでもない事件がきっかけで2人は破局した。
涼真先生から見せられた症例レポートと記録で書かれたメモは、ダミーだった。
事実を捏造するために、涼介院長もしくは真弓副院長が作成し、涼真先生の目につく所に置いていたようだった。
「お母さん、ずっと聞きたかった事があるんだけど、訊いていい?」
「何?」
「誰の子かわからないのになんで私を妊娠して産んだの?」
母に思い切って訊いてみた。
「自分の血が通った子供が欲しかったからかな。7年間凍結してたし当時は解凍技術も今ほど良くなかったから妊娠できるか賭けみたいとこあった。5AAでとってもきれいな胚盤胞で産んで育てたいと思った」
瀬戸父先生に対しての計画デキ婚は赦せる話ではないけれど、母も瀬戸父先生も過去の話だから水に流すと言っていた。
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